小生物語 (幻冬舎文庫 お 10-3)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344409354

作品紹介・あらすじ

多数の熱狂と興奮を喚んだ現代の「奇書」がついに文庫版で登場。希代のミステリー作家・乙一の波瀾万丈、奇々怪怪にして平穏無事な日常が独特の"ゆるゆる"な文体で綴られる。虚実入り交じった小説家の一六四日間をご堪能ください!文庫書き下ろし日記(三日分)付き。

感想・レビュー・書評

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  • 乙一さんの日記。乙一小説の“あとがき”が好きな人には嬉しくなる一冊。
    現実の話とホラ話があり、小説を書く人って日常を面白おかしく、また時には謎めいたように捉えるから魅力的な物語が作れるんだなーと感心した。

    【興味深く読んだ話】
    ホラーやミステリーっぽい話が面白かった。臨場感のある小説を読んでいるようだった。
    ・デパートの造りが複雑で出口になかなか辿り着けずとうとう営業終了となり、暗闇に閉じ込められる話。
    ・町でジェイソンを見かけた話。
    ・すべてがリアルな夢なのではないか?という話。
    ・リサイクルショップで買ったソファーに知らない少年もついてきていつも所定の位置に座っている話など。怖っwww

    作者曰く手抜きで書いていると。この本を読んでも良いことはないとも言っている。だからかこちらも肩肘張らずだらだらと読んだ。それでいいのだろう。
    オススメしてくださった土瓶さん、ありがとです!

    • なおなおさん
      ほん3さん、こんばんは。

      面白かったです。
      それで次はまた怖いのを読みたくなりますね。
      最近、温かい話ばかりの乙一さんが続いたのでここでま...
      ほん3さん、こんばんは。

      面白かったです。
      それで次はまた怖いのを読みたくなりますね。
      最近、温かい話ばかりの乙一さんが続いたのでここでまたグサリと来たくなりました。
      (°д०॥)✷✸
      2022/10/27
    • 土瓶さん
      なおなおさん、こんばんは~(⁠^⁠^⁠)
      怖い、黒乙一ならば、どうでしょう、ほん3先生?
      自分的には「メアリースーを殺して」なんて怖かったで...
      なおなおさん、こんばんは~(⁠^⁠^⁠)
      怖い、黒乙一ならば、どうでしょう、ほん3先生?
      自分的には「メアリースーを殺して」なんて怖かったですが。
      特に最後の2篇が……。
      なおなおさん……グサリッ!!
      (⁠*⁠﹏⁠*⁠;⁠)
      2022/10/27
    • なおなおさん
      土瓶師匠、ほん3師匠、
      メアリー・スーですね。了解です!

      あおいさんにも……(*-_-)ノ∝━゚ロ゚)━∈グサ!!!!
      土瓶師匠、ほん3師匠、
      メアリー・スーですね。了解です!

      あおいさんにも……(*-_-)ノ∝━゚ロ゚)━∈グサ!!!!
      2022/10/28
  • 乙一さんによる、乙一風味のエッセイ日記。
    なぜかおもしろいんです。

  • 才能がある人ってのは、何書いても面白いんだなー。笑える日記だなぁ…と思ってたら、所々まるごと妄想だったり(笑)斬新な日記です!発想がね、やっぱ私みたいな凡人とは違うんだなー、と変に感心してしまいました。

  • 大好きな作家乙一さんのエッセイ。戯言の端々にセンスが滲み出てて、だからこの人好きなんだよなぁと再確認できた。とくにmp3の解説が最高にツボった笑

  • この本を近所の図書館で探した場合、それはエッセイと書かれた棚に置かれている。
    …エッセイ?
    正確には915なので日記である。確かに日本十進分類法で分類するなら915だろう。でも、なんか。うん。
    ちなみに近所の本屋と自宅の本棚では小説と一緒に並べてある。

    もともとは乙一のブログを本にしただけのもので、テーマに沿っているわけでもまとまった文章でもない。
    有り体に言えば日記。なんなら嘘日記。文庫裏の紹介文など、「奇書」と書いてある。

