おとぎ話のゆくえ (幻冬舎ルチル文庫 い 4-3)

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  • 幻冬舎コミックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344820067

感想・レビュー・書評

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  • 正反対のようなふたりが出会い、だんだんと惹かれあっていく様子がとても良かった。中盤から泣き通しで読みました。月夜のシーンやエレベーターでの傘のくだりが好きすぎて。湊と出会い初めて大切な居場所を見つけた隼人。ふたりずっと仲良くいられたらいいな。隼人のキャラが苦手なかたも多いかもしれないですが、良作だと思います^^

  • 一穂さんの醍醐味がガップリ入った作品。
    読んでて切なくなって、駅のホームとエレベーターのところでうわーうわー言ってしまった(笑)
    薄い本から先に読んじゃってたのでようやく流れが掴めた!
    いいところ挙げたらキリがない。やばい、良作です!

  • 中盤までは淡々と進んでいきます。根なし草の隼人×若様な湊。お互いの淡い気持ちが見えてきたかな…と思ったら。月の下で駆け落ちでもすっかって話すシーン、久しぶりに隼人に会えるのが嬉しい湊に出てくって伝えるのが切なくて苦しかったヾ(*T∇T*)すごくきれいで印象的なシーンです。一穂ミチさんは<is in you>を読んでハマってすぐさま大人買いw(*´д`*)二冊目ですが胸キュンして苦しくなりつつも温かいお話で大好きです。イラストもすごく合ってて素敵でした☆

  • 世界に入り込むまでちょっと時間のかかるストーリーだった。
    会話も読みにくいし前半は来杉の心の中のように散漫な感じ・・・だけど中盤以降の展開がものすごいツボだった! 久々に涙を流して読んだ本

  • だらしない根無し草×且つての殿様の子孫である若様
    思いのほか良くて引き込まれ、切なさに涙してしまった。読む前は思いもしなかった星5…!多分一穂さんの文章好きなんだと思う。
    こういうふうに受けと攻め交互視点で描かれると感情移入しやすい。登場人物は脇キャラまでちゃんと血肉が通っていて、ついつい彼らのことを好きになって応援したくなってしまう。
    隼人が湊の両親と接したときに湊の境遇に安心する場面、隼人が乗る電車を湊と犬蔵が追いかける場面、湊が隼人に会いたいと言って慎に訴える場面、で泣いた。列挙してみるとどれも隼人と湊、互いへの想いをすごく感じる場面だった。
    最後の『共犯者のゆくえ』までとても良かった。

  • 話の内容はまさにおとぎ話というか、ちょっと浮世離れしていて、
    さすがにうちみたいな田舎にも、そこまでの風習は残ってないよ、
    というレベルの現実味のなさなんですが、気がつけばその現実味の
    なさが妙にリアルになっていて、もしかするとそんなこともあるかも、
    と思わされてしまいました。
    小難しい描写もなく、淡々と読めます。
    城持ち大名の子孫、若様と呼ばれる天然良い子ちゃんな受と、
    全てを持たない世捨て人のような攻という、ちょっと一見どうしたって
    かみ合わないような組み合わせです。
    普通じゃ絶対に価値観があわなくて、交わることさえなさそうな設定
    なんですが、それゆえに強烈に惹かれ合ってく様が小気味よい。

    かみ合わないふたりにも、共通する孤独感を思うとき、なんだが
    胸がぎゅーっと締め付けられるような気持ちになり、涙ぐみます。

  • 悪くはないんだけど、表紙の雰囲気からもっと健気で切なくて・・・という話をイメージしてたのに攻がヤンキー系の人だったのでちょっと拍子抜けだったかなーという感じ。

    東京での知り合いに付いてある田舎町にやってきた隼人。
    ここでは自分みたいな人間は目立つと分かっていながら、自由気ままに振る舞う彼に懐いてきたのは「若様」と呼ばれる地元の殿様の子孫だった。時代錯誤に期待される若様の隼人に憧れる眼差しを窮屈に感じていたが・・・。

    純粋なあっちゃんが隼人に焦がれる感じが好きでした。
    あとは、当たり前のように「みんなの期待する若様」であろうとするあっちゃんの気持ちを理解してくれる隼人もかっこいいなぁ~と。
    ま、普通にそんなにイイヤツではないんだけど引きつけられて、目が離せないタイプの人ってイメージかなぁ。
    そしてぶっきらぼうで繊細。
    あっちゃんもそんな隼人を分かってるとこがいい!

  • わたしは一穂さんにこういうのを描いて欲しいんだ!という本。少し擦れた攻めが真っすぐな受けに惹かれて…という流れ、やっぱり素晴らしい。こじんまりとしていて閉塞感はあるけれど美しい田舎町と冬のイメージがいつまでも残りました。大好き。

  • とても切なかったです。
    「つらいだろうって、どれぐらい?」のくだりでもう。号泣でした。

  • 相変わらず一穂ミチさんの書く話は泣けます…。

    東京での再会シーン素晴らしいと思う。

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著者プロフィール

2007年作家デビュー。以後主にBL作品を執筆。「イエスかノーか半分か」シリーズは20年にアニメ映画化もされている。21年、一般文芸初の単行本『スモールワールズ』が直木賞候補、山田風太郎賞候補に。同書収録の短編「ピクニック」は日本推理作家協会賞短編部門候補になる。著書に『パラソルでパラシュート』『砂嵐に星屑』『光のとこにいてね』など。

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