- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344422421
作品紹介・あらすじ
井の頭公園の奥深く潜む、夜にしか開かない図書館。生い立ちに消えない痛みを刻むオリエ。過去に妹を傷つけたことを悔やみ続ける兄・スグルと、彼を救済したい妹・マナミ。前世の記憶をもてあますキリコ。"永遠なる"ドラゴンに導かれるように集う彼らは、痛みとともに、それぞれの"性"と"禁忌"を解き放ってゆく。ミステリアスな官能長篇。
感想・レビュー・書評
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村山さんのお話は軽くて読みやすくて、重い話を読んだ後にふっと読めて助けられるようなイメージだったけど、これは違った。
なんとか読み切ったけど…結局よく分かんなかった。ちょっと残念。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幻想と現実が入り混じった神話的でもあり愛の
永続性を謳った作品だと思った。
今までの村山さんが描いてきた恋愛小説とはまた違った部分であり図書館の構造や竜の存在、
決して過去から未来だけが時の流れではなく輪廻転生を繰り返しているなどファンタジー的な要素を多分に含んでいて楽しかったです。 -
ひさしぶりの村山由佳さんの本。
思いがけずファンタジー色があり、空想世界にも心を飛ばしながら読むことができた。
背表紙には「ミステリアスな官能長編」とあり(おかげで電車で読みづらかった)、どんな本かと思ったが、「官能長編」というほどではなかった。そして、それで良かったと思う。
ドラゴンによってそんな都合よく悪い部分を食べてくれのかとか、館長の背景とか、いろいろ気になるところはあれど、要を問わず登場する超メジャー空想動物「ドラゴン」をモチーフによく書けたなぁと思います。たしかに十二支で唯一非実在動物だよね。なにか人間の精神的な奥底に共通して眠っている、のかもしれない。 -
放蕩記がとても読後感が良く、作者買いした一冊。
しかし失敗した。これはファンタジーだった。
ファンタジー嫌いの自分には大失敗。
しかし、現実感のあるファンタジーであった為、最後まで読み終えることができた。
オリエ、マナミとスグル、キリコ、それぞれの物語が
最終的にはもっと濃密に絡み合うのかと思いきや、
そうでもなく・・・
何となくパっとしない終わり方だったように思う。
ファンタジーに不慣れな為、そう思ったのかもしれない。 -
想像以上にしっかりとしたファンタジー。
「ドラゴン(龍)」と「図書館」がキーワード。
不思議な世界観と、しっとりした静かな描写が
素敵でした。夜に読みたい。 -
一瞬は永遠であり、永遠が一瞬だった
(読みはじめ)
あ。こんなに全力ファンタジーだったの?
不思議な図書館に爽やか司書巽くんにドラゴンかぁ。へぇー。
(第1章終了らへん)
…ん?これは大人向けファンタジーってやつ?
(最後まで読んで)
なんだろ。この本は。ファンタジー的に禁忌な要素が詰まっている…。※私的解釈
恋愛は良い。性描写もまぁ良い。
でも人外との交わりや(しかも神聖であるはずのドラゴンと‼︎)、兄妹の執着的な愛や(しかも登場時ファンタジー的ヒーローポジションと思った巽くん‼︎)、5歳の女の子への性描写(しかも大好きなお兄ちゃんの前で‼︎)はどうなんだ?
このアンバランスさがこの本の魅力といえばまぁそうなんだろうけど。私は冒頭で全力ファンタジーだと思っちゃったから衝撃が大きかった。エグいなぁ、と。
最後にはみんながみんな苦しみから解放された様で良かったです。めでたしめでたし? -
兄妹近親相姦しかも巫女だから純潔でなきゃいけないっていう二重苦・・・うーんファンタジー
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西洋の竜と中国の龍の違いについて考えて見た。
飛べるか飛べないかは別として西洋の竜の方がより生き物に近く、蜥蜴とか恐竜の化石がモチーフなのかなぁと思う。
中国の龍は蛇や大蛇がモチーフでなければ、より概念的な存在であり、イカズチや竜巻などの超自然的エネルギーがその正体でないかなぁと思う。
作品中は竜と龍は同義であるが、私の中では読みが一緒なだけで違うものと認識している。
夜にしか開かない図書館に勤務する職員達の龍と関わる物語、前世、幼き日の後悔、悪夢・・・
作品はスピリチュアル的なファンタジーです。 -
井の頭公園の奥深く潜む、夜にしか開かない図書館。生い立ちに消えない痛みを刻むオリエ。過去に妹を傷つけたことを悔やみ続ける兄・スグルと、彼を救済したい妹・マナミ。前世の記憶をもてあますキリコ。〈永遠なる〉ドラゴンに導かれるように集う彼らは、痛みとともに、それぞれの〝性〟と〝禁忌〟を解き放ってゆく。ミステリアスな長篇。
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購入済み 読了
内容(「BOOK」データベースより)
井の頭公園の奥深く潜む、夜にしか開かない図書館。生い立ちに消えない痛みを刻むオリエ。過去に妹を傷つけたことを悔やみ続ける兄・スグルと、彼を救済したい妹・マナミ。前世の記憶をもてあますキリコ。“永遠なる”ドラゴンに導かれるように集う彼らは、痛みとともに、それぞれの“性”と“禁忌”を解き放ってゆく。ミステリアスな官能長篇。
村山由佳は大好きだったのにここ数年手がでていませんでした。なんでだろう?