    何故か小生なる一人称によってその日々が綴られており、有ること無いことごちゃ混ぜになっている。
    最初は普通のブログだなあと油断していると、堂々とわかりやすい嘘が当然のように書いてある。そうかと思えば妙にリアリティのある話で「…えっ?」と困惑させられる。
    そして小生というのがまた厄介だ。
    乙一が一人称を単に小生にしただけという風な日記もあれば、変な独立したキャラクターのようになっている話もあり、何を読んでるやらわからなくなってくる。
    日記のような。夢や妄想のような。ショートショートのような。
    奇書というのもあながち間違いではない。

    久しぶりに読んだがやっぱり面白い。必要かどうか怪しい、この読みにくい脚注がたまらない。乙一で2番目くらいに読み返している気がする。
    そして読んでいて思いがけず、自分の読書歴などを振り返ることになってしまった。
    初めて島本理生の作品を読んだ時には、合コンの話(メンバーが豪華だ)はそういうことかと納得したのを思い出した。『スロウハイツの神様』を読んだ時は、大阪の殺人者(の彼女?)の話が真っ先に頭に浮かんだものだった。
    なんだか懐かしくなる。
    あと最初に読んだ時にはほとんど知らなかった映画のタイトルが、今ではいくらかわかるようになった。
    『ノスタルジア』は寝る。

    というかこの作家、映画のことばっかり書いている。地上波観てBS観てwowow観てDVD観て映画館でも観ている。たしか『とるこ日記』でもイスタンブールまで行って映画の話しをしていた。
    こんなに文章が上手くて小説が売れているのに、映画の仕事ならなんでもいいからやりたいと言っていただけある。
    しばらく新刊を見ないなと思っていたら、とある映画の脚本家欄に本名が載っているのを発見した時は驚いた。監督作が全国上映された時は思わず拍手した。最近はNetflixでアニメーションを制作しているらしい。本当に映像作品が好きなんだろう。
    でも、たまには小説も読ませてください。

  • 乙一さんがブログとして公開していた文章をまとめた一冊。
    現実と想像の世界がうまく混ざり合った世界感。
    友人の行動がおかしかったので、この行動は想像だなと思っていたら、その友人すらも想像上の人物だったりする。
    ソファの男の子は、あれから良い人に出会えたのだろうか。

  • 単なるエッセイなので白黒つけられず。
    今まで読んできた作品の構成や背景が分かって良かった。
    ところどころ現実的でない表現がまた面白い。

    2020/08/13

  • 乙一もとい別名義の方の作品をいくつか読んで彼の世界観にさらに耽溺したい人にはおすすめできる。「小生、なっとく。」のフレーズは可愛らしさがあってお気に入り。

  • 10年以上前のエッセイ(日記集)なのだけど、ネットでエッセイ集のお薦めとか人気で検索すると必ずこの本が出てくるから、物は試しと思って読んでみた。
    ちなみに乙一さんの小説は2~3冊読んだことがあるレベルで、人柄についてはほとんど知らなかった。

    web上の日記を集めた本…に一見思えるし実際日記を綴っている日もあるのだけど、わりと長めの文章の日なんかはとくに、途中までは本当のことで途中からは明らかに創作であったり、はたまた本当のことに見えて最初から最後まで全部創作であったりする。
    というのも、とくにネタばらしがあるわけではないけれど、ある一定の法則があるから、読んでいくうちに判別できるようになってくる。
    日記なのか創作なのか、本当なのか嘘なのか。真剣に考えてしまったりちょっと笑ったり、本当に不思議な読後感。
    脚注的な解説があるのも面白い。

    売れっ子小説家とは言っても案外普通なのかも、という印象も。(10年前のものだから今はどうなのか分からないけれど)
    打ち合わせとか文壇のパーティーの話題もたまにはあるけれど、友人と会ったりゲームをしたり映画を観たり(映画に関してはかなり明るそう)日々は普通の人とそんなに大きくは変わらない。
    だけどその中に唐突に創作が入ってくるから面白い。

    読後少し調べてみたら、乙一さんの奥さんが押井守氏の娘であることと、「百瀬、こっちを向いて」などを書いている中田永一さんが=乙一さん(別名義)であることを知って驚いた。

  • 乙一の本で一番好き。
    何度も何度も読んでいるけど、何回目でもやっぱり一番好き。

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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