- Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344406391
感想・レビュー・書評
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参りました。
はじめてこんな小説読みました。
これが文学なのか、私には判断つきませんが、
小説自体の評価は、文句なしに5つ星です。
しかし、決してその内容に賛同する訳でないです。
というか、賛同するってどういうことを意味するのか。
最後までフィクションともノンフィクションとも書かれておらず、
その衝撃的な内容から、「フィクションだよね、フィクション」と自分に言い聞かせながら、読みました。
何度も小説と書いているのは、多分まだ残像が残っているせいです。
小説の組み立て方も斬新でした。
小説の中にノンフィクションが存在するような構成。
作者は、この作品がデビュー作とのこと。
新人だからできた手法なのか、はたまた医者だからなのか。
麻痺した手足を切断という手法は、フィクションだと言い聞かせながらもその背景にある介護の世界の現実、その限界が
いや、ノンフィクションなのか、、、と読者の判断を鈍らせ、
どんどんと吸い込まれていき、気づけば読み終わっていました。
知り合いの医療現場の方にも読んだ方がいましたが、
「ありえないことではない」とのこと。
「ありえない」と言ってほしかった。。。
それほどまでに、介護の現場は追い込まれているということ
なのでしょう。その現実がこの作品におそろしいほどの迫力を
与えているエネルギーの源になっている、、、、
私たちも無関係では居られないんですよね。
現代の「白い巨塔」という評価もあるそうですが、同じ医療小説ですが、全く異なった作品だと私は理解しています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これはすごい・・・。
ほんと,帯に書いている通り「度肝を抜かれる面白さ」。
まじで。途中からは一気に読んじゃいました。
とにかく,構成からして奇抜で,しかも実在の病院とか大学とかちょこちょこ出てくるので,まさに虚実混合といった感じですごくリアル。
何より読みやすいってのがいい。いやぁ,恐れ入りました。 -
読んで数年たっても記憶に残る怪作。
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久坂部羊氏の鮮烈なデビュー作。
後半視点が複数になるあたりからの怒涛の登場人物印象ひっくり返し、何度読み返してもいい。
一つの視点にとらわれる危うさ、行動を突き動かす信念はどこからくるのか、など思うことは多い。
ぶっちゃけ、大好きです。 -
大満足。読み終わったあとの幸福感がすごい。
終盤の展開に驚いた人も多いと思う。
内容もとても考えさせられる。是非読んでみてほしい。 -
【推薦者】
保健医療学部 救急医療学科教員 中澤 真弓
【学生へのメッセージ】
医師が書く小説が好きです。医師である久坂部先生の書かれる小説もリアリティがあり、本作も、超高齢化社会の介護問題を背景に、「こんな治療があるわけないよ」と思いつつも、実際に行われたらどんな感じなんだろうと思わせるような感覚になります。医療倫理について考えさせられます。
▼配架・貸出状況
https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00546588 -
何かのWebサイトでおすすめされていたのを目にして前々から興味があり読んでみました。どんな内容かは一切知らなかったので、最初は「医師が書く医療の自伝かー、麻痺した腕や脚を切断する手術なんてあるんだなぁ」ってゆったり読み進めてました。
矢倉氏の記事まできて、「あれ?もしかして廃用身って架空の医療なのかな。」って疑問をここで抱きました。
そこからはのめり込むように読みました。
本当に遠くない未来にあり得そうな話だなあと読んでて思いました。
今後も日本の少子化が止まることはないだろうし、自分もdinksのような生き方を理想としてる部分もあります。
もう少し年齢を重ねて余裕ができたら老後の問題にも真剣に考えたいと思います。
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2022.6.11〜6/17