路線が変わってからも買ったままつんである本数冊あります。好きなんだから読み出したらあっという間。
帯のあらすじから想像したものとは違うテイストでしたがこれもありか、と。
これで官能長編。。。わたしが今まで読んできたのはなんだったの?とかそんな別のところの感想も。
ヨーロッパのドラゴン、日本のドラゴン、それと輪廻。
もうちょっと過去と未来と時空絡めてほしかったけどこの頁数ならこんなもの?
長岡さんもうちょっと絡んでもよかったかしら。 -
ドラゴン、龍、竜 etc。世界中に残る彼らに似たものの伝説。彼らに遭遇したヒトの記憶は、今も人の遺伝子に残っているのだろうか
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なかなかだった。ドラゴンというファンタジー要素を中心に据えながら、非現実的になりすぎず、まとまっている。
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むーん、これはイマイチよくわからん~~~。
やっぱ、ファンタジー系・・・しかも幻想とかって苦手かも~~ww -
図書館の人々
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幻想的でありながら官能的。傷を持った人間が不思議な図書館に導かれ、傷が癒やされて行くのかと思ったが、もっと深い。
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私、男の人が
『自分がいちばん可哀想』
みたいな顔をしているのを見ると、
我慢ならないんです。ーーー
VIDE ET CREDE,
ーー見よ、そして信じよ、
と、ある格言は言うかもしれない。
だが、見えざるものの中に
永遠があるというのなら、
目には見えないものこそを、
私は信じる。
だめだ。
泣きそうだ。
永遠とは、見えざるとののことよ....
切ない。
だけど、
それが心地よい。 -
感動もしなかったし、なんだかよくわからなかった。恋愛とファンタジーが入り混じっているような設定についていけなかったのが正直なところ。
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井の頭公園の奥深く潜む、夜にしか開かない図書館。生い立ちに消えない痛みを刻むオリエ。過去に妹を傷つけたことを悔やみ続ける兄・スグルと、彼を救済したい妹・マナミ。前世の記憶をもてあますキリコ。〈永遠なる〉ドラゴンに導かれるように集う彼らは、痛みとともに、それぞれの“性”と“禁忌”を解き放ってゆく。ミステリアスな官能長篇。
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井の頭公園の奥深く潜む、夜にしか開かない図書館。生い立ちに消えない痛みを刻むオリエ。過去に妹を傷つけたことを悔やみ続ける兄・スグルと、彼を救済したい妹・マナミ。前世の記憶をもてあますキリコ。〈永遠なる〉ドラゴンに導かれるように集う彼らは、痛みとともに、それぞれの〝性〟と〝禁忌〟を解き放ってゆく。ミステリアスな官能長篇。
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冒頭から引き込まれた。終盤はやや物足りなかったが、楽しめた。
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読みやすいけれど全体的にふわふわしていてさらっと終わってしまった感じ。
気持ちを抑え込んでいた人たちがそれを解放する物語だから仕方がないとはいえ登場人物たちの感情が淡々としてるせいでなかなか入れ込めなかった。
余韻を味わうべき作品だったのかもしれない。 -
図書館とドラゴンの話。
夢も現実も過去も今もだんだん何だかわからなくなってしまった。
でも図書館はずっと魅力的な場所でした。 -
著者にしては珍しい幻想的な設定。短編連作は好きだが、今一つ入り込めなかった。官能とファンタジーはあまり両立しないのか。肩透かしにあった印象。
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導かれる者しか入れない、見つけられない図書館。
その設定だけでワクワクします。
しかも、図書館の中は、その日その日で配架も変わってしまいます。
でも、希望の本はちゃんと見つけられる…。
そして、その図書館に集まる人々は、なぜか龍に縁があり…。
そこから怒涛のように龍に翻弄されていきます。
黒ムラヤマというより、グレームラヤマでしょうか。
大人のファンタジーを感じます。 -
おいコーぶりの村山本。本当にいろいろ毛色違うの書くな。
龍とドラゴンの違いというのは調べてみると面白いのかも。
仮想とされる動物の原型はなんなのか。生み出した人は何からあの姿を描いたのか。
そして、どれくらいの数がいるのか。確かに面白い。