丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか? 非効率の極め方と正しいムダのなくし方

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396616618

作品紹介・あらすじ

丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか?

感想・レビュー・書評

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  • 小野正誉『丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか? 非効率の極め方と正しいムダのなくし方』(祥伝社、2018年)は、うどんチェーンの丸亀製麺の好調の理由をまとめた書籍である。味やサービスの質を保つために費用や手間を惜しまない。一方で顧客の無駄はなくす。
    「丸亀製麺の売りは、価格の安さとおいしさだ。特にうどんの「打ちたて」の麺が大きな武器。全店に製麺機を置き、100%国産(北海道産)の小麦粉を使って店内で製麺している」(佐藤昌司「客離れの続く丸亀製麺がまた値上げのワケ」プレジデントオンライン2019年6月5日)
    丸亀製麺はセントラルキッチンをつくらない。店舗に製麺機を設置する。うどんを店内で作る臨場感が美味しさを高める。これを読んでアジア人の屋台への反応を思い出した。日本人は屋台を不衛生と感じる人が少なくないが、アジア人は逆に材料や調理過程を確認できる屋台の方が食の安心があると考える(川端基夫『消費大陸アジア 巨大市場を読みとく』筑摩書房、2017年)。これに通じるものがある。
    味やサービスの向上ならば非効率でも追及する。一方で消費者の負担になる無駄は無なくして効率化する。例えば顧客はネギや天かすを取るために店の中を歩かなければならない。これは無駄である。このため、ネギや天かすの容器を複数個所に置き、顧客が移動する歩数を減らした。また、お冷のピッチャーをテーブルに置き、お代わりをそのまま汲めるようにした。
    消費者を無駄に歩かせない。これと逆のことが二子玉川ライズの再開発では行われた。再開発ではバス停を二子玉川駅から離れた場所にした。駅からバス停、バス停から駅に移動するためにはショッピングセンターを通り抜けなければならない。これによって買い物する客が出るという卑怯な手口である。消費者の需要に応えるものではない。
    無駄をなくして効率化を進めることは必要である。効率化の行き過ぎや弊害を指摘する声があるが、楽にしたいという思いが文明を発達させてきた。頑張ることを美徳する昭和的なメンタリティは生き辛くするだけである。むしろ何のための効率化であるかが問われる。消費者に負担を押し付ける効率化は批判できる。

  • 丸亀製麺の設立から店内の仕組みなどをまとめた本。
    各章の最後にダイジェストが乗っているので頭に入りやすい。
    社長の謙虚な姿勢が伝わって来ます。

  • 丸亀製麺の成功までの理由を記載。
    今の自分の働き方の参考になる部分を探すために読む。
    他の会社の成功本と比べつも書いてる内容に目新しい部分はなかった。
    ・感謝の気持ちを伝えること、感謝されたポイント増えると景品貰える
    ・全国の店の味を管理する人は一人、大変そうだけどそうすると味がぶれない。
    ・どれだけ無駄を省けるかを考える。席に着くまでの時間、薬味取りや食器返却までの歩数等

  • 丸亀製麺の経営方針とる考え方についての本。
    戦略なんかあったらハワイには出店しない。感動だ!
    という言葉には感銘。
    結局、人間らしさが人間を呼ぶ

  • 丸亀製麺のIR本。
    だけど、宣伝くさくなくてよかった。若い人にチャンスを与えるところ、社長の立志伝(自体は少ないけど)的な要素、2018年発売当時までは、ぐんぐん伸びている業績が読んでいて清々しい。
    コロナの時代にどのように変わっていくのかウォッチしていきたい。

  • 丸亀製麺の運営会社の社長秘書が、会社の急成長の秘訣を描いた本。全国の店の味をチェックしているのはたった一人であるなど、非効率な部分を残した運営で、客を魅了しつづけてきた事がわかる。社長の人柄についても記述が多い。現在、海外を中心に急拡大している同社の今後が気になる。

  • 国内800店舗、海外200店舗で売上900億円
    うどん業界ダントツ1位を走る丸亀製麺の秘密に迫る

    ・あえて非効率を貫く
    ・競争しないで勝つ
    ・ムダは正しい方法でなくす
    ・マニュアルに頼らず育てる
    ・違和感に注目する

    わずか8坪の焼き鳥店からスタートしたトリドールホールディングスの社長秘書兼IR担当の著者が、間近で見た成長の軌跡をあますところなく公開する

  • 丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか?

    麺匠の藤本さんは、丸亀製麺に入社した社員やパートナーさんに、最初に3つのことを教えています。

    1、人のせいにしない
    周りの人や環境のせいにすると、自分を産んでくれた親まで恨むようになってしまいます。自分の周りで起こっていることは、すべては自分が源です。
    人に影響を受けるだけでなく、影響を与える人間になってください。

    2、自分にウソをつかない
    人にウソをつくと信頼されなくなりますが、自分にウソをつくのも同じことです。自分にウソをついていると、自分への信頼、つまり自信がなくなってしまいます。

    3、人に感謝する
    感謝は正しい表現で、相手にわかるように気持ちを込めて伝えること。感謝の気持ちを持つのは大事ですが、もっと大事なのは感謝される人になることです。

  • とても参考になり、トリドールで働きたいとの思いが強くなった

  • まぁ成功したビジネスストーリー読み物としてはオモシロイのだけれど、どれも後付感満載でこれをそのままなぞっても再現性のある成功にはならないような気がする。

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著者プロフィール

◎株式会社トリドールホールディングス総務部長兼経営企画室IR担当。
◎1972年奈良市生まれ。和歌山市育ち。神戸大学経済学部卒業後、大手企業に就職するも1年で退社。その後、外食企業で店舗マネージャー、広報・PR担当、経営企画室長、取締役などを歴任。2011年より「丸亀製麺」を展開する株式会社トリドールホールディングスに勤務。転職してわずか3年で社長秘書に抜擢。入社後10年の間、国内外に1700店舗以上を展開するグローバルカンパニーに至るまでの成長の軌跡を間近に体験する。
◎丸亀製麺に関する初の著書『丸亀製麺はなぜNo.1になれたのか? 非効率の極め方と正しいムダのなくし方』(祥伝社)は各メディアで取り上げられベストセラーとなり、海外版も出版される。他の著書に『丸亀製麺で学んだ超実直! 史上最高の自分のつくりかた』(ゴマブックス)『メモで未来を変える技術』(サンライズパブリッシング)がある。

「2021年 『丸亀製麺のすごい働き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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