禅が教えてくれる美しい時間を作る「所作」の智慧

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344023840

感想・レビュー・書評

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  • 所作とはちょっとした動き、立ち振る舞い、身のこなし。
    便利ではなく丁寧に生きる。
    正しい所作とは、当たり前のことを当たり前に、丁寧に行うこと。
    すぐに動き、ひとつ。きちんとしてみる。
    成否を分けるのは準備をしているか、いないか。
    禅は実践である。
    結果にこだわる以前に、その瞬間に全力をかけることが大切。
    美しい言葉を使えば、所作も自然と整う。
    輝ける場所が、どこかにあるわけではない。自分が輝く。
    生きるとはどういうことなのか、死をどう捉え、それをどのように受け入れたらいいか。を見つけるために修行はある。
    働くとはハタを楽にすること。この解釈は知らなかった。
    調身、調息、調心。まず姿勢を正しく整える。すると呼吸も整い、心も整う。
    ゆっくり動く。間をとる。
    怒らない。カッとなってもいいことはない。感情を頭に持ち上げず、腹に落とす。
    心がとらわれたら、まず動く。

  • 美しく生きたいと思う。丁寧な仕草や言葉遣いだったり、心に余裕を持ったり、人を大切にすることは心がけていたが、"美しい時間をつくる「所作」の智慧"とはどういうことだろうと思った。それは、姿勢を正すこと、ご先祖様に感謝すること、季節の行事を大事にすること、「ながら」作業をしないこと、一瞬一瞬を丁寧に生きることなどだった。俊明さんのおっしゃるとおり、"時間を大切にする人は、真摯に生と向き合う人"であり、"美しく人生を紡いでいく人"だ。わたしもそうありたいと思った。

  • 現在社会の中では「所作」についてはなかなか教えてもらえる機会が少ない中で、禅の教えの中から所作について教えである。
    すべての所作には意味があり、
    ・正しい言葉を使う。
    ・毎朝、両手を合わせる。
    ・裸足で生活してみる。
    ・季節を感じながら、ゆっくり歩く。
    ・ゴミは正しく捨てる。
    ・畳のへりを踏まない。
    ・お腹いっぱい食べない。
    ・箸や器を大切に扱う。
    ・朝、5分でいいので掃除する。
    ・朝起きてすぐにテレビをつけない。
    ・朝起きたら窓を開ける。
    ・朝、歩く。
    ・一日一回、腹から大きな声を出す。
    ・毎日同じ時間に眠る。
    ・「今日のこと」は、眠る3時間前までにすませる。
    ・身に着けるものは、長く大切に着られるものを選ぶ。
    ・花を飾る。
    ・古いものを大切にする。
    ・美しい文字を書く。
    ・目上の人を尊敬する。
    ・メールではなく、直接話す。
    ・感謝は、感じたときにすぐ伝える。
    ・風呂敷や手拭いを使う。
    ・月を愛でる。
    ・日本文化に触れる。
    ――など、禅の教えには、美しく生きるための知恵が詰まっている。

  • ☆3.5評価
    201702

  •  『禅が教えてくれる美しい人を作る「所作」の基本』の続編に当たる本です。禅の心や所作について前著よりも深い内容になっています。さらに前著ではなかったお辞儀や座禅の組み方などがイラスト付きで解説されているので実践的かつ、わかりやすくなっています。
     私が特に気に入ったお話は「お賽銭の意味と所作」でした。私はお賽銭を投げることは基本的にありません。それは自分の投げたお賽銭ぶんの見返りが返ってくるとは思えないからです。私にとってお賽銭というものは神社やお寺で何か願掛けをする対価として支払うものなのです。しかし、この本では「自分の欲を捨てる」という意味でお賽銭を投げるということが美しい所作であると述べられています。一般的に人間には自分が一度手にしたお金やものを「手放したくない」という気持ちがあるそうです。この気持ちこそ執着や煩悩というのです。お賽銭を投げるという行為はこの執着や煩悩をお寺や神社に捨てさせていただくという行為だということです。このように考えるとお賽銭というものは仏や神にお金とご利益を交換してもらう行為ではなく自分の醜い部分を引き取ってもらう行為だと思えるので、お賽銭も感謝の気持ちを込めて投げさせていただくことができそうです。
     この本はページは200ページと薄いものですが自分の行動を照らし合わせて読むと非常に奥の深い内容の本であると思いました。書かれていることは至極当たり前のことが多いです。しかし、当たり前だからこそ、意識せずになあなあに過ごしている行動も数多くあります。この本を読むことによってなあなあに過ごしている部分を確認することができたので私にとって価値のある本であると感じました。

  • 未熟な我が身を省みる。

  • 禅を通して知る、心穏やかに美しく日々を過ごす考え方の数々。
    優しい筆致で、すぐ実践できそうな簡単なことが書かれている。少しずつでも、生活に取り入れていきたい。
    例えば、疲れていたり辛かったりするときこそ、平常心を取り戻すためにいつも通りに過ごすとか。
    掃除や片付けは、気持ちよく次のアクションを起こすための下準備と捉えて行うなど。

  • とどまらない時の流れに
    美しいピリオドを打ち込んで行く。

  • 余裕をもって。 何事にも感謝をしながらの所作なら、美しく見える! 食事だってひとつひとつ感謝しながらならきれいに出来る! 毎食思い出す!

  • 呼吸や姿勢が大切というのは分かったが、なかなか一人では続かないので、一度、桝野さんがいらっしゃるお寺に行って、座禅をしたいなと思った。
    それから、
    ・「ながら」動作をやめる。
    ・朝起きてすぐに気持ちを高める決まった動作を行う。
    ・夜寝る前にも決まった動作を行って、嫌なこともすべてその日で終わり、次の日には持ち越さない、というふうにする。
    ・1日1回は手を合わせる。
    を実践したいと思った。

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著者プロフィール

枡野俊明(ますの・しゅんみょう)
1953年神奈川県生まれ。曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学名誉教授。大学卒業後、大本山總持寺で修行。禅の思想と日本の伝統文化に根ざした「禅の庭」の創作活動を行い、国内外から高い評価を得る。芸術選奨文部大臣新人賞を庭園デザイナーとして初受賞。ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章を受章。2006年『ニューズウィーク』日本版「世界が尊敬する日本人100人」に選出される。近年は講演活動や執筆も積極的に行い、ベストセラー・ロングセラー多数。

「2023年 『仏にゃんのふわもこやさしい仏教の教え』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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