日本3.0 2020年の人生戦略

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著者 : 佐々木紀彦
  • 幻冬舎 (2017年1月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (419ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344030626

日本3.0 2020年の人生戦略の感想・レビュー・書評

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  • とうとう2020年辺りに大きな変化が日本を襲うようです。東京五輪までは皆で協力して成功させることでしょう、それまでという暗黙の了解のもとで。。それまでに「平成」という元号は変わり、新しい天皇と共に新しい時代を踏み出していることでしょう。

    昨年(2016)に、2020年に大規模な大学入試改革が決定していることを解説した本を読んで、その大きな変化に驚いたのを覚えています。そこを卒業した学生が社会人になるのが、2024年から2026年(修士)になり、彼ら新入社員の衝撃は、今の20代の若者以上だと予想されます。

    これから大きな変動が予想される日本において、この本は特に、30代以下の若者に向けて書かれた本のように思います。私のように50歳を過ぎた者が読んでどれだけ役に立つか分かりませんが、最後の章の最後あたりに、著者からのメッセージとして「30代の若者の親の言うことは聞いてはいけない」というのが印象的でした。日本3.0を生き抜く若者にとって、前世代(日本2.0)の考え方は役に立たないとのことです。

    このアドバイスは現在、20代の娘を持つ親としては、肝に銘じておこうと思います。そのような中で、親として子供に何をしてあげられるか、を考えさせられた本でした。

    以下は気になったポイントです。

    ・2020年前後から始まる「日本近代の第三ステージ=日本3.0」は、これまでとは全く異なる思想、システム、人を必要とする(p5)

    ・ブレグジットに続く、まさかのトランプ勝利は、歴史のターニングポイントを示している、グローバル化の進行の終わりである(p25)

    ・人材の3段階、1)ルールフォローワー(今日の延長にあさってがある)、2)ルールブレーカー(今日の延長ではあさっては苦しい)、3)ルールメーカー(今日の延長にあさっては無い)(p33)

    ・2020年の東京五輪は、団塊世代の卒業式になる(p40)

    ・明治維新の原動力となったのは、移動の自由・下級武士の下剋上である、1869年に関所の廃止と、居住移転の自由を布告した、これにより鉄道の発展とあいまって都市への大移動が始まる(p46)

    ・不条理な身分格差は6つあった、1)昇進と権利、2)血縁(結婚)、3)家禄・収入、4)教育、5)倹約や生活の仕方、6)風俗(使用人の有無、買い物、銭湯、宴会、帯刀)(p50)

    ・第二の革命の起爆剤となったのは、移動と下剋上、空襲を避けるために1940年に735万人だった東京の人口は、1945年には349万人となった、また財閥解体・公職追放によりリーダの世代交代が強制的にあった(p53、55)

    ・第三の革命を引き起こす10のファクター、1)年功序列の終了、2)正規・非正規社員の格差解消、3)男女逆転、4)外国人労働の登用、5)難民、6)業界再編・伝統企業の倒産、7)スタートアップの興隆、8)第四次産業革命(AI・ロボット・IOT・ビックデータ、p160)、9)交通革命、10)グローバル化、今までと同様に身分改革が起きる(p61)

    ・日本を根こそぎ変える5つの社会変動とは、1)財政破綻、2)政界再編(ポスト安倍は不在)、3)戦争紛争リスク、4)自然災害(地震)、5)天皇の生前退位(p74)

    ・30代がカギを握る理由は、1)30代はいつの時代においても経験と無知のバランスが最適、2)それ以前の世代と価値観が違う、インターネットとケータイ、何をカッコいいと思うか、ブランド品の否定、3)数が多い、最後の下剋上と成りえる(p81)

    ・国という言葉には、1)カントリー(地理)、2)ステート(政治的)、3)ネーション(文化、人種をベースとした共同体)がある。日本の場合、この3つの概念が重なりやすい、すると愛国心という言葉を重層的にとらえることができる。自然、伝統は愛しているが、政府は好きでない等(p111、112)

    ・長い歴史の中では、中国とインドが経済小国になった過去100年間が例外である、しかし一人当たりのGDPは以前より低い(p151)

    ・2020年を目途に現在のスマホが使用している4Gから、5Gとなるが通信容量は1000倍となり、同時に多数のモノを繋げやすくなり、IOTを一気に実現する(p164)

    ・IOTに誰よりも取り組んでいるのは、ソフトバンクの孫社長、2016.7には、英国のアーム・ホールディングスを3.3兆円で買収した(p177)

