その桃は、桃の味しかしない

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 303
感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344021716

感想・レビュー・書評

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  • 加藤千恵初の長編小説ではないだろうか。マンションも男も共有する奏絵とまひるの複雑な関係、ふたりと不倫関係にある平井なんかはどうにもこうにも江國香織の小説に出てきそうな登場人物と設定である。加藤千恵は好きだけど、江國香織と比較してしまうので少し物足りなさを感じる。歌人なので長編小説より短編の方がうまいかなと思う。相変わらず主人公が好きになるのはダメ男なのはもうデフォルトなのね。2012/685

  • おうちに住んでる女の子ふたり。
    それは彼のおうち。
    二人とも彼に、拾われた?

    かわいそうに
    抜けられない子ぉたちの話。

  • 2014.11.5

  • 不思議な三角?四角関係。

  • 加藤千恵さんの短編で心ごっそり持っていかれたのを期にすっかりファンに。

    愛人二人がひとつ屋根の下で暮らすというちょっと非日常の世界。
    だけど、語られている世界は些細な日常的なことだったりする。
    大きな進展はないけれど心の交流がほんわかと綴られていて、あたしも自然と優しい気持ちになってました。

  • これといってやまがあるわけじゃない。まひると奏絵ちゃんと平井さんの不思議な同居?愛人?生活で、ただただ好き好き!だったまひるがラスト成長するシーンは素敵だなと思った。

  • 愛人同士が同じ部屋に住み、食事を通して、なんとなーくお互いを理解?していくようなお話でした。
    軽く読みたかったから、これにしたんだけれど…簡単に読め過ぎました。
    もう少し、深い感じがあればなーと。

  • 普通ではない異常な関係、生活、人生を過ごす3人。しかし、それにもかかわらず物語に起伏を感じられないような語りだった。淡々と進んでいくなかに、読ませる何かがあったと思う。正しい選択と自分の選択が違ったっていい。

  • 可愛い雰囲気でありつつ、いろいろ考えてる女らしい世界。
    もっとどうにかなるかと思った。

  • 高級マンションの一室で暮らす、わたし・奏絵とまひる。ふたりの共通点は、同じ男性の愛人であること。
    「この日々が永遠じゃないことはわかっている。けれど、永遠なんて、どこにもないのだから、それで構わない」。そう割り切って始めたはずの奇妙な共同生活。
    だが、食事をともにする機会を重ねるうち、奏絵は、まひるとの生活を、大切なものへと思い始めている自分に気づく――恋敵と食べるごはんは、どうしてけっこう美味しいんだろう。

    私の大好きな作家、加藤千恵の長編小説です。
    同じ男性の愛人である二人の女性がルームシェア。とっても奇妙な関係ですが、そこにあるのは愛しくて微笑ましい穏やかな生活。
    それでも危ういバランスでしか繋がっていられない二人の心が、丁寧に繊細に描かれていてそれがとても切ないです。
    少ない登場人物でもここまで豊かな物語がつくれるんだなぁと思いました。
    ドロドロした設定ですが読了後は少し優しい気持ちになれます。

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著者プロフィール

1983年、北海道生まれ。歌人・小説家。立教大学文学部日本文学科卒業。2001年、短歌集『ハッピーアイスクリーム』で高校生歌人としてデビュー。2009年、『ハニー ビター ハニー』で小説家としてデビュー。その他、詩やエッセイなど様々な分野で活躍。著書に『あかねさす――新古今恋物語』『真夜中の果物』『こぼれ落ちて季節は』『この街でわたしたちは』『消えていく日に』『そして旅にいる』『マッチング!』などがある。

「2023年 『この場所であなたの名前を呼んだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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