- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344037991
作品紹介・あらすじ
万城目ワールド、
ついに海を越えて世界へ!
梵天、梵地、梵人(三つ子)。その特技は
泥棒、恐竜化石発掘、
メソポタミア、未来予知。
彼らが向かった先(イラク)に待つものは!?
貴金属泥棒で大金を手にした三つ子の前に、ライオンを連れた謎の女が現れたとき、彼らの運命は急転する。わけもわからず向かわされた砂漠の地で、三つ子が目撃する驚愕の超展開とは!? 稀代のストーリーテラー・万城目学が挑む、面白さ全部載せの物語。アクションあり神話ありでどのページからも目が離せないジェットコースターエンターテインメント!
ありえないほど壮大 × 呆れるほど予測不能
感想・レビュー・書評
-
ものすんごく面白かった。めちゃくちゃ面白かった、もうツボもツボ、ドストライク。私の思う万城目本の面白さの1つに、設定が突拍子もないのに、なぜかすんなりと入り込める、というのがある。違和感がない、これが技量の素晴らしさかと感じるんだが、それが遺憾なく発揮されていた。今回の主役は異能力をもつ三つ子、彼らは3秒と呼ぶ、各人違う能力があるんだが、これを軸に話がはじまっていく。梵天(長男)は3秒間どこでも覗くことができる、梵地(次男)はどんな言葉でも理解することができる(そして年上の女性にもてる)、梵人(三男)は3秒先の未来が見える。たかが3秒、されど3秒、ものすごい可能性をひめた3秒の使い方がすばらしい。上巻は、伏線も多そうだが、伏線なのか、単なる設定なのか、ワクワクドキドキのスペクタキュラー。前半の日本でのクライムサスペンス、そしてロッキーや愛と青春の旅たちを思い出させる訓練シーン、王家の紋章に天は赤い河のほとり、そしてクトゥルフ神話、、いろんなものがてんこ盛り、それでいて非常にまとまっている。 西アジアに挑む、三つ子インディアナ・ジョーンズ的な面白さ。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2022/12/05読了
#万城目学作品
SF小説?
特殊能力を持った3兄弟が
青い服着たライオンを連れた女に
導かれるまま自衛官になって
イランに拉致され地中の世界に行って
ヒトコブラクダ層を探す?
無茶苦茶なストーリー過ぎてちょっと
肌感に合わなかった。。
映像化でも話題の万城目作品ということで
初めて読んでみたけどこういうテイスト
なのかしら。。
下巻はひとまず保留。 -
万城目ワールド!面白い!なんだこの壮大な展開‼️凄すぎる!
まず、三兄弟。特殊能力凄すぎる!
そして訳のわからない、青いマントのライオン連れた⁈女⁈なんじゃその展開!
どれをとっても意味不明だが、ストーリーが続き引き込まれる。自衛官になり、国内で鍛錬してイランへ…長男は恐竜、次男は西アジア、三男は昔のスポーツ万能からの格闘家、それぞれの能力と謎の女の手のひらで転がされている不可解なストーリーの結末が気になるーー!!
伝説のアガデ、古代メソポタミアの都市名、5500年前、シュメール人が楔形文字と生み出し、粘土をこねてレンガを作り都市を築く。建国者サルゴンが築いた人類史上最初の都市。
シュメール人、突然メソポタミアの地に現れ、人類最初の高度な文明を打ち立て突然消えた… -
上巻読了。
久々の万城目ワールド。ワクワクしながら読みました。
特殊能力を持つ三つ子の兄弟・梵天、梵地、梵人。彼らの前に、ライオンを連れた謎の女が現れてから、荒唐無稽すぎる、怒涛の展開が始まります。
化石発掘の山中から自衛隊、さらにPKO派遣からの砂漠の中の謎の古代都市(?)へ・・・予測不能のめくるめくジェットコースタースートーリーですごく楽しめますし、さらに恐竜やメソポタミア文明といった、ロマン要素も胸が躍ります。
個人的に大好きな内容なのですが、一つだけ言わせて頂くと、構成的に時間軸があちこちとぶのが、ちょっと“ん?”となってしまうので、そこだけが難ですね。
もう、続きが気になって仕方ないのですが、この時点でまだ下巻が届いておらず(返却期限ギリギリまで粘ったのに・・泣)、この興奮が冷めないうちに下巻が届く事を祈っております。 -
まるでVRのような再現力ある文章。絵画を見てるように人物たちが動き回っている。すごく文章が洗練されているからだな、と思う。
日本からメソポタミアへ。義賊から自衛隊へ。縦横無尽に展開していくストーリー。
さすがだなって思った。エンターテイメントここにあり。 -
ファンタジー要素があるだろうなと予想はしていたが、まさかイラク!砂漠!メソポタミア!だとは思わなかった。馴染みのない地域の話なので引き込み力抜群であった。
-
(2021/11/16読了)
図書館の検索で「万城目学」を見つけてすぐさま借りた本だったので、内容も知らなければ上下巻なことも知らなかった。
万城目学さんに限らずだけど、好きな作家さんの本というフィルターがかかっているので、評価が高くなってしまう。ふと思ったんだけど、万城目学さんって、伊坂幸太郎さんと森見登美彦さんを二で割った感じだと思いませんか?(どちらも好きな作家さんです。)
登場人物も、その名前も、背景も、ストーリーも、突拍子もない、しかし東京オリンピック後(延長してない)という時代については私の生きる今のこと。
読みながら、映像化されるとしたら誰かな〜って考えたところ、銀亀さんは今田美桜さんだなと勝手に決めて、彼女の顔を眼を思い出しながら読みました。
恐竜や文明など、小難しいことをよく調べて書いたなぁとも思う。私には実際、嘘か誠かは分からないけど。
タイトルの「ヒトコブラクダ層」まではわかったけど「ゼット」については下巻で明かされるのかな?
下巻はすぐに図書館予約したけど、いつになるかなぁ。読んでは忘れる読者なので、覚えておかなきゃ。
-
さて、今回は世界で奇想天外、歴史スペクタル!
紀元前の文明なんてすっかり忘れてるし、ましてや神話なんてわからない。
歴史のお勉強もしながらの展開。
なんだかいろいろな映画やゲームの世界が総動員された感じ。
それを文章だけで表現するところが流石でもあり、その読者の自分も頭の中に壮大なスペクタルがそびえてくる・・・万城目ファンなら出来るのである。 -
ぶっ飛んだストーリーに戸惑いながらも、ついつい目が離せない怒涛の展開。特殊能力を遺憾なく発揮して突如自衛官からイラクに派遣そしてアガテへ。なんじゃこりゃと突っ込みを何度入れたことか。ライオンを従えた青マントの女性がどう絡んでくるかは下巻のお楽しみなんだろうね。最後まで万城目ワールドに食いついていけるか不安ではあるけれどそれ以上に楽しみでもある。
-
これはSFと思って読むとなんだか許せます。世界観を許せるかどうかにかかってます。私は上巻終盤まで許せましたが、最後だいぶ揺らいできました。いい揺らぎであることを期待して下巻へゴー。