レッドリスト

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 221
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344032552

作品紹介・あらすじ

記録的な寒波に襲われた東京で、原因不明の感染症が発生。死亡者が出る事態となり、厚生労働省の降旗一郎は、国立感染症研究所の都築裕博士とともに原因究明にあたる。さらに六本木で女性が無数の吸血ヒルに襲われ、死亡するという事件も勃発。未曽有の事態に翻弄される降旗たちは解決の糸口を見つけられずにいた。同じ頃、東京メトロの地下構内で複数の切断死体が発見された。警察は監視カメラの映像を消し失踪した職員を大量殺人の容疑者として追い始める。次々と前代未聞の事態が発生しパニック状態の都民に、狂犬病ウイルスに感染し死亡する者が続出し始めた。いったい、極寒の東京で何が起きているのか…。

感想・レビュー・書評

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  • 大寒波に襲われた東京で、原因不明の感染症が発生する。他にも、多数の行方不明者、切断された死体、ヒルに襲われて死亡する女性など、不可解な出来事が。これらに関連性はあるのか、そして被害は食い止められるのか?厚生労働省の降旗は、感染研究所の都築博士らとともに原因を探り、思い切った手段をとるが・・・
    ここ最近の異常気象を考えると、ここまで急ではなくても、思いもよらない進化(変化)を遂げる可能性はあるのだろう。しかし、東京でこれほどの異常事態となったら、世界には周知されるはずだが。

  • 都内で次々に起きる不可解な死。
    最初は感染症から始まり、地下鉄内で見つかるバラバラ遺体の白骨。六本木ではヒルに襲われ、女性が死亡する。
    そんな中、あまり乗り気ではない厚労省の職員・降旗が上司の命令に従い、原因究明に乗り出す。
    決して、つまらない内容ではないし、パンデミック物を期待して、手に取ってみたけど、人対異常発達した動物達の闘いみたいなのがメインになって来てしまって、バラバラ殺人の真相も、六本木でヒルが異常発生したことも解決しないまま終わる。作中でそれには触れているので、書いている作家さん自体もまとまってないのが分かっているのかも…
    東京都心を襲った大寒波もイマイチ物語の役に立ってなかった。

  • 大寒波に襲われた東京を舞台にしたパニックサスペンス。謎の感染症に人を襲う凶悪生物、地下鉄での猟奇殺人等々これでもかこれでもかとばかりに襲い来る脅威にはひたすら戦慄するばかり。なぜこんな立て続けに災厄が降りかかるのか、と思いきや、それらにはすべて関連性が見えてくるのだけれど。それでもこれは……あんまりだ!
    進化論を絡め、人類に警鐘を鳴らすような物語には絶句させられましたが。たしかに近頃の異常気象の多さや事件の多さを思うにつけ、まったくの絵空事ではないのかも、という気にもさせられます。だけどこれは嫌だ、あまりに怖すぎる!!!

  • 都会の真ん中で、パンデミックの発生。
    なすすべもなく、死者が拡大していきます。
    ネズミとヒルの大発生の裏には、不気味に進化した動物が・・・。
    進化を進めるマッドサイエンティスト。
    神に選ばれるのは、人間か、はたまた・・・。
    目まぐるしく展開するストーリーに、ハラハラドキドキし、一気読みしました。

  • ヒッチコックの「鳥」の現代版と言え、そこにミステリーの要素を上手く加味された良作だと思う。ストーリー上、描写はエグいがリアル感があるので個人的には良かったと思う。エンディングは突拍子も無いかなと思ったが全く無いとは言えないかもしれない。ダーウィンの進化論真面目に読んでみようかな。

  • 原因不明の感染症、地下での変死、ヒル、ネズミ、不気味な生物の動き、そして突然変異した蝙蝠と人間の生存競争…。あまりにも非現実的な展開、ご都合主義の終末と、突っ込みどころは満載だけど、パニック感、クライシス感は堪能できたし主人公の官僚の成長に拍手。と思っていたら大団円も束の間、最後の10行が人類を襲う苦難を予感させる。

  • 六本木の樹にヒルがうようよってやだなーと思ってから、六本木ヒルズと聞くとムズムズしてしまう。
    主人公が好きになれない。

  • 結構面白い。

    著者の作品は4作目。
    ゼロの○○シリーズ(とは言っても続きものじゃないが)で結構お気に入りの作家です。

    上記のシリーズと同様にパンデミック系で、
    読んでるうちに追い立てられる感じが
    好きな人には堪らないかも。

    人類絶滅か?ってほどには危機感がなかったのがやや残念ですが、それなりに面白いと思います。

    なぞの正体が少しショボイ感じを除けば期待以上の出来でした。

    パンデミック系が好きな人にオススメ。

  • 謎の感染症から始まり、次々起こる事件。
    何が起こっているか分からない登場人物のパニックがうまく表現されている。
    現実感はそこまでないかも。
    また、所々であまり必要なさそうな専門用語の説明が入り、そのたびに流れがちょっと途切れることが気になった。

  •  絶滅進化論:生物の進化・繁栄には他の生物の犠牲がある。絶滅危惧種をリスト化した、レッドリスト。東京という都市に適したように進化した生物達。彼らは人にとって致命的な疫病を媒体し、さらにはヒトに直接的に襲い掛かるようになった。”ヒト”がそのレッドリストのトップに載った時、生き残るのは進化種かヒトか…。
     進化論、絶滅、役所の無策、ヒューマンドラマ。要素を盛り込みすぎて1つ1つが浅くなった印象はあるが、展開は速いので飽きずに読み切れる1冊。人類の発展が違う目で見れば生態の多様性の減少につながっているという警告のような一面もある。

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著者プロフィール

1958年、京都市出身。京都大学大学院工学研究科卒。第11回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、『生存者ゼロ』にてデビュー。同作から続く〈ゼロ〉シリーズは、累計130万部を超えるベストセラーに。現在、建設会社勤務の傍ら、執筆活動を続けている。著書に『レッドリスト 絶滅進化論』(幻冬舎文庫)、『ホワイトバグ 生存不能』(宝島社)、『不屈の達磨』(角川春樹事務所)などがある。

「2022年 『首都決壊 内閣府災害担当・文月祐美』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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