    ・政府がやるべきは、IOT、自動走行、ドローン、シェアリングエコノミーが普及しやすいように、法律を改正、5G、WiFiなどの通信環境を整備、同一労働同一賃金により雇用流動性を高め、研究開発を強化するため移民制度・教育制度を作り直すこと(p182)

    ・海外トップ大の学生に人気があるのは、経済・哲学・コンピュータサイエンスであるが、日本ではどの学部にいけば学べるのか(p250)

    ・2020年からの教育大改革では、1)英語の4技能(話す、書くを加える)、2)センター試験を廃止、知識とは別に思考力・判断力・表現力を重視する2種類の複数受験できる試験を導入、3)総合型の科目、科目を横断する総合的な試験が増える(p285)

    ・改革が必要なガラパゴス産業は、大学・メディア・医療、である(p289)

    ・日本はアメリカの大学から経営を学ぶべき、大学の力は、最終的には「歴史」と「財力」で決まる(p290)

    ・西洋流の教養教育であるリベラルアーツは、ギリシアローマから続く学科で、文法・修辞・論理(弁証法)の3学、算術・幾何学・天文学・音楽の4科である(p295)

    ・リベラルアーツカレッジの教師は、研究活動を行わず、教えることに特化しているので、教えることにかけるエネルギーは一般の大学よりも上(p299)

    ・専門か教養か、スペシャリストかジェネラリストか、という議論は不毛なモノで、どちらも重要(p300)

    ・アメリカの大学では、読む(読書)・書く(レポート)・話す(プレゼン)の訓練をして、学生と先生と徹底的に議論している。これが米国製エリートの知的土台(p303)

    ・ムラ文化の特徴は、同質性・平等性・大局観の欠如・反権力である、全会一致が原則でそれまで延々と話し合う。イエ社会では、主君と臣下の関係は絶対だが、主君はことあらばリーダーシップを発揮して、大きな過ちがあれば腹切りをする(p351)

    ・リーダーに求められるのは、1)体力、2)ワールドクラスの教養、3)クリティカルシンキング、4)レトリック(議論・説得力)、5)無私、6)孤独力(読書により鍛えられる)(p399)、7)コスモジャポニズム(日本を愛し日本を土台にして世界に貢献する)(p360)

    ・今なお、フェイストゥフェイスは、ロゴス(論理:脳と理性に訴える)、パトス(感情:気持ちを読み取り、心に訴えかける)、エトス(徳:本能に訴える)ことができる最善の方法である(p392)

    ・徳として大事なの方法・ノウハウとしては、一番にあげられるのが「外見」「語彙」「メディアを使い分ける(メール、SNS、贈り物)」(p392)

    2017年10月22日作成

  • 日本の今までの歴史からこれから先の未来予想を国家、仕事、教育、リーダー論とそれぞれ分けて書かれています。

    本の中身も今時の流行り(?)と違い分厚く、それぞれの章での話も濃厚。理解するには腰を据えて読む必要がありました。ただ内容はこれからの時代を生きる上では必要なのだろうと思いました。

    全てを理解するには何度か読み返す必要がありそうです。

  • これから、社会は、日本はどうなるのか、そして自分はどうしたらいいのか、という問題意識があり買った本です。
    70年サイクルのガラガラポン革命が2020年を目安に起こるのだという話。
    確かに、読んでいくとなるほど2020年に節目がやってきそうだという気がします。

    これから大切なことで、教養を強調されていました。
    教養がなければイノベーションも起こせないし、起業してもワクワクさせられるようなビジョンを描けない。
    人生を捧げるだけのビジョンを掲げているスタートアップがこの国には少ない、ということ、
    自分でもうっすらと思っていたことだったのですが、著者の佐々木さんはズバッと言い切りました。
    やはり様々な人にたくさんインタビューされているだけあって、本書の中で紹介しきれないほど多くのものを感じておられるのだと思います。

    教養は自分にも足りない部分なので、今からでも読書をしたりアートに触れたりして、リベラルアーツの素養を身につけていきたいと思いました。
    2020年から、わくわくする未来が開けるよう、未来形で議論できるようにしたいと思いました。

  • ・スタートアップの全盛期が終わり、スタートアップ単独でイノベーションを起こすのは難しくなりつつある。それはネット業界に大ボスが生まれて、大勝負にほぼ決着が付いたから。
    ・日本でスタートアップが主流になる日はなかなか来ない。
    ・「日本3.0」時代は30代が主役
    各章に参考本の記載もあり

