家康、江戸を建てる

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 1507
感想 : 203
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396634865

感想・レビュー・書評

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  • おすすめ。民生、大事

  • 史実をベースにしたフィクション。
    秀吉から国替えされた家康が水浸しのクソ田舎の関東をプロデューサーとして全体を構想し、ひとつひとつをゼロから造り上げていくという設定の連作集。

    インフラとしてまずは利根川を曲げて水の流れを変え、水道を整備し、貨幣を造り流通の仕組みを整え、江戸城を建て天下に知らしめる。

    それぞれを実直な事務次官や職人を主役に据えて、さながらプロジェクトXのようなものづくりの魅力を満喫できます。

    江戸城の石垣築城を石切り職人の目線で見る章は特に面白かった!皇居ランが今後新鮮に感じられそう!

  • 江戸城を見て、想像以上のお粗末さに呆然とする家康であったが、川の流れを変え、飲み水を引き、低湿地ばかりの土地を豊かな土地に変えていく。また、家康は江戸を日本一の商都とするために小判を発行し、現代に通じる貨幣経済の地固めをしていく。
    個人のもつ能力を適材適所で発揮させる術に長けていた武将家康の、江戸に託す思いを描いた小説。

  • 歴史の勉強としては向かない。重要でないことにページが割かれていて、読んで疲れる。

  • ど田舎の江戸を都会に仕立て上げていく家康。人使いの上手さに感服。

  • 【収録作品】第一話 流れを変える/第二話 金貨(キン)を延べる/第三話 飲み水を引く/第四話 石垣を積む/第五話 天守を起こす
     江戸が町となっていく過程を簡潔にまとめた連作。さくさくあっさりとまとまっている。

  • 江戸という世界有数の巨大な街を造り上げた人々を描いた連作短編集。

    江戸城というより、江戸という都市の機構をどう造り上げたかを重点的に描かれているところが面白い。上水機構や利根川などの河川工事など、今現在に到るまでしっかりとその機能が受け継がれていることに感銘すら覚えるものであった。

  • 江戸構築を描いた連作歴史小説。

    ・流れを変える
    ・金貨を延べる
    ・飲み水を引く
    ・石垣を積む
    ・天守を起こす
    の5編収録。
    家康の方針を受けて、それぞれのインフラ事業の物語でした。
    前半の三つの章は町のインフラ、最後の二つの章は江戸城建築の話なので、土地の埋め立てや町づくりなどの町のインフラ話でまとまめた方が良いかと思いましたが、最後の一章は家康から秀忠へと引き継がれていくところは良かったのでOKだと思います。
    それぞれの章が短く、自分も知らないような史実的主人公も異なるので読みやすいですが、巻数を増やしてでももっと多くのインフラ話やひとつひとつの仕事の深堀や物語の厚みを増しても良かったと思いました。

  • 江戸を作り上げたのは、家康じゃないんだということね
    そりゃあ、家康が全部できるわけではないけど
    人の力を信じて、発想して、時間をかけて
    そして、江戸に住む人々を想像して作られる姿は
    なんだかすごいなぁと思いながらも
    やっぱり、顕示欲や独占欲、諦めもあったりと
    人間臭くて、驚きも満載の、元気が出る小説

  • 家康の江戸開府について歴史小説として知れる本。ひとつひとつのエピソードが長くないので読みやすい。今の東京の地名の由来が分かって面白い。冷静に考えると東京が都市として発展したのはこの江戸開府の400年前からであり、それまでは湿原状態だったことを考えると、とてつもない編纂だし、その基礎を作った徳川家の偉業ぶりは計り知れない。

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著者プロフィール

1971年群馬県生まれ。同志社大学文学部卒業。2003年、第42回オール讀物推理小説新人賞を「キッドナッパーズ」で受賞しデビュー。15年に『東京帝大叡古教授』が第153回直木賞候補、16年に『家康、江戸を建てる』が第155回直木賞候補となる。16年に『マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代』で第69回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)、同年に咲くやこの花賞(文芸その他部門)を受賞。18年に『銀河鉄道の父』で第158回直木賞を受賞。近著に『ロミオとジュリエットと三人の魔女』『信長、鉄砲で君臨する』『江戸一新』などがある。

「2023年 『どうした、家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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