マネー避難 危険な銀行預金から撤退せよ!

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344020108

感想・レビュー・書評

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  • 円高になるのか、円安になるのか、実際のところ誰にもわからない。常識的に考えると、あるいはこれまでの経済学であれば当然円安、ハイパーインフレになりそうなんだけど、この大震災後もまだ円高局面が続いている。
    著者は国債の未達を契機に、国債、円、株の暴落が起こるという。1ドル3000円もないとは言い切れないという。もっとも、1ドル50円もないとは言いきれないという、予防線ははってある。

    結局、この手の本の読者は、「こうなって欲しい」あるいは「自分はこうなると思っている」を補強してくれる本を探している。

    そういう意味では、本当のところどうなるのかは誰にもわからない。自分を信じるしかないのである。

  • 70円台をつける超円高の時に、日銀の国債引き受けによる円の暴落を予測し、スタグフレーションを警鐘している。
    対策として、資産の分散、外貨投資を推奨している。

    今後の自分の資産管理に、とても為になった。
    また、三橋貴明とは真逆の論調で、バランスを取るのにも役立った。

    気になるのは、内容に矛盾を感じること。
    前半の主張は、円の暴落によりハーパーインフレを起こし長い不景気時代に突入するとするのに対し、
    後半は、デフレ脱却には円安になることが必要で、それにより経済が回復するとしていること。
    為替変動の程度の問題で、基本はある程度の円安が必要だと理解した。

    あと本題ではないが、情報ソースが身近過ぎて(息子や、父親、その時見た新聞、等)、信頼に足るのか不安になる部分もあった。

  • 2011年3月時点の累積赤字が924兆円。毎年10兆円を返しても返済には92年の年月を要し、2012年には累積赤字は1000兆円を超える。にもかかわらず、今年度の歳入予算は48兆円で歳出予算が92兆円。加えて東北大震災。これまでは金融機関も不景気で企業の資金需要がなかったため、国債を購入することもできたが、復興需要に資金がとられるとなれば、もはや日銀の国債引き受けによるハイパーインフレがぽっかり口を開けて待つばかり。哀しいかな日本がこれから直面しようとする現実。本書は誰もが口にできない聖域社会保障費の削減から話は始まる。身の丈に応じた社会保障費を著者は訴える。日本国債の95%は日本人が持っているから大丈夫、対外純資産が多いから日本は金持ち、などという幻想を木端微塵に打ち砕いている。但し、決してネガティブの書ではない。インフレ、円安、株安を乗り越えいつか復活する日本の到来に備え賢明なポートフォリオの構築が本書の本幹である。懇切丁寧な指南。積極的守りの書となっている。 

  • リスクテイカーのリスク感性が感じられる本。過剰反応のようにも見えますが、このぐらいでないとマネーマネージャーは勤まらないということでしょう。見習うべし。

  • 円安、電気代をあげねば復活はない

  • 「為替が市場原理にのっとり、円安になれば、日本経済の大復興につながる」と「外貨分散投資」の2点がメインの主張。
    「円安とはモノ、サービス、日本人労賃の値下げを意味する」

    など、なかなか他の識者とは違う論点は、さすが、藤巻流。

    外貨分散投資の必要性は、よく理解できました。

    日本円だけに頼るリスクの高さも、わかりました。

  • 読みやすかった。

  • 日本の国債未達が起きたらどうなるのか?
    自分の生活に当てはめて対策を立てるときに本書が役に立つかもしれません。

  • ・増税の前に支出を減らせ、という議論。しかし実は国家の支出の4割は社会福関係なのです。格差議論真っ盛りの日本では、社会福祉費削減は誰もが口に出来ない聖域。
    ・国債未達による国債と円の暴落で「市場の反乱」が起き、ハイパーインフレになる。お金を守る方法としては「円預金を引き出し、外貨分散投資をする」という選択。
    ・BRICsへの投資も悪くはないのですが、まずは米国への投資を増やした後だと思います。ただ分散はここでも重要で、一国だけへの投資は避けたいものです。
    ・今、資産にも安全を求めるなら、これだけの政治力、経済力、軍事力のある米国に、まずは資金を退避させるのは当然かと私は思います。今は、安心、安全を求める「守り」の投資なのです。儲けを求めるための「攻め」の投資をする時期ではないのです。
    ・GDPで中国に抜かれたという事実。ただし、円が実態経済をきちんと反映していたらもっと円安のはず。仮に1ドル80円ではなく160円なら、日本のGDPは6兆円ではなくたったの3兆円。ドイツに抜けれるのはもちろん、フランスやイギリスにも抜かれていたかもしれません。一方、1ドル160円なら、日本の国際競争力は今よりはるかに強く狂乱景気になっていたかもしれない。円安だと国際競争力がつき、経済が力強く発展するのです。
    ・中国政府は日本が(実態にそぐわない)円の高騰により国力を落としていった過程を目の前でずーっと見ていたのです。30年ほど前に比べると人民元は急落しています。これだけ人民元が安くなれば、(輸出が増え)中国が世界の工場になるのは当然と言えば当然です。
    ・これからの日本では、身の丈にあった、つつましい生活を強いられる。国は我々をもう守ってはくれません。国と言えども、金がなければ何もできないからです。自分の頭でどうこの不況期を乗り切るか、財産を守るかを考えていかねばなりません

  • 円安になれば色々上向く。為替的に不利な状態、サービス、人件費、製品価格が高くなる状態では、それらが安い韓国や中国に対して不利なのはある程度仕方ない
    為替やインフレに対応できる資産をもとう

著者プロフィール

1950年、東京生まれ。一橋大学商学部を卒業後、三井信託銀行に入行。80年、行費留学にてMBAを取得(米ノースウエスタン大学大学院・ケロッグスクール)。帰国後、三井信託銀行ロンドン支店勤務を経て、85年、米モルガン銀行(現・JPモルガン・チェース銀行)に入行。東京屈指のディーラーとしての実績を買われ、当時としては東京市場唯一の外銀日本人支店長兼在日代表に抜擢される。同行会長からは「伝説のディーラー」と称された。
2000年、モルガン銀行を退行後、世界的投資家ジョージ・ソロス氏のアドバイザーなどを務めた。1999年より2012年まで一橋大学経済学部で、02年より09年まで早稲田大学大学院商学研究科で非常勤講師を務める。13年から19年までは参議院議員を務めた。2020年に旭日中綬章を受章。日本金融学会所属。現在、㈱フジマキ・ジャパン代表取締役。東洋学園大学理事。

「2022年 『超インフレ時代の「お金の守り方」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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