- Amazon.co.jp ・本 (142ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344023994
感想・レビュー・書評
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再読。また図書館で手に取ってしまった。土のことを知ることは、地球を知ることと一緒な気がします。衣食住、問題はすべて繋がっていると感じます。購入して手元に置いておきたいと思います。
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家庭で花を植えるわけでもなくの私が、地元の山の下草刈りのお手伝いに行くようになって、興味があるテーマだったので手に取りました。
リンゴの自然栽培を可能にされた方のお話ですが、ヒトが生きてくための心がまえみたいなことにも通じ、心に響きました。
以下 心に残った文章備忘録
芽の前に出るもの
大豆を植えたら、いちばん最初に出るのは何でしょう。
芽ではありません。
根です。
根っこをまず先に伸ばすことを考える。
病気が広がらない不思議
今の私の畑では、一枚のリンゴの葉にこの病気が出ても、不思議なことにそれ以上は広まらないのです。
・・まるで、リンゴの木が、病気におかされた部分だけを切り取って落としているように見えました。
敵を作らない農業
害虫・・リンゴの木にとってためになることを最低ひとつはやってくれています。・・
リンゴの害虫を食べてくれるいわゆる益虫の、食料になるということです。・・
生態系の一部である生き物を、人間の都合で、善と悪に分けてしまうことが、そもそもの間違いの始まりなのだと私は思います。
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木村さんの書いている本であり、新たなことがわかるかな?と思い、手にした。
奇跡のリンゴに書いてあることとほとんど同じように感じ、新たなことはあまり書かれていなかった。挿し絵が可愛く、年齢が低い子でも読みやすくなっていた。
菌、虫などたくさんのものの力を借りて植物を栽培しているからこそ無農薬で栽培できると思った。 -
とても読みやすく、自然栽培についての導入の導入といった感じ
さわりだけの紹介だけれども、木村さんの土への、りんごへの愛情がちゃんと伝わります
学校と書いてありますが
あまりに読みやすいので、拍子抜けするかもしれません -
木村秋則さん、自然栽培(農薬抜き)でリンゴを育てた方です。「土の学校」、2013.5発行です。農業エッセイと言っていいでしょうか~w。ひとつかみのよく肥えた土には1000億という単位の細菌が生息してるそうです(驚)この地球上のすべての細菌の重さは、全人類の体重の2000倍を超えていると(驚)。奥深いはなしだと思います。全く違う話ですが、子供の頃、机の代わりに「リンゴ箱」で勉強してたことを思い出しました(^-^)
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種を蒔いたら芽よりも先に根が出る。
それは当たり前のようでいて、忘れがちなこと。
私は農業従事者でも家庭菜園を愛するわけでも素晴らしい庭を持つわけでもない。
しかし子を持つ親であり、りんごを育てるための苦労話は自分がいかに社会や世間や常識に囚われた育児をしているかに気づかされる。
そんなことを考えないにしてもなかなか面白い。
自然の完璧さは人間の力を必要としていない。
けれどそこにビジネスや人間を養うという要素があるから少し手を加えてより多く収穫できるようにする。
自然栽培はほったらかしでも過保護でもなく、ちょうどいいりんごと人との距離感を実現させたものだった。
りんごの学校でも、木の学校でもない土の学校。
大地の学校というところ、地に足つけて立ちゆく子を育てたい私にも大いに参考になった。 -
奇跡のリンゴは奇跡ではなかった。
ひとりのにんげんが長い月日に編み出した方法それを受け継ぐに値するにんげんはいるのだろうか。
植物は人を頼りにした時点で生きる過程が狂いだすそれをまともな路線に戻そうとするのが土の力。 -
農薬や肥料を一切使わない「自然栽培」でリンゴの木を育てることに長年を捧げた農家の筆者が、その経験から、土、植物、そして微生物について語る。
山の植物は農薬や肥料なんて一切必要としないのに、立派に生い茂っている。
なのに、なぜ農業ではそれらを使うのか。
そして、畑の土と山の土は、なぜこんなにも違うのか。
そういった疑問から、筆者の試行錯誤は始まる。
そういった疑問だけなら持つ人も居るだろうが、筆者のすごいところは、10年にも渡る試行錯誤の末、その疑問を昇華させてしまったところだ。
筆者がたどりついた答えは、雑草、昆虫、土中の微生物などの畑の生物が共生できるような環境を作り上げること。
そうすれば、肥料などやらなくても、リンゴの木に必要な養分は微生物が供給してくれるし、リンゴの木自体も、病気に強くなる。
山や森の植物は、そういう共生関係の中で、人の世話が無くても、強く生きているのだ。
思わず膝を打った。
そして、そうした自然の本質ともいえる仕組みを目の当たりにできた筆者は、本当に幸せだと思った。
今となって語るのは簡単だが、常識的な農法から180度そっぽを向いたと言っていい状況で、10年も自分の信念を貫くというのは、本当にすごい。
仕事というのは、本人の信念と責任なくして成し遂げられることはありえない、他人に言われるがまま成し遂げられる仕事など無い、というのは本書に出てくる筆者の弁だが、まさに、身の引き締まる思いだ。
ただ、ボリュームが少なくて、全然物足りない。
よくよく調べてみると、これを題材とした映画が今放映中とのことで、映画に興味がある、もしくは見た人向けのライトな入門編といったところか。
数年前に発売されたノンフィクションの方を買うべきだったと、少し後悔した。 -
「土の学校」
土とは何か。
本書は、不可能と言われた無農薬のリンゴ栽培に成功した、木村秋則さんが話した内容を奇跡のリンゴの著者である石川拓治がまとめたものである。奇跡のリンゴは映画にもなり、主演の2人を見たいあまり気にしていたのだけど、どうやら一部から不満が出ているらしい。どこの一部かと言うと、奇跡のリンゴのファン、それもオカルト系。
一体リンゴの栽培の話に何故オカルトが出て来るのか理解に苦しんでいた所、どうやら木村さん自身が無農薬リンゴ栽培を成功させるまでに、何度もオカルト体験をしていた、それを奇跡のリンゴに書いていたとのこと。なるほど、そこらへんが映画に反映されていなかったのだろう。一応、納得。しかし、直ぐに待てよ?となる。そんな話どう映画に盛り込めば良いのだ?
と話は脱線してしまいましたw。本書は、土の話。だから、オカルトは関係ない。じっくり土を見つめてみようではないか。
私の実家では、父が庭で野菜を作っています。数年続いており、きゅうりは大成功、トマトはプチなら成功、大葉もオッケーで、びわは果物だけど難しい。そんな父にとって、どんな土が良いかという情報は、とても重要なはず。だから、父に一先ず本書の肝心な部分を伝えようかなと思います。
良い土とはなんだろうか。微生物はきっとたくさんいるんだろうな。少し腐葉土みたいな感触があるものが良いんだろうな。最近は、土料理なんかあるし、土は一気にメジャーになったな、なんて色々巡る土学校でしたw