- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344400955
作品紹介・あらすじ
ある日、友人がお茶の水の聖橋の上で言った。「ああ、メコン川の夕陽が見たい」。それから一〇年経ち、彼女は本当にヴェトナムで職を見つけた。さらに一年後、まさか私まで旅行記を書くためにヴェトナムを訪れるとは…。不思議な運命と新鮮な出会い。自由に、気ままに、時には危険も辞さない珍道中の数々。田口ランディのデビュー作。
感想・レビュー・書評
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田口ランディさんのデビュー作品。
田口さんの本、自分でもよく続くよと思う。でも、惹かれるものがあるんですよ。
なんだか、私のこのフレーズ、語調、田口さんの語り口に似てきているなー。
すごい影響をうけています。
田口さんってインターネットの申し子的存在でしょうね。
「ネット語の達人」なんてひそかに命名してしまいます。
ベトナムの旅行記であって、心の旅路をたどるのもラシイ。
旅に行って知らず知らず自分に会ってしまう、という趣向でしょうか。
一時、目的が「自分探しの旅」も流行りましたものね。今も?
『小鳥の歌』という聖書のような本を携えて行ってるのも印象的。
悩んでいるとき本をひらく。癒されます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
田口ランディ処女作の文庫本。これを読んだらベトナム行きたくなる、絶対に。今のベトナムはこの文庫本のような国ではないかもしれないけど相変わらず刺激に満ち溢れていることであろう(笑)
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そうだな、、うーん。特にかしら。。
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いろんな葛藤が感じられた。。
マレーシアに置き換えて読んだ。モラルの低さとか、、でもそれでも忘れないって言ってるのに共感。 -
田口ランディのデビュー作らしいが、田口ランディにとりわけ興味はないぼくにはあまり意味がない。ヴェトナムのほうに興味があったのだが、ヴェトナムは単なる背景であって、たぶんタイでもカンボジアでもあまり変わらないだろう。そういう意味では若干期待外れ。と思っていたら、あとがきで田口ランディの友人が、「まさかヴェトナムについて知りたいと思って(この本を)読んでいるとは思わないのだが」と言っていて笑ってしまった。
でも、ちょっと旅がしたくなる。いい加減な旅。 -
決めた!旅に出よう!
まずは、安近短で、英語の通じるアジア圏!
節約して、来月か再来月、絶対行くんだー!! -
【1/15読了:3/60】
旅行者が楽しかった旅行記よりも、そうじゃなかった旅行記の方が好きというひねくれた私にとっては面白い一冊だった。
文中に何度もでてくるヴェトナム好きになれない、嫌いと言う言葉。発するタイミングが時系列で後半になればなるほど、その言葉から感じる印象は変わってくる。この理由は著者が、その旅行が進むにつれ自分自身を好きになっていっており、同じ言葉でも発信者自体が変化しているから、変わって聞こえるんだと思う。新たな世界で新たな気づき。「楽」ではなくとも、そんな旅行の価値をゆっくり、じっくり、しっかり気づかせてくれた。今年は僕も海外に行こう。 -
ヴェトナム旅行中に読了。
自分がツアーで廻ったハノイやハロン湾では得られなかった、一味違うヴェトナムの魅力や旅の醍醐味が描かれている。
今度はメコンデルタをガイドなしで旅してみたい。 -
田口ランディーと私の出会いはもう遙か昔である。
とはいえ何であったかはほとんでおぼえていない。
ざっと調べて、もしかしたら藤森直子との繋がり合いだったかもしれないとも思うが、これって非常に不名誉な引き合いなのだろうからやめておく。
存在を認識したのち或る日、ビレバンの図書コーナーでこの人の本を見かけ、そのPOPに非常にひかれた。
内容はまったく覚えていないし、どの作品だったかも知らない。ただ、なかなかしびれる文章だった。
とはいえ読んでいない。
おまけに毎度の思い込みでこの人を男だと私は思い込んでいた。だって”ランディー”だ。
放置されたままの私とランディーの関係だが、人間なんて単純なもので長らくPOPのよい印象だけが私の中で効果を持ち続けた。
まぁでも、いつかは読もうと思っていた作家だ。こんな形で着手するとは夢にも思わず、だが。
先日のベトナム旅行で知人が行く前に是非、と貸してくれた1冊だった。
言ってしまえば旅行記である。
必要ないかもだが多少説明すると、田口ランディーは女性で広告代理店だかに勤めていたキャリアだったが、のちにコラムニスト、そして作家になる女性である。
その彼女の会社員時代の友人が「メコン川の夕日が見たい」と聖橋だかなんだかで言った言葉にとっかかりをもっての旅行記だ。
こう書くとずいぶんストーリーめいて聞こえるが確かにこの本、旅行記にしてはかなりスピリチュアルめいた内容なのである。
実際やっていることはメコン川を船で下ったり、マングローブを探して放浪したりとまぁ平凡なのだがその合間の人との出会いに作者が持参した一冊の本からの啓示が必ずや訪れる。
正直それが嘘かほんとかはさっぱりだが、その部分がこの本のメインの特色だ。
そこがおもしくもあるのだが、旅行記としてはいかがなモノかとも思える。なんか急にファンタジーになるんだもの。
まぁいいさ。
『深夜特急』以外の旅行記を人生で初めて読んだ形だ。やっぱりアレってバイブルなんだな、なんて思ってしまった。
いやある種劇的に書かれるのってその脚色の好みがかなり分かれるんだろうな。
行きたい!と言う気持ちは起こさせないが、コラムとしてはそこそこ楽しい一冊だった。
田口ランディーの入りはこのぐらいのはいりでよかったかな、なんて思う。
それにしたって妊婦なのにこんな旅したって、ドンだけアグレッシブなんだよ。