- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344020061
作品紹介・あらすじ
トンネルを抜けたら、ガードレールの切れ目をすぐ左折。雑草の生える荒地を進むと、小さな岬の先端に、ふいに喫茶店が現れる。そこには、とびきりおいしいコーヒーとお客さんの人生にそっと寄り添うような音楽を選曲してくれるおばあさんがいた。彼女は一人で喫茶店を切り盛りしながら、ときおり窓から海を眺め、何かを待ち続けていた。その喫茶店に引き寄せられるように集まる人々-妻をなくしたばかりの夫と幼い娘、卒業後の進路に悩む男子大学生、やむにやまれぬ事情で喫茶店へ盗みに入った泥棒など-心に傷を抱えた彼らの人生は、その喫茶店とおばあさんとの出逢いで、変化し始める。心がやわらかさを取り戻す、感涙の長編小説。
感想・レビュー・書評
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いわゆる連作短編集という形態があまり好きじゃないんですよね
なのでどうしても評価低めになってしまいます
森沢明夫さんらしい空気感はすごい感じられた作品ではありましたが、なんか特別感があまりなかったかもでした
そう繋がるんだ!みたいなんが欲しいじゃないですかやっぱり
連作短編集って
ね -
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こちらこそ、ありがとうございます♪
飲み物シリーズってあれのことかな?うん、きっとあれのことですね!(←自信がない)
私はまた図書館の予約本...こちらこそ、ありがとうございます♪
飲み物シリーズってあれのことかな?うん、きっとあれのことですね!(←自信がない)
私はまた図書館の予約本に追われそうです。いつも忘れた頃に順番が回ってくるんですよね( ^_^ ;)2022/06/27 -
おはようございます。
あれ、「月とコーヒー」のことですが、「ココア」が先になるかも。そしたら「抹茶」も。「日日是好日」からはお茶の香りが••...おはようございます。
あれ、「月とコーヒー」のことですが、「ココア」が先になるかも。そしたら「抹茶」も。「日日是好日」からはお茶の香りが•••。そして、ひろさんで知った本作、コーヒーの香りいっぱいでした。シリーズは既に始まっているようです。2022/06/27 -
2022/06/27
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心暖まる素敵なお話しでした。
悦子さんが営む『岬カフェ』では美味しいコーヒーと、訪れた人に合った素敵な音楽を選んでくれる。
その訪れた人々のお話の短編集と思いきや最後まで繋がっていて、陶芸家のコップや画家を目指した大学生の絵とその横に飾られた虹の絵。人と物と、海や季節や虫や犬まで、キレイに描かれて最後まで優しい気持ちで読むことができました。
私もハンモックに揺られながら、フレンチローストの苦めのコーヒーと曲はロックンロールではなくマックスリヒターを聴きながら読んでました(笑)
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森沢明夫さんの小説はこれで4冊目!実は他の作品に出てくる物とか言葉が出てくるんですね。繋がりが分かるようになって嬉しい。毎回心があたたかくなり、元気を貰えるので読むのを楽しみにしていました。そして今回もやっぱり素敵なお話でした。
色んな人の視点から観た悦子さんは、とても強くて素敵な人でした。泥棒にもあんな態度が出来るのは凄すぎた。そして色んな経験をしたからこそ、その言葉はすごく重みがあるし、人々に勇気や希望を与えてくれる。でも最後の悦子さんから目線では、やっぱり孤独や不安もあるということが分かりました。
1番好きな話はラブミーテンダーでした。曲名を知らなかったけれど、聞いてみたら知ってる曲でした。そして改めて聞いてみたら、とてもいい曲でこれをリクエストしたタニさん良いなって思いました。
タニさんの恋が実っていたらって思うけど、でもそしたらきっと2人とも全く違う人生を歩んでたんだろうなー。どっちが良かったのかとかは一概には言えない。だけど最後に悦子さんが夢を叶えられたのは本当に心から良かった。
「人間って生きているうちに色々と大切なものを失うけど、でも、一方では『アメージング・グレイス』を授かっているのよね。そのことにさえ気づけたら、あとは何とかなるものよ」 -
海沿いの道から少しばかり入ったところにある喫茶店。店のオーナーである悦子さんの入れるとびきりおいしいコーヒーとお客さんの様子から最も似合いそうな音楽も提供している。
岬にひっそりとたたずむ年季のはいった店は、一見すると古びたようであっても、趣味のいいインテリアと人を引き付ける数点の絵に彩られて、やってきた客たちは居心地の良さにくつろいだひと時を過ごし、窮屈な思いや不安を抱えていた自分を少しだけ解放していく。
ゆるやかにつながる登場人物たちをまるで実在するかのように感じながら、自分も一時、店の客となってストーリーを楽しむ。
香り高く、口にふくむと「おいしい!」と自然とつぶやいてしまうらしいコーヒー。
BGMのオーダー。
