- Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396334154
感想・レビュー・書評
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4人の大学生がいろいろ推理する連作短編。匠千暁(ほんわかしているが、意外と推理は綿密だ)、辺見祐輔(留年・休学を繰り返してあちこちさまようボヘミアン。後に女子高の教師になる)、羽迫由起子(くりくり目の天然派。後に大学での研究者となり、夫は刑事)、高瀬千帆(超美人で推理は鋭い)の4人のやりとりがなかなか面白いというのが、この連作の眼目かな。事件自体は無理やり感が溢れていて、4人がああでもないこうでもないと推理を交わす。
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シリーズ7作目。
8つからなる短編集。
卒業後はみんな変わったねぇ。
仲良くて何より。
正解のない作品が多いです。 -
ちょっとこじつけ感が強くて
あまり好きじゃなかった。
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タックが探偵役の謎解き短編集。勧善懲悪でもないし、想像掻き立てる結末だらけだけど、それぞれの人生の断片も垣間見られて面白い。
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長編の間となる話、教師となったボアン先輩視点で学校関係の短編、また結婚したウサコと旦那様との一編など視点も時系列もバラバラですがスタンスは同じで安心して読めます。でもこのシリーズ、よく考えたらどれもこれも結構イヤミスだわ、などと思った今作。「新麦酒の家の問題」を読んで、そういえばシリーズ最初はタック視点で探偵もタックだった事を思い出しシリーズの変化を感じたりしました。ある話には「身代わりの仕事」だの「ウサコとの仲をとりもった」などという意味深な会話の断片も出てきて次の話への期待にドキドキしています。
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匠千暁シリーズ。『依存』後はふたつの短編集。そのひとつ目。
といっても『解体諸因』と同じ様に時系列は色々なので、就職後だったりもする。
でも『依存』後のタカチを感じるのは主にもうひとつの方だったかな。
こっちはボアン先輩のその後を色々見れた印象が強い。 -
短編集なので、ひとつひとつの話は短いけれど、切れ味は抜群。些細な謎を突き詰めていくと、人の悪意という毒を孕んでいることが透けて見えてくるのはシリーズ特有のものだと思うが、不思議と読後感は悪くない。「督促状」「上履き」「不幸の手紙」あたりが特にお気に入り。
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タックシリーズ、短編集。
どうしても刊行順に読みたいわけでもないが、作中の時系が発行順ではないので、正確に辿るのはなかなか難しい。
しかしながら、完成度の高い、安楽椅子探偵シリーズであり、ユーモアミステリであり、キャラクター小説である。
特にユーモアセンスはよい。シリーズ作品の多くが90年代に書かれているのにも関わらず、人物たちの小洒落たテンションや会話は、全くそれを感じさせない。
久々に、愛着を持てるシリーズものの登場。
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