日本人の死に時: そんなに長生きしたいですか (幻冬舎新書 く 1-2)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344980181

感想・レビュー・書評

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  • ぶっちゃけ読んでて楽しい本ではない。けど、読む価値はある。特に年配の人ほど。
    長生きして、体のあちこちに障害がある人、寝たきり状態の人、痴呆患者、など色んな人達(及びその家族)がどれだけ苦労しているかを書いた本。「長生きしたい」と何も考えずに求めることがどんなことか考えさせられる。

  • 若いうちに一読を薦める。

  • 何かを選ぶということは、それ以外のことをあきらめるということです。<BR>
    まわりの介護の熱心さー介護される本人がもともと立派な人であった 自然な敬意を呼び起こすのは、やはりそれに値する態度でしょう。思慮深さや、自己抑制、謙遜や達観など<BR>
    家族の同意があろうがなかろうが、安楽死はすべて違法だということです。また本人の同意があっても、刑法202条の自殺関与罪、同意殺人罪が適応される。<BR>
    文明は進むばかりが能ではありません。人間を幸せにしないのなら、ある部分を棄てることも、また文明の智慧であるはずです。<BR>
    死に時が来たときに抗わないことが一番楽です。受入れる準備さえできていれば、心も穏やかになれるでしょう。

  • 人がどう生きるかはそれぞれの人間だけが決められる、というのが近代社会の大原則なのだが、どう死

    ぬかは死期が近づくと、実質的に自分では決められなくなる。
    今の何がなんでも延命、アンチエイジングという「とにかく生きさせる」行政・医療・介護全体の方針

    は、死が絶対に避けられないものである以上、本質的にムダな部分を含んでいるのに、生きたいという

    それ自体は当然の欲望を煽り利潤化する資本主義にばかり貢献して、実質的にそれぞれの人の生を決め

    る権利を奪っている。

    スーパー老人、元気なお年寄り、あるいはその逆の極端な例ばかりメディアは取り上げるな。
    「普通に死ぬ」ことは、今では健康年齢と肉体年齢にどうしてもタイムラグを生じ、その間の生死の権

    利を奪われているに近い。

    というのが筆者のだいたいの主張。
    考えなければいけないことだが、考えるには憂鬱なテーマ。第三者の医者だから言えるんだよ、という面もある。個々人の生は周囲の人間の生ともだぶっていて、切り離せるものではないので、どうしても基準化・ガイドライン化とそぐわないのが難しいところだが、難しいで止まっていて、議論の手がかりもない、とにかくたとえば無条件で安楽死は許されないのが日本。
    自分一人だけで生きているのだったら、そんなに迷わなくて済む気がするが。

  • 伯母が購入。

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著者プロフィール

医師・作家・大阪人間科学大学教授

「2016年 『とまどう男たち―死に方編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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