たぶん、つらい経験もきっとあって、穏やかだけど何事も受け止める真の優しさを感じさせる悦子さん。
少女のようなかわいらしさもあって年齢よりもずいぶん若々しい印象を持つ。
それでも6つの短編とともに月日は過ぎて、悦子さんも歳を重ねていき、最後の話は、悦子さんが持つ寂しさも描かれている。
緩やかにつながる、人と人。
仕事場でもご近所でもなく、ほっと一息つける秘密の場所。
子ども時分の『秘密の基地』とでもいいたくなるような。
道路から店への曲がり角がわかりづらく、
たまたま偶然見つけた秘密の喫茶店。
もうそれだけで、いいでしょ。
自分の心の中を知らずしらず占領していた弱気を微笑みとともに優しく吹き飛ばしてくれるような。
うれしいことを一緒に喜んでくれるような。
それでいて、悦子さんも同時に満たされていたんですよ。
人と人は一方通行じゃなくて、支え支えられての関係。
静かな日常の中には幸せや哀しみ、老いの寂しさも同居していて、それでも小さなきっかけで前を向いて一歩を踏み出す悦子さん。
続きが読みたいなぁ。 -
小さな岬の喫茶店の短編小説。
少し切ないけど、人、物、思いを大切に歳を重ねている悦子さんはとても素敵だ。
美味しいコーヒーと音楽を聴きながら、読みたくなる本でした。 -
360° オーシャンビュー、群青色の海原、遠くにはタンカーが音もなく移動している、数隻の漁船がぷかぷか浮かんでいる
上空を旋回するトンビを見上げて、思いっきりバンザイして深呼吸したい
海に向かって「わあーっ」と叫びたい
そんな気持ちにさせてくれる虹の岬の喫茶店
とびっきり美味しいコーヒーと音楽が売り
各章のタイトルは、店主の悦子さんが客のために選曲したCDだ
アメイジング・グレイスやザ・プレイヤー、
ガールズ・オン・ザ・ビーチなど
Spotifyでその曲を流しながら読むのも一興
第四章 「ラヴ・ミー・テンダー」 静謐でそれでいて温かい、厚かましくなく、控えめな大人の恋
長年思いを寄せた女性の誕生日に贈った「月の土地の権利書」
何、それ、素敵すぎるんですけど
岬の空気感が何年か前に家族で訪れた礼文島にそっくりだった
《心に留め置きたい言葉》
間違いを犯す自由が含まれていないのであれば、自由は持つに値しない ガンディー
人は、いつかこうなりたいというイメージを持って、それを心の中で祈っているときは生きていける -
---生きるって、祈ることなのよ---
まともな道すらない岬の先端に、青いペンキで塗られた
手作り風の小屋『岬カフェ』
そこは、美味しいコーヒーと、お客様にぴったりの音楽を
選曲してくれる、とても上品で優しいおばあさんがいる。
彼女は一人でお店を切り盛りしていた。
カフェの入口までエスコートする案内犬コタローと伴に…。
妻を亡くしたばかりで、幼い娘を抱え途方に暮れている克彦。
ちっとも思うようにならない就職活動…。
卒業後の進路に悩む男子大学生。
お金に困り初めて泥棒に入った、元包丁の研ぎ屋
おばあさんに密かな恋心を抱く、建設会社重役のタニさん
心に傷を抱えた人々が喫茶店とおばあさんとの出会いで、変化する。
前に進む勇気をもらってゆく。
新たな道を見付けてゆく。
悦子がこの場所で暮らす理由も切なかったし、
老いも孤独もやはり切なかった。
森沢さんの作品らしく、とても優しく皆良い人が登場し、
とても温かい気持ちにさせて頂きました。
素敵な言葉も沢山散りばめられていました。
とても素敵なお話なのに…少し物足りなかった…。
悦子さんやタニさんが切なかったからかなぁ…。 -
岬にある小さな喫茶店での話。店主は魔法が使えるのは本当だと思う。様々な人たちが入れ替わっていくけど最後はどの話でもうるうるしてしまう。魔法がかかったコーヒーが飲みたい人に。
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ほっこり少し切ないお話だった。悦子さんの亡くなったご主人との思い出の虹を見てみたいという純粋な想いがすごく切ない。その悦子さんの誰にでも優しく、愛される人柄が周りにいる人を温かな気持ちにしていくからこっちまで温かな気持ちになった。人それぞれ人生っていろいろあるなと思うけど、人生って意外と短いわよって言われたら何かしなきゃもったいないと思った。私も見つけたいな〜夢中になれるなにか。
あの風鈴がまた出てきた!
情報ありがとうございました
思ってた以上に手作り感満載で周辺の景観も含めて物語が始まりそうって思いました
本好...
情報ありがとうございました
思ってた以上に手作り感満載で周辺の景観も含めて物語が始まりそうって思いました
本好きの方なら共感してもらえるかなって勝手に思ってるんですが小さい頃空想遊びってしませんでした?
バスの一番前の座席に座っているおじさんは実は某国のスパイで…とか、通学路の途中にある空き家には妖怪が住んでいて…とか、岬の小さな喫茶店には…みたいな
森沢明夫さんてあれの達人じゃないかって思うんですよね
これも連作短編でしたね。
わたしは、この本好きでした。
お茶碗が、あとででてくるところ。
想像して、...
これも連作短編でしたね。
わたしは、この本好きでした。
お茶碗が、あとででてくるところ。
想像して、無茶苦茶感動したんですよ。そこ。
森沢さんの本、読みあさってマス。