火の粉 (幻冬舎文庫 し 11-4)

著者 :
  • 幻冬舎
3.86
  • (711)
  • (1154)
  • (893)
  • (84)
  • (16)
本棚登録 : 7322
感想 : 917
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (577ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344405516

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 人を疑うことは、とても難しい。

  • 引っ越してきた隣人は自分が『無罪』の判決を出した男だった。
    その日から不気味な出来事が続く。
    彼は本当に『無罪』だったのか?自分は誤った判決を出してしまったのか?

    1章が短く、それも手伝ってグイグイと読めてしまう。
    ドキドキ、ハラハラです。

    個人的に雪見がとても好きなキャラだったので、感情移入してしまいました〜。

  • 続きが気になって睡眠時間を削ってでも一気読みしたくなるような1冊。常に見られてるような感覚に陥る怖さ…

    人間の恐ろしさを再認識しました…

  • 読み終わった…!!!

    前半はもう悪意が薄気味悪くて気持ち悪くてこわくて読み進めるのが大変で、半分くらいの時点で、読み終えるの諦めようかと思った。

    後半、少しずついろんなことがわかっていくと薄気味悪いのはなくなっていったけど、ラストの別荘サプライズの瞬間のぞっとする感覚、義母の恐怖が伝わってきちゃって臨場感がすごかった。

    あと俊郎めちゃくちゃ嫌い。

  • 怖いけど面白かった。
    後半は途中で読むのを止められないほどだった。
    こんな人が近くにいたら怖すぎる。

  • 裁判官の梶間は、被告の武内に無罪判決を下す。その裁判を最後に梶間は退官し、大学教授となる。その2年後、武内は梶間の隣に引っ越してきて、それを機に武内の身の回りに不可解なことが相次いで起こり、家族の仲も引き裂かれてしまう、というお話。

    裏表紙の紹介文、「私は殺人鬼を解き放ってしまったのか?・・・最後まで読者の予想を裏切り続ける驚愕の犯罪小説!」に騙されました。どうみたって絶対にどんでん返しがあるような書きぶり。それなのに何と素直な終わり方。梶間が武内のせいでなぜこんな目に合わないといけないのか、結局納得感なく終わってしまう。ある意味、最後まで読者の予想を裏切り続ける驚愕の犯罪小説!!

    ただ、ひとつ救いがあるとすると、梶間の妻の尋恵。介護してきた義母から遺言を伝えられる場面。分けられた遺産は、たったの三万円。「三万円って何だ?自分が姑にしてかげた何を対価に直すと三万円という数字が出てくるのだ?それが実の子より数十倍尽くしている人間に対して出す数字なのか。ゼロならゼロでいいのだ。」姑に無視され、小姑にいびられ、それでも健気に生きていく。下手すると、おかしくなっちゃったとも見られかねい息子の嫁に対しても、優しく接する。人として、何と素敵なお方。

    カテゴリはサスペンスにしたけど、ホールドラマとしての方が優秀かもしれない。

  • 最初はなかなか進まないなぁと感じていたが中間から目が離せなくなって寝る間を惜しんで読みました。自傷癖のある人の異常な脅威的な真実に驚かされました。

  • 恐ろしい内容でした。

    序盤の主人公側の登場人物の心情の細かい描写で彼女達に親近感を感じたところに、得体の知れない恐怖がじわじわとにじり寄って来る恐怖は凄まじかった。そして面白いなと思ったのは、ある程度舞台が整ってからは、武内を疑い始めた後にしか心情の描写が無かったところ。そこまでは色んな意味で見えない事が多かったのかなと想像してしまいました。

    あと、昔見た映画の「クリーピー」を思い出しました。(本作の方が先でしょうが)

  • 面白い。

    そして怖い。

    ストーリー展開と雪見の心理状態の移り変わり。

    最後までハラハラドキドキが止まらない至極の作品。

  • 怖かったです。人間が一番怖いと思えました。

    隣人は真綿で首を絞めるように、徐々に梶間家をぐちゃぐたちゃにしていきます。そのきっかけの一つ一つはどこの家庭にもあるようなもので、作者の心理描写が巧みなため余計にそう思えました。

    最初と最後の章が「判決」なのも皮肉が効いてますね。

全917件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』で小説家デビュー。04年に刊行した『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞。他の作品に、『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『殺気!』『つばさものがたり』『銀色の絆』『途中の一歩』『仮面同窓会』『検察側の罪人』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『望み』などがある。

「2021年 『霧をはらう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

雫井脩介の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×