落花流水 (SHY NOVELS 246)

著者 :
  • 大洋図書
3.40
  • (6)
  • (21)
  • (32)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 184
感想 : 18
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784813012146

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 作者さん買い。
    評価が低めだから買ったものの積本になってたけど、読んでみたら一気読み。
    面白かった!
    私の中では全然評価高かったです。

    再会もの&ヤクザもので、暴力描写あり。
    ヤクザものってあまり読んだことないけど、受けが公務員っていう職業だからか、雰囲気が爽やかな感じだからか特に意識することなく普通に読めた。
    イラストは表紙以外なかったけど、その表紙の2人がどうしてもイメージと違っててちょっと残念だったかな。

    主役2人はもちろん良かったけど、途中登場の九条さんに結構気持ちを持ってかれた。
    九条さん登場のスピンオフ読みたい。九条も幸せになってほしいです。


  • 教育実習でやって来た成田夏生に密かに淡い想いを馳せていた。自暴自棄に生きる井上一也にとって唯一の華やかな記憶のひと。

    別れから5年、風俗店で用心棒のような立場の一也の前に突如現れた夏生には婚約者がいた。

    婚約者の馬鹿妹のために身ひとつで飛び込んで来る夏生も夏生なら、そんな夏生を助けるためにアブナイ命がけの橋を渡ろうと決意する一也も、相当にお馬鹿。ヒリヒリ、キリキリしてくる。
    凪良さんこういうの上手いです。
    激甘党ヤクザの九条さんがまたこらいい味持ってるど変態で(とても褒めている)、九条さんメインの話を読みたくて仕方ない。
    本編だけだとあのラストじゃ、すわ『高校教師』なのか⁈ な場面でした。良かった、SSあって。

  • 2014年読了

  • 凪良さんのヤクザものです。
    不幸な少年期から自分を明るく照らしてくれた受に恋い焦がれ、
    攻は思いあまって襲いかかったら玉砕。
    受にこっぴどく振られた挙げ句に家庭内もぐちゃぐちゃ。
    高校中退してからというものの、絵に描いたような転落人生
    まっしぐらという、のっけから重たい話です。

    毎日を怠惰に生きていて、職を転々とした末に適当に
    ピンサロで働いていた攻の元に、ある日、女の子が
    借金のかたにピンサロに売り飛ばされそうになります。
    そこに女の子を助けようと単身乗り込んできた受と
    偶然再会し、事情を聴けばその女の子は婚約者の妹で、
    義兄になる自分としては責任がある、と。
    結局受のことを忘れられなかった攻が、受には内緒で
    その借金を肩代わりするところから、ずぶずぶと闇の
    世界の深みにはまっていく……という、何とも何とも
    ずっしり重たい展開。
    なんといってもこの攻が男らしくって優しい。
    受のためになら死ねる、を地でいってます。

    作中、互いの思いを確かめ合っても、攻はもうのっぴき
    ならないところまで転落していて、刃傷沙汰にまで発展。
    責任を感じた受が、公務員というお堅い立場でありながら、
    全てを投げ出して攻と逃避行というトンデモ展開まっしぐら!
    とまぁ、凪良節全開です。

    微妙にいい人ヤクザな九条さんのスピンオフの方が
    読みたくて仕方がないのですが、まだ出ていない模様。
    というか、利害関係で婚約していたとはいえ、婚約者の
    妹がそもそもの泥沼の原因であるにも関わらず、当の
    本人と婚約者は、受がヤクザのいざこざに巻き込まれて
    新聞沙汰になった途端に結婚白紙ですと。
    なんといいますか……その二人こそ沈めた方がいいんじゃない?
    という何とも腹立たしい姉妹でした。
    最後のSSがなければ確かに不安なラストでしたが、
    このSS読んだら、猛烈に九条さんのお話が読みたくて
    たまらなくなりました。
    レーターさんが苦手なので、その際には別の方だと嬉しい。

  • 好きな人のためにどこまでも堕ちていく痛くて重い話だけれど、最後は救いのある純粋な愛の話。巻末SSがあって良かった。それで?九条のスピンオフはいつ出るの(^^)?

  • 評価イマイチなのは何故?傑作だと思うんですが。
    不幸な境遇のカズヤが、「ナツキさん」の前でだけは年相応のやんちゃに戻れる。ナツキのためなら裏の世界に身を落としても、例え自分のものにならなくても、それでもいい、幸せになってほしい。
    カズヤ(攻め)目線だから、ナツキへの想いが、痛いほど伝わる。高校時代の好きだった美しい人。

  • ちょっと痛いです。暴力的なのが苦手な方はどうかな…ただ、痛いだけでなく切なさが混ざっていてキュンとなります。(エロアリ★★★)

  • 893のお兄さんと一也似の恋人の話のほうが気になる。ないのかなぁ?

  • 攻め:井上一也
    受け:成田夏生


    ピンサロで働いている一也は借金返済のカタに連れてこられた女を救う為に来た夏生と5年振りの再会をした。
    夏生は一也が高校生の時に教育実習で来ていて好きになった相手。忘れようとして忘れられなかった男。



    3作目の凪良先生。
    こちらも重かった。
    読み終わった感想はまず、疲れた…。

    坂道を転げ落ちるみたいな堕落人生。本人に罪は無いかもしれないけど、運が悪いことは続くよね…的な。
    その後のSSが無かったらあまりにも辛すぎる。

    エチ場面はまぁ濃いかな。

    読み終わっても爽やかな幸せ感に浸れなくてげっそりしました。
    疲れた…。

    九条の行方不明になった恋人との話は読んでみたいけど、この人のヤクザ物って凄そうだからなぁ…。


    [追記]
    事件が公になって夏生は婚約破棄されちゃうんだけど、でも元々は婚約者の妹が自分が好きでホスト遊びした尻拭いで夏生は巻き込まれただけなのに、全くそこへいくまでの過程での婚約者の意志も妹の意志も見えなくて、なんだなぁと思っちゃった。BL的には関係ないのだけど、人間関係的には関係あるよね。

  • ヤグザもの実はあんまり好きじゃないかもしれん。
    と今更気がついてみたり。暴力が苦手なんで…

    とは言うものの、読んでて感情が揺さぶられる話で
    面白かった。怖いけど見たい。そんなかんじ

全18件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1973年生まれ、京都市在住。2007年、BLジャンルの初著書が刊行され、デビュー。17年『神さまのビオトープ』を刊行し、高い支持を得る。19年『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で「本屋大賞」を受賞する。同作は、22年に実写映画化された。20年『滅びの前のシャングリラ』で、2年連続「本屋大賞」ノミネート。22年『汝、星のごとく』で、第168回「直木賞」候補、「2022王様のブランチBOOK大賞」「キノベス!2023」第1位に選ばれ、話題を呼ぶ。翌年、同作の続編にあたる『星を編む』を刊行した。

凪良ゆうの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×