- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344418530
感想・レビュー・書評
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道尾作品としては大人しいと言うか毒々しさが感じられなかった。
どの作品も温かさを感じる。
この手のシリーズ物は京極作品にもあるがそれに比べるとやはりインパクトに欠ける。
とっつきやすさはこちらか。
道尾作品は全体的に文章が綺麗なので(だから直木賞取れるのか)内容に関わらず読み易い。
他のシリーズも読みたくなった作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みやすい!が第一印象。中学校の図書館に置きたいと思える読みやすさ。
真備の言葉の深さがかっこいい。登場人物の心理描写が繊細。
最後の2ページ、文章が綺麗で素敵だった。 -
2人の関係が最後にしてまさか!でしたが、スルスル読めずにちょっとだけもどかしかった。
おそらく著者の本が初めてだったからかも。。 -
連作。
一話ずつ短くさらりと読みやすいが、
もう少し深く謎に浸かっていたい気もした。
細やかな心理描写が上手い。どこか村上春樹風味も感じた。 -
売れない作家として自分を出演させちゃうのアリなのか…
前作を読んでなかったので読んでてところどころ寂しい気持ちになった。
「モルグ街の奇術」が印象的で、時間も場所も全く違う場所の出来事を推理する探偵モノかと思いきや、ラストシーンでめちゃくちゃ衝撃を受けた。締まり方がとにかく綺麗だった。 -
死んだ妻に会うために霊現象探求所を構えている真備。
真備とその助手の凛、売れない作家の道尾が様々な事件を解決していく。
真備庄介シリーズの短編集。
前作のように霊現象を探究するようなエピソードは無いけども、真相から読者の視線を逸らして誤った方向に促し、最後に謎が解かれた時にものがなしい物語が浮かび上がる、というミステリのようなサスペンスのような、「奇妙な味」が冴えわたる短編集となっています。
一番心に残ったのは最後に据えられた「花と氷」。
優しい余韻を残す、作者のまなざしが暖かいお話でした。
弱く哀しい人間心理を鮮やかに紐解いて見せる手腕が見事で、上質なミステリへと昇華させています。
真備庄介シリーズはこの3冊までで、10年も新作が出版されていません。
このシリーズは「探偵と助手が主人公のホラーミステリ」という一定の枠の中で展開するストーリーなので、多分、作者は枠にとらわれない色んなテーマや構成の作品を描きたいから新作が出ないのかな?と思うのですがどうなんでしょうか。
私はこのシリーズが好きなので、いつか続きを読みたいです。 -
町田市に事務所を構える霊現象探求所。
死んだ妻に会いたくてこの生業を始めた主人公、事故で姉を亡くした美人助手、売れない作家。
そんな三人の元へ、傷心を抱えた人々が訪れる。
友人の両親を殺害した犯人を見つけたい少年、自分のせいで孫を亡くした老人...
五篇の短編集。
道尾氏の作品はどれも、そこはかとないもの寂しさが漂う。怨み、妬み、嫉み。如実に表すのではなく、時間が風化させたと思いつつも、ふとした瞬間にじんわり思い出すような府の冷たい感情。これらを、子供の心情に合わせて描くのが非常に巧い。
ほんのり温かさを感じるミステリでした。 -
3人のその後が気になっていたので。
さらっと読めて、面白かった。
このシリーズでもっと描いて欲しいなぁ。 -
読み終わりました。
短編5作品からなっています。
道尾氏の探偵は「真備」「道尾」「北見」は3人。
ホラーサスペンスではなくミステリー作品です。
でも・・・
「カラスの親指」ほどではなかった。 -
キャラを引き継いだ短編の連作である。
何だかんだで読みたくなり
短編なれど心に染み入る物語が綴られる・・・・
「流れ星・・・」「花と氷」が秀逸。