還らざる道 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
3.48
  • (2)
  • (9)
  • (10)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 109
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396336776

作品紹介・あらすじ

インテリア会社会長・瀬戸一弘の他殺体が愛知・岐阜県境の湖で発見された。被害者は奥三河の景勝地・足助の「観光カリスマ」の記事を所持していた。事件とどのような関連が?調査を開始した浅見光彦は、「二度と帰らないと決めていた過去へ旅立つ」という手紙を瀬戸が残していたことを知る。謎の言葉に込められた意味は?真相を追って、浅見は三州、吉備、木曾へ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • まあまあオモシロかった。

  • 「人には、それぞれ、帰る場所があるー。もう、帰るまいと、決めていたが…」
    一人の男が半世紀に渡り、心に抱き続けた悔恨の情。悪しき大樹を伐り、悪の芽を摘み取らんと決意し、その地へと赴き遺体となって発見される…

    「男の正義」をテーマに、林業を巡る政官財の癒着構造を描いた社会派ミステリー。激動の昭和初期を生き抜いた男の「還らざる道」への覚悟に心揺さぶられます。著者の近年の作品の中でも一際、優れた作品といえるでしょう。

  • 事件の決着の仕方がどうもすっきりしない。

  • インテリア会社の会長が「人には、それぞれ、帰る場所がある」という言葉を残して旅立ち、奥矢作湖で他殺死体として発見された。会長の孫娘と浅見が犯人の手懸りを50年前の過去にあると睨んで探求の旅。

    相変わらず行くところあらゆる場所で手懸りに遭遇するという都合が良すぎる展開ですが、今回は、浜名湖、足助、奥矢作、木曽、王滝、などなど、お馴染みの地名がたくさん出てきて、飽きさせてくれませんでした。

    また、公式には犯人がうやむやのままの終幕も、最近のよくあるパターンでした。


    (2011/7/10)

  • 渾身の書下ろし長編
    旅情あふれる文芸ミステリー誕生!
    被害者の消された「故郷」とは!? 男が辿った道を求めて、浅見光彦、三州(さんしゅう)、吉備(きび)、木曾(きそ)へ! 推理の旅から浮上する過去の秘密 行く先も目的も告げず、男は旅立った。二度と帰らない覚悟で
    〈もう、帰らないと、決めていたが……〉
    被害者の遺した謎のメッセージ!?
    桜の季節、愛知・岐阜県境の奥矢作(おくやはぎ)湖に他殺体が浮かんだ。被害者は業界大手、白陽インテリア会長の瀬戸一弘と判明。瀬戸は、二度と還らないと決めていた過去へ旅立つという手紙を残していた。それは、ずっと隠してきた故郷への旅だったのか? なぜ、いま旅立たなければならなかったのか? 事件の真相を追って、三州(さんしゅう)、吉備(きび)、木曾(きそ)へ、浅見光彦も推理の旅に出た。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1934年東京都北区生まれ。1980年に自費出版した『死者の木霊』で衝撃的デビュー。主人公の信濃のコロンボこと竹村警部が活躍する作品に加え、1982年に刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』で初登場した浅見光彦を主人公にしたミステリー作品は大ベストセラーに。映像化作品も多数。2018年逝去。

「2022年 『箸墓幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

内田康夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×