イスラム国の野望 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344983700

感想・レビュー・書評

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  • イスラム国とその周辺事情を分かりやすく説明している。読みながら納得できる。

  • あとがきにも書いておられたが,わかりやすく整理されていて,イスラム国のなるべくしてなってしまった状況が腑に落ちた.煽るだけ煽っているようなマスコミや政治家も,この本を読んでこれからの方針を考えたらいいと思った.

  • たとえ話が多くて、ひとつひとつがおもしろい。
    次元のひどく異なるたとえ話なんだけど、その話自体は、わりと正確。

    スンニー派とシーア派は、イスラム教の2大宗派。
    約9割がスンニー派、約1割がシーア派。

    イスラム世界に引かれた国境線は、ヨーロッパ列強国が勝手に引いた線であり、そこで生活しているイスラム教徒たちには必然性の感じられない不合理なもの。
    したがって、イスラム圏の人々がイスラム世界を統一し、欧米の干渉受けないイスラム国家を樹立したいと願うのは自然な感情。

    イスラム国はサイクス・ピコ協定の破棄を主張してる。

  • とりあえずイスラム国に関連する、中東の歴史を非常に大雑把に解説した一冊。シーア派が何でアリー以外じゃダメだと思ったのかが書かれてなかったり、全体的にすごく急いで書かれた感じ。とりあえず時事ネタを追いかける用。

  • なぜ、イスラム国というテロ組織ができたのか詳しく分かった。大国・アメリカ、イスラム諸国それぞれが自分勝手に自分のことしか考えずに国として行動を起こした結果が生んだ組織。アルカイダほか、ヌスラ戦線、ボコハラム、タリバーンなど、みんな同じ。真摯なイスラム教信者の気持ちを思うと非常に危機感を感じる。
    このまま、終わりのない戦争が続いてしまうのだろうか。
    決して他人ごとではない。今、議論になっている、安部総理が、ごり押ししようとしている、安全保障の問題!一歩間違えば日本もこの終わりの見えない戦争に自ら足を踏み入れることになる。

  • ニュースでよく耳にするフレーズ一つ一つが理解できる本。今は一時ほどメディアでは取り上げられていないがイスラム国勢力が弱まったわけではない。日本人人質問題後も引き続きメディアはニュースとして取り上げていかなければいけないと思う。

  • ■シリアのアラウィー派
    ■サイクス・ピコ協定
     ・サイクスはイギリスの中東専門家
     ・ピコはフランスの外交官
    ■第一次世界大戦とオスマン帝国の滅亡

  • 平易な文章で書かれてあり、前知識を余り必要としないところはとても助かったが、文章テンポが悪い所が所々にあったと感じた。ユーモラスに富んでいて、面接の件は思わず吹き出した。面白い文章は好きなので、好印象。 ☆3.5

  • 中東情勢について、色々な本を読み進めているのでその一つとして読んだ。
    簡潔に書かれているので、わかりやすいが、やはりそれはある程度自分に知識が入ってるからでもある。

    宗教や歴史を含めてある程度まとめて知識を入れないと中東情勢はなかなか理解できないなぁと思う。
    それだけ日本は中東と遠いということだろう。
    石油などの資源の関わりは深いけど。

    中東とひとくくりにはできないが、どの立場からも日本は反感を持たれにくいのは事実で、それを活かせないかという締めであった。

  • ブログに掲載しました。
    http://boketen.seesaa.net/article/413921261.html
    高橋は、イスラム国は自壊すると予測している。反政府闘争の内部で利害対立がおきる、イスラム国に資金援助してきた富豪たちに国際的な圧力がかかる、外国からの兵士流入に監視が強化される、異教徒殺害や奴隷化などの極端な政治に住民も嫌気がさす、といった理由をあげている。だから、性急な軍事攻撃で住民も巻き添えにするようなことをひかえて、強い軍事的圧力で包囲していれば自壊するという。
    この予測が正しいことをいのる。

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著者プロフィール

放送大学名誉教授。福岡県北九州市生まれ、大阪外国語大学外国語学部ペルシア語科卒、コロンビア大学国際関係論修士、クウェート大学客員研究員、放送大学教員などを経て2018年4月より一般社団法人先端技術安全保障研究所会長。主な著書に『アラブとイスラエル』(講談社)、『現代の国際政治』(放送大学教育振興会)、『中東の政治』(放送大学教育振興会)、『最終決戦トランプvs民主党』(ワニブックス)、『パレスチナ問題の展開』(左右社)など、多数。

「2022年 『イスラエル vs. ユダヤ人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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