エスケープ!

著者 :
  • 幻冬舎
3.60
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本棚登録 : 202
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344017085

作品紹介・あらすじ

シュウは会社の内定も決まり、かわいい彼女もいる大学四年生。春からは忙しく働き、数年後には彼女と結婚して子どもをもうける予定-。「でもなあ、そんな人生って…正直、楽しそうじゃないな」将来は約束されている。でも、その将来には何も刺激がない。ぜいたくな不満だと頭では理解している。けれど…。そんなある日、シュウは人生を変えるかも知れない雑誌記事を見つけてしまった。「プロが語る!空き巣手口のすべて!」その日からシュウの日常は一変。かつてない情熱で入念に計画を立て、人生で初の興奮を覚えながらの綿密な下見。すべては完璧で、安全だと思われた空き巣計画。が、しかし…忍び込んだ家の中にはなんと-。

感想・レビュー・書評

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  • 最初は薄い描写が続くが
    徐々に読み進めると奥行きが深くなり

    グイグイと引き込まれる。

    渡部ワールドへ入ってから大笑いしてしまう箇所もありホント面白い。

    やっぱり才能ありますね。

  • アンジャッシュ渡部の処女作。アンジャッシュのコントそのまんまのお話を文字で読んでも仕方がないと思いました。これはやっぱコントとして実演で見るべきものでしょう。

  • いつもの”勘違いネタ”コントの
    小説版といった感じ。

  • まさに、アンジャッシュの代名詞である「勘違いネタ」が小説となったような感覚。大学生カップルと中年男を取り巻いて繰り広げられるスピード感あふれるドタバタ劇。「ラストはどんな着地が待ってるか?」脳内で、アンジャッシュの2人をキャスティングして、楽しく読みました。

  • アンジャッシュ・渡部が書いた小説。
    彼のコント同様、いくつかのすれ違いが連続しており那須群像劇が面白かった。

  • 不覚にも最後には涙してしまった。 著者の活動をほとんど知らないので、著者の術中にまんまとはまった形になった。 スポーツクラブのアルバイトの大学生に本くらい読めと言っていたら、貸されてしまい仕方なく読み始める。 こんなことでもないと手にしないのは著者に申し訳ない。 なかなか奥が深くて、人の心にしっかりと寄り添い、人々の心を鼓舞してくれる内容だと思った。 華やかな世界の側から、平凡がイイとおさまるのはどうかとも思うが(小説の中だけでも夢があってもいいから)

  • ようやく読めました。アンジャッシュ大好きだし、世界観もまんまでほんと楽しめた!声に出して笑いながら小説読んだのはじめてかもしれない。チカゲがかわいい!こういう女の子すき。

  • アンジャッシュが好きなので買いました。

    何と言うか、
    いつものアンジャッシュのコントを小説にした感じです。

    すれ違いと勘違いが笑いを呼ぶ。
    そんな話です。

    主人公が空き巣にはいる動機が、
    「刺激が欲しかった。」だとか、
    恋人の父親は、空き巣に入るほど追い込まれているのに、
    妙に余裕があるとか、
    ツッコミどころは満載なんですが、
    全体的に読みやすく、楽しめる作品でした。

  • 「エスケープ!」
    僕は、今の生活を楽しんでいる。でも、退屈だ。退屈だと一瞬でも思うと、退屈が頭を完全に支配する。あぁ、退屈だ。誰かHelp me!


    アンジャッシュという芸人をご存知でしょうか。メンバーは渡部建と児嶋一哉(敬称略)。94年にデビュー、同期はバナナマン。主戦場はコント。ネタの評価は高く、爆笑オンエアバトル、ボキャブラ天国などで活躍。しかし、近年は、ネタ番組も減り、それにつれてアンジャッシュのネタを見る機会も減ってしまいました。


    彼らのコントで最も有名なものは“すれ違いコント”でしょうか。このコントの凄い点は「日本人の特性を活かし切っていること」だと、私は思っています。その特性とは、“省略能力”。


    会話において、主語を省略するのはもちろん、アレやコレなどの代名詞を多用すること、それらが何を意味しているのか確認しないでおくこと(これは空気を読むに通ずる?)により多くを省略し、会話を簡潔化してしまう。


    「物事を簡潔にするのだから良いじゃないか?」


    と思えますが、会話の役割が互いを理解し合う、それも誤解無く、ものであるならば、


    「だよね!」


    とあっさり頷けない。なぜなら、省略し、簡潔にする、さらに確認もしないことで、お互いが理解し合えているもんだと思い込んでしまうことがあると思うからです。このとき、勘違いや誤解が生まれ、それらが放置されることになり、お互いが意図していない展開になっちゃう。


    「買ってって言ったでしょ?」


    「コレでしょ?」


    「え?ソレじゃないよ!俺が言ったのはアレだよ!」


    みたいな会話が起こっちゃうのではないかと。いや、起こんないのかなw。その“すれ違い”を具現化したのが彼らのコントではないかと思っているわけです(あくまで私の解釈)。


    そんなコントを作るのだから、小説を1本書き上げることが出来てもあんまり不思議ではありません。極端に言ってしまうと、普段のコントのネタを小説の量に引き延ばせば良い訳ですから。ちなみに、コントのネタは2人で考えているらしいですが、ここでは、渡部さんという仮定にしています。何故、児嶋さんでは無いのかと気になる方は、バナナマンのバナナムーンGOLDをお聞き下さいw


    さて、内容ですが、アンジャッシュらしい出来になっていると思います。アイディアはすれ違い。文章で映える「文字」によるすれ違いが取り入れられている点が大きな違いで、日本人の省略能力、それに加えた思い込みが絡んでどんどんすれ違っていく点は、まさにすれ違いコント通りw


    しかし、小説と言うよりは、ネタの台本を拡張したもののように感じました。描写が多いことは悪いとは思わないのですが、それらは説明一辺倒になっている印象を受けましたし、単純に量も多いですね。物語の流れがある程度予測出来ていた分、描写や人物の台詞が魅力的であって欲しかったです。小説としてはどうでしょうか、好みは分かれると思います。


    むしろ、コントで見てみたい。ちなみに、児嶋さんの方が、馬鹿やっているので好きですねw

  • ちょっと読んでみよ・・っと思って借りたら、ハマってしまった(笑)「ええ~そんなわけないやろっ~」ってアンジャッシュの勘違いネタがそのまま一冊に収められた新しいオムニバス感覚小説。

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著者プロフィール

1972年東京都八王子市生まれ。1993年に高校の同級生だった児嶋一哉に誘われ、お笑いコンビ「アンジャッシュ」を結成する。NHK「爆笑オンエアバトル」5代目チャンピオンに輝き、以降、芸人、MCなどとしてテレビやラジオで幅広く活動。

「2018年 『アンジャッシュ渡部の 大人のための 「いい店」 選び方の極意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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