人生は負けたほうが勝っている: 格差社会をスマ-トに生きる処世術 (幻冬舎新書 や 1-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 112
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344980235

感想・レビュー・書評

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  • 読み終わった後は暫く自分の日頃の態度や人への対応を振り返って、何か猛烈に謝らなければならない様な気分になる。そしてほぼ同時にその逆、自分自身に対しても今までよく頑張ったね、と声をかけたくもなる。
    いろんな感情がぐるぐると頭を巡る状態で感想を書くと、大抵よくわからない文章になるものだが、今、正にその状態にある。
    本書は深く考えさせる内容だ。自分が他人に対して取ってきた行動が多分に該当するし、それを戒める事が沢山ある。いや、恐らくは本書を読んだ誰しもが自分の中にその様な節がある事に気付き、きっと私と同じ様な精神状態になったのではないだろうか。
    誰もが仕事の場でも私生活の場でも感じるあらゆる想いに対して警鐘をならしながら、どう切り替えて乗り越えていくか、それを伝えるための書籍だと感じた。
    会社によくいるイエスマンに対してすらも、忍耐と努力が要る事だと肯定的に捉え、意に沿わない事を(仕事と割り切って)部下にもやらせる事ができる人と思うなど、普段の思考では中々出てこない。また、ジェネラリスト=オールラウンダーを目指せという言葉には勇気ももらえる。ビジネスシーンで役に立つ言葉の数々は、仕事上で悩みを抱える全世代に知ってほしい内容が満載である。
    「言い負かす」のではなく、徹底的に相手の話を聞き「聞き勝つ」事の大切さ、陰口で優越感に浸るのではなく、目の前で言わず相手に抗弁する機会も与えない自分を卑怯者だと気付かせる思考、あらためて響いてくる、短絡的に損得を考えず将来を見て主張する=今日の特は明日の損など、頁をめくる度に繰り広げられる言葉の数々。
    自分でも何度も自省してきた事を改めて親から叱られた様な気分だ。
    ビジネスリーダーの方々であれば、よくできる人に毎回指示を集中させてしまう事は多々ある。そんな時に部下が、頼まれごとばかりで「使われてる」と感じてしまうか、人に尽くす事が自分の存在意義に繋がっていると考えるかで、パフォーマンスも成果の品質も変わるだろう。
    ビジネスだけでなく、私生活の中であっても、いつか別れが来る事を予想して、今を大事に人と向き合う=付き合うという「一期一会」の意識を常に持てる人になりたい。政治の世界なら、変化と進歩は違う、変革ばかり叫ぶリーダーは変化は起こせるがそれ自体は進歩とイコールではなく、逆に安定したマンネリ状態から進歩を生みだす事の大切さ。逆境すらもかけがえの無い人生の一コマと考えて愛おしむ事の大切さ。兎に角、心に響いてくる言葉の連続だ。
    私は今まで何をやっていたんだろう、すぐに生まれ変われる。それは発想の転換、物事を逆の視点で見る事で生まれてくる、それに気づかせてくれる内容だ。「人生は負けた方が勝っている」とは本書にピッタリのタイトルではないか!

  • この人の考え方、共感できます。
    こんな考え方ができたら、このストレス社会の中をうまく生きていけるな。
    そう思います。

著者プロフィール

ビジネスコンサルタント

「2015年 『一流の条件 ベストセレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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