H5N1: 強毒性新型インフルエンザウイルス日本上陸のシナリオ (幻冬舎文庫 お 33-2)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344413313

感想・レビュー・書評

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  • 本書は2007年に出版されたものだ。その頃から警鐘が鳴らされていたのだ。これは新型コロナ感染症でも通底する考えだと思う。感染症を含め、防災対策は最悪を想定して立案すべきなのに、日本のお偉いさんは楽観視した想定から計画を作り始める。そこに「想定外」という言い訳が生まれてしまう。医師であり作家でもある海堂尊氏も、「ノンフィクションでは素通りしてしまう内容でも、小説にすることで感情移入ができ、医療問題が他人事ではなく理解できる」と言っていたが、本書を読むとまさにそのとおりだと思った。

  • 家の本棚に並んでいてふと読んでみるとまるで新型コロナの流行が予測されていたか のようなリアルな描写にびっくり鳥肌が立ちました。今回のコロナで本程の被害じゃ なかったとしても、医療現場の還迫、 自治体本政府の対応など事実に近いところも沢山 あったのではないかと思いながら読みました。

  • 新型インフルエンザのパンデミックをシミュレートした小説。イギリスの大学で、同様のワークショップをしたことを思い出しながら、読んだ。
    他の災害と同じように、危機管理には事前準備が重要だということが、際立たされる。

  • 日本の感染症に対する認識の甘さ。
    そして、島国たるゆえんの感染症の発生の少なさによる、国民の油断
    国際化になり、地球の裏側まで1日でいける時代
    仮に強毒性の鳥インフルエンザが発生した場合の感染の早さと
    日本の医療体制の崩壊を物語風に描写しています
    先のインフルエンザで国庫備蓄のタミフルが大量にあまり「もったいない」と思ったあなたに読んでもらいたい
    そして、大量に余ってよかったと思ってほしい。

  • 強毒型ウィルスが蔓延したら???っていうパンデミックを扱ったシュミレーション的小説。
    こわいよおおおおおおお。
    文章は素っ気なくて面白みにかけるけどイチイチ細かくてリアルなんだなああ。
    案の定ハッピーエンドどころか最悪パターンを細かく細かく、、、、
    もっと早くにわかってたけど国は隠してた、とか、日本だけはワクチンの配布に1年かかってしまう、とか
    ありえそうでこわい。っていうかすでに今、世界のどこかで蔓延しだしていたらどうしよう。
    お話というよりは、近い未来の最悪のシナリオのひとつ、という意味で
    読んでほしいかもの一冊です。

  • こわいです、ほんと。どこからが現実でどこからが仮想なのかわからない。もう始まってしまっているのかもしれない。

  • 強毒性インフルエンザがパンデミック状態になった場合のシミュレーション小説。日本全体で210万人が死亡するという状況を主に複数の医療関係者の視点から書いている。いざというときのために1ケ月籠城生活が出来るように、食料品の備蓄を本気で考える必要があると書かれている。

  • 新型インフルエンザパンデミックのシュミレーション。<br />科学的な知識に基づいて描いてあり、とてもリアル。いかに恐ろしいか、また危機感と備えが一番大事ということがよくわかった。

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著者プロフィール

白鷗大学教育学部教授。専門は、感染免疫学、公衆衛生学。共立薬科大学(現慶應義塾大学薬学部)大学院修士課程修了、順天堂大学大学院医学研究科博士課程中退。ドイツ・マールブルク大学医学部ウイルス学研究所に留学、国立感染症研究所研究員、日本経団連21世紀政策研究所シニア・アソシエイトなどを経て、現職。NHKラジオ「室井滋の感染症劇場」作・脚本・監修。著書に『正しく怖がる感染症』(ちくまプリマ―新書)、『どうする!? 新型コロナ』(岩波ブックレット)、『人類vs感染症』(岩波ジュニア新書)、『キャラでわかる! はじめての感染症図鑑』(日本図書センター)、『病いと癒しの人間史』(日本評論社)、『学校の感染症対策』(東山書房)などがある。

「2020年 『知っておきたい感染症【新版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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