ファイティング寿限無 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396342272

感想・レビュー・書評

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  • 落語家として売れるために、マスコミに対する“引き”を作ろうとしてプロボクサーを目指してみたら、あれよという間に才能が開花。本人の望みとは裏腹に、落語家としてではなく、落語もできるボクサー『ファイティング寿限無』として一躍有名人になってしまう小龍。

    お前には才能があるからボクシングに本腰を入れろというボクシング界の師匠と、本人の好きにしろよと突き放した態度の落語の師匠。

    さてさて、小龍はどうするんだろ?とドキドキハラハラしながら読みました。
    終盤は涙。そしてラストは爽やかです。

    本物の落語家さんの著作とあって、言葉のリズムがよく、あっという間に読めました。
    面白かったです!

  • 笑っている人は裏切れない。

  • 展開が面白くて次々とページを読んでしまった

  • 非常にテンポ良くスラスラと読める内容でした。
    主人公は落語家をメインとしながら、ボクシングの世界チャンプを目指します。
    全ては「落語のため」という思いを持ちながら、ボクシングの才能が開花し、関係者からはボクシングに専念することを勧められます。

    好きなことを追いかけるのか、得意なことを追いかけるのかという難しい選択を迫られている主人公の置かれた立場は少なからずみんな経験してることと思います。
    そういう目線で、自分の人生における様々な選択を重ねながら共感して読めたからスラスラ読めたのかもしれません。

    面白かったです。

  • 落語家でありながらプロボクサー、しかも世界チャンピオンを目指す男の物語。

    16歳の小林博は憧れの人、橘家龍太楼の弟子「橘家小龍」となって3年
    師匠龍太楼がいつも言う 落語以外の特技を身につけろ、落語以外で売れる方法を考えろの教え通り プロボクサー ファイティング寿限無となる。

    橘家龍太楼のモデルが 立川談志 だというから頷ける。

    全般的にうまく行き過ぎる感があって。。。
    でも何故か次の展開が気になってドンドンと読み進めてしまった。

  • 半分ギャグだろうと思って手に取ったら、かなり本格的で完成度の高いスポーツ小説でひっくり返った。ボクシングの試合やトレーニングのシーンは、下手なスポーツライターより達者なのではないか。落語家の世界の義理人情もしっかり描かれていて、主人公が規格外に強すぎる設定もあまり違和感がない。映画化されそうなストーリーだが、映画にはなっていないようだ。検索したらマンガ版はあった。

  • 2019年11月15日読了。

    ボクサーでもあった作者が書いたフィクション。
    最初は自分のことを書いているかと思ったが、実はフィクション。

    さすがに元ボクサーでもあって、ロードワークや試合の描写は詳しく、引き込まれる。

    しかし、作者のツイッターでの寄りっぷりを知ってしまい多少興ざめ感あり。

  • ●私にとっての「一万円選書」第3冊目! この第3冊目にして、”どうしてこの本を自分に選書してくれたのか?”がわかり、ニヤニヤしながら読み進めた。最後のエンディングが若干自分の好みとは違っていたため、惜しくも★4つとしたが、充分満足の一冊。

    ●落語家なのに、プロボクサーという”大谷翔平”とはまた違った形の”二刀流”が主人公。この二つの職業ともに、あまりなじみがなかったせいで、逆に興味深く、飽きることなくサクサク最後まで読めた。(落語については、『しゃべれども しゃべれども』、ボクシングについては『はじめの一歩』を読んでいた為、内容の理解はしやすかった)

    ●著者も落語家なのに、小説家という”二刀流”であり、さらにこの小説のおかげで、息子さんがプロボクサーになったと「あとがき」にあった。さらにさらに、小説の主人公は自分がモデルだし、落語の師匠は立川談志だしと、バックグラウンドの面白さにもことかかない。

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著者プロフィール

1951年、群馬県生まれ。1970年、立川談志に入門。1990年「シャレのち曇り」(文藝春秋 現PHP文庫)で作家としてもデビュー。以来、本業の落語会で全国を飛び回りつつ、多くの小説、エッセイ、書評等を執筆。主な著書に『談志が死んだ』(新潮社)『声に出して笑える日本語』(光文社文庫)『いつも心に立川談志』(講談社)『落語家のもの覚え』(ちくま文庫)等がある。

「2022年 『文字助のはなし 立川談志を困らせた男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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