  • 先輩に勧められた本。「若者よ大志を抱け」的なメッセージには共感するものの、新奇性には乏しい。冒頭の明治維新、高度経済成長の分析は短絡的にすぎる…ちょっと読む気が失せてしまった。さすが幻冬舎なだけあって、速読向き。

  • 2020年を契機に日本社会が大きく変化していくことを説明した上で、どのような社会に変化するのか、そうした社会に順応(?)するためにはどのような姿勢が必要かということを述べた、おもにこれからの社会を担っていく30代の人々に向けて書かれた提言書。ちょっと乱暴に読者を煽る部分もあるが、これはあえて読者の敵愾心を煽る意図があると思われる。ただ、明治維新や大事に世界大戦のような何か究極的な外圧なくして、日本がどのくらい変わるのかはちょっといぶかしいところもあるのは否めない。

  • 東京五輪前後に起きるだろう変革によって生まれ変わる日本を「日本3.0」と定義し、予測される変革とそのとき必要になるスキル、ビジネスチャンス、必要とされるリーダー像を様々な知見から取りまとめた本。多くの書籍に書かれているが、2020年を期にAI、ビッグデータ、IoTの進化が目に見える形で社会に浸透していくのだろう。そして言葉の壁のない社会がやってくる予感がする。

  • ものすごく新しい気づきがあった、というわけではないけれど、これからの日本、これからの世界がどんな風になっていくのか、政治、経済、個人のキャリア、等々それぞれの視点から書かれていて、読みやすく分かりやすかった。
    全体を通して感じたことは、本当に自分には教養が絶対的に足りないということ…歴史、哲学、アート、いわゆる「実学」とは対極にあるものにほとんど触れてこなかったけど、これから、少しずつでも学んでいけたら少しは変われるかなぁ。ネットばっかり見てないで、孤独に自分と向き合ったり、歴史ある書物を開く時間を取っていこう。

  • 日本が第3の転換期にある、というのは以前から言われていることですが、いよいよ大きく変わるときが近づいた気がします。
    この著書は、NewsPicks編集長である著者が6つのテーマに分けて、その低迷の原因とそこからの脱出のためのヒントをまとめています。
    上手く整理されていますので、テーマに応じて読み返す価値はあると思います。
    いろいろと興味ある記述もあったのですが、現在話題の生前退位からの改元の影響については、少し以外でもあり、納得もできます。
    この作品では、2020年を1つの区切りとしていますが、あと3年、短い期間で何ができるのか、考える必要があります。


    ▼「日本3.0」=日本の近代が3段階目に入ること
    ▼第3のガラガラポン革命を引き起こす「10のファクター」
     ①年功序列の終わり
     ②正社員と非正規社員の格差解消
     ③男女逆転
     ④外国人労働者の登用
     ⑤難民
     ⑥業界再編・伝統企業の倒産
     ⑦スタートアップの興隆
     ⑧第4次産業革命
     ⑨交通革命
     ⑩グローバル化
    ▼リーダーの7つの力
     ①体力
     ②ワールドクラスの教養
     ③クリティカル・シンキング
     ④議論・説得する力(レトリック)
     ⑤無私
     ⑥孤独力
     ⑦コスモジャポニズム


    <目次>
    第1章 日本3.0の始まり
    第2章 日本3.0と国家
    第3章 日本3.0と経済
    第4章 日本3.0と仕事
    第5章 日本3.0と教育
    第6章 日本3.0とリーダー

  • 日本が今後変わってくるよ、というのをデータの裏付けをしながら論が進んでいく。

    政治、経済、教育など各視点別で論が進行している。
    分野によっては、しっくりこないところがあった。
    今後の働き方はこうなる!とか、まとめ方がイマイチしっくりこない。8つ程度に分けられると、まとまりがなく感じてしまうからだろうか。


    2025年に東京の人口が減ること、ここはしっかり抑えたいところ。これだけで本1冊かけそう。

    今後必要なスキルとして、メノンという書籍を知れたのが良かった。

    日本人とメノンは、いろんな知識を持っていても、それは表面的で、その知識の源泉、その根本、原因を押さえていません。プロセスを考え抜いたうえでの知識ではないので、ちょっとつっこまれるとあたふたしてしまいます。  一方、ソクラテスの言う知識とは、原因の推論によって縛りつけられた知識です。そうした知識であれば、応用も利

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ガラガラポン革命のキーワードは「移動」と「下克上」だ。2020年の東京オリンピックは団塊世代の卒業式となる。その後は、リスクを恐れず、挑戦する30代にチャンスが来る。大きな成功を掴むのは、デジタルとアナログ、世界と日本、地方と東京、大企業とスタートアップといった境界線を超えていける人間だ。

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