- Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396331658
感想・レビュー・書評
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丸の内の片隅でひっそり営まれる小料理屋が舞台。物静かな女将さんが客たちの心の中で硬く結ばった糸を優しくほどいていく…
女性が一人でふらっと入れるおばんざい屋さん。いいなぁ。
お店の空気感と優しい料理と女将さんの暖かさが心地よくて、普段奥の方にしまっている事をつい話したくなるんだろうなぁ。
時に、嘘も方便を交えながら相手の事を思いやりながらのやさしい答え。
自分の過去にも踏み込まれたくなかったからお客さん達の話にも踏み込まなかったんだね。
それが後半にどんどんあきらかになる。
それも結構な過去。
おばんざい屋さんの雰囲気とはかけ離れすぎてる過去。
強く辛い過去を抱えながらも美味しく優しい料理が創れるまでに乗り越えられた…
とっても強い女性。素敵。本当に。
何処かにないかなぁ。こんな小料理屋さん。
あるけど気付いてないだけかな?
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京風の家庭料理の小料理屋「ばんざい屋」が舞台の短編連作ミステリー。
数奇な過去を持つ女将とアンティーク屋を営む清水の恋愛ミステリーでもある。客が持ち込む謎解き含めて面白く読み進めました‼️
料理が魅力的ですね -
おばんざい屋のミステリアスな(後半でその前半生は明らかになるが)女将と、そこに集うお客たちとの人間模様。
「いとおしさ」が、この作品の最大の魅力だと、解説者は言う。
確かに、こんな小料理屋があったら、常連客になってみたい。何ともホッとする店の雰囲気と、何よりも女将の手作りのおばんざいの美味そうなこと。
ホラーが(苦手で読んではいないが)得意の著者が、こんな人情ミステリーを著すなんて。
ぜひとも、シリーズ化してもらいたい傑作。 -
おばんざいの言葉に惹かれて手に取った一冊。
女将さんの作るおばんざいはどれも美味しそうで、夜読むにはお腹に悪い。笑
恋愛ミステリーということで、ビブリア古書堂的な雰囲気で、お店に訪れるお客さんの短編が続きながら、「ばんざい屋」を営む女将さんの恋が進んでいくお話。
ただ、ラノベのような感じでは無い、30代後半の落ち着いた大人の恋が魅力。
思いがけずフランスとの繋がりもあったりして楽しめた。
フランスの蚤の市は、この内容に何故こんなに人が集まる!?と思ってしまうほどガラクタばかりに見えるのだけど、皆お気に入りのブロカントを見つけて、上手にアレンジしているのだろうなと思う。
この近くも他の国からも含めて200万人が集まるので、ほんと皆好きみたいです。
作中で語られる、緑の花を咲かせる桜。初めて知りました。普通の桜とは違った魅力を持ってます。
いつか見てみたいものが、また増えました。 -
東京・丸の内の片隅にある小料理屋「ばんざい屋」。女将(おかみ)の作るちょっぴり懐かしい味に誘われて、客たちが夜な夜な集まってくる。クリスマスの嫌いなOLの悩み、殺された常連客が心ひそかに抱いていた夢、古い指輪に隠された謎と殺意……。数々の人間模様をからめながら、自らも他人(ひと)にいえない過去を持つ女将が鮮やかに解決する恋愛&ヒューマン・ミステリーの傑作。
ミステリーというより恋愛小説かな?
親になるのであれば子供に顔向けできないような事だけはしちゃいけない。と思う私は厳しすぎるか。過ちを正すチャンスも必要か~。 -
再読♪
柴田先生にサイン本を頂いたので再読しました! -
「ばんざい屋」は場所は東京·丸の内にあるのだけれど、一歩お店に入れば京都の雰囲気漂う小料理屋。
おいしいおばんざいがあって、どんなこともそっと受け止めてくれるような女将·吉永さんがいて‥行ってみたいな。
季節が進むにつれて、女将の過去も明らかになっていく。
かぼちゃの煮物を丁寧に作りたくなった。 -
東京•丸の内にひっそりと店を構える「ばんざい屋」を舞台に、様々な人間模様を描いた本。
お店のお客さんのドラマが1話ごとに綴っていて、さらに毎回お腹が鳴ってしまいそうな季節の素材を使ったお料理がストーリーと絡み合ってたくさん出てくる。
物語が進むに連れ、女将である美鈴さんの過去が明らかに。ミステリーを読んでいるようなドキドキ感と、次々出てくるお料理のワクワク感が入り混じって、本当に味わい深い素敵な小説だった。
本当にこんなお店があったら行ってみたいなと思う。また、読み終わったらわ周りにいる、自分を大切にしてくれる人をもっと大切にしようと思った。 -
2022.1.7-477
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出てくる料理がおいしそうで、淡々とした小説や漫画が大好きで~って話をしていたら母が貸してくれた本。
ミステリーの要素あり、食べ物はおいしそう、好みどストライクですぐ読み終えた。