- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344830080
作品紹介・あらすじ
高校生の文人が唯一心を開くのはネットで知り合った年上の男性「アルタイル」。趣味の天体観測を通じて穏やかにメールを交わすつきあいだ。卒業式の後、友人の言葉に酷く傷ついた文人は駆けつけたアルタイルと初めて会いその人柄に更に惹かれるが、本名すらわからないまま交流は途絶える。数ヶ月後、姉が連れて来た婚約者はアルタイルその人で?
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
物語の半分くらいから惹き込まれて、そこから一気読み。
半分くらいまではゆっくり読んで、主人公文人が高校三年から 大学一年まで。その後は、大学卒業までの五年の日をじっくり読んだ感触で、年の流れが肌に伝わるような読み応え だった。
不覚にも中盤に文人とその想い人新聞が体と合わせ決別した所では、静かな別れすぎて涙してしまった。
文人を新聞も未練が溢れんばかりなのに、お互いや近しい人達の為を思って、別れを選んでしまうのが可憐しい。
静かだけど熱いお互いの想いが、雨の感触や冷たい 北の風と共にみていく。
途中、まさか悲恋で終わるのか? それもリアルで良いのかな、と思いつつ、2人幸せな決末を迎えたため読後は良かった。
新聞サイドからの短編もあったので余韻が心地よかった。
2人がこれから先、どのような人生を送るのかな、と思うと、やっぱりお互いを尊重し、 想い合うけど別れることはもう選択しないだろうと 安心感のある終わりだった。本屋大賞受賞はやっぱりな納得。 -
相手の気持ちを思い通りにもできないけど(神崎、夏那)、自分の気持ちも思い通りにはならない(文人、新開)。人を恋うる気持ちは切ない。
過去に読んだBLで、バイの攻めと別れることになる女性の扱いが雑すぎてトラウマレベルなので夏那が出てきた時点で無理かと思ったが大丈夫だった。凪良ゆうへの信頼感は鉄板。作者にも読者にも邪魔でしかない登場人物は不憫すぎるのでそういう感じではなくてほっとした。 -
エロ目的で読んでないときはこのくらいの濡れ場表現が丁度いいよな(こなみ)
マジでラスト既婚者になってたENDだったら地獄だな…って思ったけど、ルチル文庫さんはそこまでの地獄ではなかったよ…
でもまあまあ昼ドラだったな…
長野ま〇み的ネタも、凪良先生が書くと普通にシリアスだった… -
凪良ゆうのせつない系も好き!
-
七夕ということで、Twitterのフォロワーさんから教えてもらったこの作品☆
はあ…切ない!切ない!切ない!!
まさに天の川を挟んだベガとアルタイルのようなお話しでした。
文人が唯一心を開くのはネットで知り合った"アルタイル"。ある日友人の言葉に酷く傷ついた文人は駆けつけたアルタイルと初めて会うが、名前を明かされないまま交流は途絶える。それから数ヶ月、姉が連れて来た婚約者はアルタイルだった…。
この話、コイツが悪い!と言えるほど悪い人がいないんですよね…。
みんな少しずつボタンを掛け違えたような感じで、文人の姉に至っては何一つ悪くない。
みんなが自分を責めて苦しんで、1年に1度しか会えない七夕の切なさをこれでもか!と表現した作品でした…いろんな場面で泣けた。
とはいえ強いて言うなら、アルタイルが…煮え切らないというか、文人に比べたらずいぶん年上なのに、大きな決断を文人にさせ過ぎじゃない?っていうのはちょっと思いましたね(^_^;)
番外編はその後の話でありアルタイル視点となっています。本編が切なかった分、幸せに…って祈らずにはいられない。
さらにあとがきの後ろにはおまけの番外編が収録されています。この二人のその後も気になるところではあるかな?
-
凪良さんの作品はスっと入ってくるの感じの読みやすく切ない話が多いですが、例に漏れず切なくてとても良かったです。
-
切なくて、後半は二人の幸せを願いながら緊張しながら読んだ。完成度の高い素晴らしい本だった。