- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396340827
感想・レビュー・書評
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第十四弾
親友の医師宗秀を仇と狙う女郎
宗秀の旧藩の巨悪と翻弄された姉弟、人のいい者が一時は不利益を、やはり最後は救われる勧善懲悪が -
さてさて、お理緒はどちらを選ぶのやら?
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今回は宗秀が主役のお話。市兵衛の登場がちょっと少なかったような気がするけど、十分楽しめた。
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柳井宗秀が主人公の話
談合利権私利私欲 -
今回は、何となく、ほのぼのとした終わり方だった。まあ、たまには、こういう終わり方もあっていいかな、とは思う。宗秀先生の素性も分かったし、今後の展開が、益々、楽しみだ。
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市兵衛の友であり市井の名欄医 柳井宋秀を仇と狙う女郎がいるという。柳井宋秀は信州下伊那の出身で保利家に仕える菅沼宋秀というご典医だった。女郎は名を理緒といい、父は保利家の元勘定奉行 赤木軒春で柳井宋秀に切られて死んだと吹き込まれてていた。下伊那ではかつて紙会所を作って利権を得ようとする一派と紙漉き農民らとの間に紛争が起こり、宋秀の実の父も捕らえられ命を落とし、宋秀自身も養子に入った菅沼家から離縁されていた。当時の宋秀の仲間だった面々は今や藩の重鎮になっているが、赤木軒春の残した科野秘帖を巡って、再び血生臭い事件が起こる。
北町奉行所同心 鬼渋の別れた女房との間にできた息子の放蕩も絡み、事件はさまざまに展開していく。
科野は信濃の古い名称で、下伊那の保利家は、飯田藩堀家として実在していて、自分の故郷でもあるので、とても興味深く読んだ。もともと紙漉きが広く行われおり、元結や水引の圧倒的なシェアを持つ地域であるが、文化のころに書かれているような大規模な紙紛争があったかどうかは浅学なためわからない。 -
腕も人柄も申し分ない宗秀先生がまさかの仇討ちの対象になり、藩医だったはずの彼が江戸で町医者をやっている理由も明らかになる。
頼まれずとも宗秀先生に対する信頼と友情から背景を探る市兵衛さんの行動が何とも彼らしい。
単なるサイドストーリーと思っていた鬼渋親子の問題も、いつの間にか真太郎がキチンと物語を締める役割を果たしていました。
理緒さんがOKするはずはないと思うけれど、真っ直ぐな少年の気持ちにどう返事をしたのか気になります。 -
2014年12月祥伝社文庫刊。書下ろし。シリーズ14作目。レギュラーメンバーの町医者:柳井の過去に関わるお話。敵討ちや紙問屋の不正を巡る事件なんかに発展し、最後は、風の剣のチャンバラで大団円でした。毎度のことですが、良い流れです。
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「父の仇・柳井宗秀を討つ助っ人を雇いたい」渡り用人・唐木市兵衛は胸をざわつかせた。請け人宿の主・矢藤太によると、依頼人は女郎に身をやつしているが、武家育ちの上品な女らしい。しかし、二人の知る宗秀は病に苦しむ人々に寄り添う仁の町医者である。真偽を確かめるため岡場所を訪ねる市兵衛。だが、仇討ちには宗秀の故郷信濃を揺るがした大事件が絡んでいた!
平成29年6月9日~14日