鷲の驕り: 長編国際謀略サスペンス (ノン・ポシェット は 6-2)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (669ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396326920

感想・レビュー・書評

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  • 久々のヒット作家、服部さんの2作目。
    今回は、特許にからむ国際諜報小説がテーマです。

    前作同様、壮大な世界観をもとに、
    繰り広げられる物語にドンドンのめり込んでいきました。
    最初の200ページほどは、あまりに登場人物が多すぎて、
    誰が何をしてどう物語に関係していくのかが全く読めず。。
    そんな物語を書けるのもこの作家だけかもしれません。
    我慢強く後半まで読み進めた人にだけ与えられるラストの爽快感。
    是非、味わってみて下さい。

    それにしても登場人物が多すぎます。。
    もう少し巻頭の登場人物リストを充実させて欲しいものです(笑)
    お陰で付箋貼りまくりました。小説なのに。。

  • 米国を舞台とした、経済スパイ小説。ターゲットは、ダイヤモンドの製法に絡んだ米国の「秘密特許」。ダイヤモンドの利権を牛耳る巨大企業やCIA、FBI、国防総省、マフィア、有名ハッカー、そして日本の通産省等が複雑に絡んで、最後はインターボールまで出てきて…。

    スピーディーでスリリングな展開だが、各機関の暗躍に継ぐ暗躍、錯綜しまくっていて、ちょっとリアリティーないなあ。

  • 時間が許せば。

  • とにかく登場人物が多すぎる。
    酷暑もあって油断して追いつけなくなってしまった。
    出だしなんかすごく良かったのだが、これだけの分量の本を通勤時間に読む季節じゃなかった。
    出会いの時が悪かったな。

  • 確かに、国際サスペンスでした。
    特許戦争、ものづくり、ハッキングなどがキーワードですかね、リアリティがあって面白かったです。
    自分の超個人的感想としては、外人の名前が色々出てきて覚えられない。。。

  • アメリカの特許の世界戦略という問題
    を考えるととてもおもしろい展開でした。

    天才的なハッカーというのは、
    物語をかなりおもしろく展開させることができる。
    その手口に関してあまり詳しくいわなくても展開可能である。
    ケビンマクガイアー どこかネジがはずれている。
    やはり、デジタル上で、おもしろがっている。

    エリスクレイソン 
    個人的な発明家として登場。
    その個人の経歴は、消えている。
    コンベアーによる組み立てシステム。
    半導体の基本的特許。・・・ITインスツルメントがなぜ好調なのか?
    IT産業が吹き返したのはなぜか?
    あくまでも国家軍事技術が関連している。
    特許は、独占禁止法と対立する。

    アメリカの特許を重視する姿勢は、レーガン政権によってすすめられた。
    国防省、CIA アメリカ内部の権力闘争。
    旧ソビエトからの技術流出。

    ポイントは、ダイヤモンドにしている。
    ダイヤモンドシンジケートの仕組み。
    アフリカ、コンゴ(ザイール)、ロシア、オーストラリア
    ダイヤモンドの合成技術;単なる炭素の塊。
    液晶技術 シリコンからどう発展していくのか?
    素材を考える。
    ボロンが加わったブルーダイヤモンド。

    日本企業のおける位置。
    アメリカの企業の利益を上げるシステム。
    発明家と弁護士の関係と特許訴訟。

  • この本のタイトルは「ワシのおごり」。
    決して部長や課長が無礼講で飲みに連れて行ってくれる話ではなく、経済サスペンス。
    アメリカ・日本・アフリカ・ロシアなど、各国で展開するスケールの大きなお話。
    キーワードは特許、ということになる。

    冒頭から終盤まで、これでもか!というくらいに伏線が張り巡らされ、それが最後には
    キチンと繋がっていく。それぞれに若干の無理はあるのだけど、描写のリアルさがソレを
    感じさせない。経済やネットワークセキュリティ、そして法律に関するディテールの深さ
    も見事。セキュリティの部分に少し古さを感じるのは、1996年作品だからしょうがない。
    あの頃であればかなりのレベルな筈で、そこは充分割り引ける。全体的に非常に良く出来
    たサスペンスなのだけど・・・。

    ちょっととっ散らかり過ぎな気配は否めず。
    いろいろな要素をバラバラに展開させるのは悪く無いのだけど、内容が小難しすぎるが
    故に緊張感が持続しない。従って読み返しが多くなり、ちょっとゲンナリする。
    文章量がかなり多いのも問題。この作品に関しては、もっとスリムになるんじゃないだ
    ろうか?

    そして、ミステリー的な要素は冒頭からかなり読めちゃったのが残念。扱っている題材
    とタイトルから考えれば、どういうオチになるのかが完全に解っちゃう(^^;)。
    ミステリー慣れし過ぎちゃったかなぁ?

    ・・・とは言いながらも、各所パラレルで起こる事件がどんどん繋がっていく様は読み応え
    アリ。もうちょっと短めのサスペンスがあれば、もう少し読んでみたい作家だな、きっと。

  • 請求記号: 913.6||H
    資料ID: 91060179
    配架場所: 工大君に薦める

  • 服部 真澄さんをまとめ買いしたので続き。

    はっきり書いてしまえば、「龍の契り」のほうが面白かった。

    この本も面白いには面白いんですが、少し壮大になりすぎていて映画みたいでした。

    1999年の本とは思えないほど、というか私が無知だったのだと思いますが、1999年にして特許問題をトピックに書いていて、時代のトピックを扱える度量がすごいなぁと思います。

    他にもダイヤモンドビジネスのからくりや、ハッカーのことなども絡めています。

    明らかなモデル企業があって(GE、デビアス、etc)、読んでいてよりリアルな想像ができる。エボラ出血熱は、ダイヤモンドの価格維持のために作られたことになっていたけれど本当だとしたら相当むごいこと。。

    次は、「バカラ」を読みます。

    March 2011

  • 超ド級とどっかの総評に書いてあったけど

    本当に、超ド級。

    これだけの内容、よく書けるなあ。

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著者プロフィール

1961年東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒。95年に刊行したデビュー作『龍の契り』が大きな話題となる。’97年『鷲の驕り』で吉川英治文学新人賞を受賞。以後、豊富な取材と情報量を活かしたスケールの大きな作品を発表し続けている。他の著書に『KATANA』『ポジ・スパイラル』『エクサバイト』「清談 佛々堂先生」シリーズ、『天の方舟』『深海のアトム』『夢窓』などがある。

「2020年 『令和版 全訳小説 伊勢物語 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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