- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396634612
感想・レビュー・書評
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鬼隼人の生き様がなんとも言えない、感慨深い気持ちにさせられた。最後迄どうなるか分からないドキドキ感があった。
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蜩ノ記から続くシリーズ第3作目。この作品も一本筋が通った生き様を堪能することができた。清々しいというよりは痛々しいまでにまっすぐ。
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シリーズ三作目。申し訳ないが、蜩とどうしても比較してしまう。
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武士道小説として読むもよし、
心学の書として読むもよし、
哲学の書として良し、
経世済民の書として読むもよし、
思いっきり
娯楽自体小説として読むもよし
葉室麟さんの時代小説を
読む時に
いつも 思うことです
だから 再読ができる -
・世のため人のために尽くした者は、それだけで満足するしかない。この世で、ひとに褒められ栄耀栄華を誇るのは、さようなものを欲してあがいた者だけだ。ひとに褒めれれるよりも尽くすことを選んだ者には、何も回ってこぬ。望んでおらぬものは、手に入らぬということだ
・ひとは他人を語るとき、おのれを語るもののようだ
・世の中には忠義の皮をかぶった不忠の臣がまことに多い
・人は善人にも悪人にもなりきれぬものだ
・おぬしの正義はおのれの正しさを言い立て、ひとを謗り、糺すものだ。何も作ろうとはせぬ
・この世は罪のない者ほどひどい目にあうのだ
・「風 蕭々と易水寒し 壮士ひとたび去って復た還らず」中国、戦国時代の刺客である荊軻が詠じた詩句
☆守るもののために権力を恐れず信念を貫く男の物語 -
復讐を孕みながらも、一途な生き方、憧れますねえ。
こんな風に強くなりたい。
側で見ているのは、ちょっと辛いけどね。 -
しんみり、な感じ。
強いなぁ。 -
孤独だけど自分の意志をどこまでも貫く人たちが本当にかっこよかった…
兼清が名君と言われつつ全然そんなことないところに愕然とした… -
2017.03.22
人々に鬼と言われても将来の民のために動く家老。何もなさず、民衆や他の者たちを煽るだけの輩。どんな評価を受けようとなにも動かない(汗を流さない、嫌われることはしない)者は、大層に言うことは出来ない。すぐに底が知れる。しかし、それを評価する上役がいるのはいつの世も同じ。反省しなければ主君をも許さない武士。それをもっと外から大きな目で見ている名君もいる。 -
幼い娘と妻の腹の子を、新しい殿様お国入りの際馬の蹄で殺された男が、果たす復讐。
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本当にあららそうなるのーでした
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6月-4。3.5点。
羽根藩シリーズ第三弾。
鬼隼人と呼ばれる役人が主人公。
主人公は昔、殿に仕える前に因縁があるが、仕官する。
本当の狙いは何か。
骨のある役人の物語。さすがに一気読み。
残された女性達が、かわいそう。
次作も期待。 -
蜩の記から始まる羽根藩シリーズ第3弾だそうで。
・・・あぁ、結局そんなふうになってしまうのね。 -
読書心をくすぐられた感じで一気に読んだ。
主人公は鬼と呼ばれた男、でもその鬼の裏に男のどんな想いがあったのか。他人からなんと思われても良い潔さ。カッコよかった。 -
▶︎購入2016/05/17
▶︎2016/06/03-/06/04
▶︎「人は他人を語るとき、己を語るようなものだ。」「おぬしの正義はおのれの正しさを言い立て、ひとを謗り、糺すものだ。何も作ろうとはせぬ。」心したいものである。
▶︎ヤマモトマサアキ氏の表紙画も良い。 -
爽やかな読後感である。
葉室麟の作品はこうなることが多いが、そう思ってもやはり読んで良かったと感じさせるものがある。
大願成就。
いまの苦しみよりも先の希望をとる、それを理解できるのは当事者だけであり、周りが理解・行動するには難しいのだろう。ましてや食べ物に関わる今日の苦しみは、子供をもつ親であれば尚更、超えるには大きすぎるものだ。そういうことを知っていても実行し、結果、将来、人の役に立つ人がいるものであるし、亡くなってからそう呼ばれる人の多いことも皆、知っているのである。
逆にならないようにしたいものだが、これもまた難しいのかもしれない(七右衛門は中間くらいかな)。
人であり、人のために生きる、日頃忘れている中で、こういった小説を読めることが心地良い。他の作品も、と手を伸ばさせてしまう著者・作品である。 -
暗愚な兼清をもっと早くに見抜いていなければ・・・・。
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まさか、やっぱりの展開。同工異曲かな。
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羽根藩シリーズ第三弾の本作でしたが、鬼隼人と呼ばれた士官を主人公に過去のいわくつきの事件を背景に、人から恨まれようとも、ある目的を持ちながら一心不乱に殿に仕えて政事に励むのですが、それを陥れようとする人たちとの対峙や、逆にそれを支えようとする人たちとの絆が対象的に描かれながら展開していき、最後には、鬼隼人的には大願成就した!という結末に繋がっていきます。
羽根藩シリーズの結末は、どれも切なさが残るものが、この作品も含め、どれもですが、それはそれで、このシリーズの面白さなのかもしれません。 -
うーん、前2作に比べて主人公への感情移入が困難、かな。筆致はいいんだけど。。。
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2015/05/17
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「男は黙って、結果を出せばいい」