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- Amazon.co.jp ・マンガ (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396766566
感想・レビュー・書評
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20世紀初頭とおぼしきパリの娼館に出入りする様々な男女をめぐる物語。
まるで文学作品のような格調高さ。
学園青春もの、ラブコメ、児童向けファンタジー、男勝りに働く女性のお仕事もの等々、非常に幅広い作品を描く作者の範囲がさらに大きく広がったことに驚嘆した。
まだ、下巻が出てないようだが一日も早い出版を望む。
あと、本書とは全く別作品だが「監督不行届」も続巻でないかしら・・・。 -
「変態とは
目を閉じて花びんの形を両手で確かめるように自分の欲望の輪郭をなぞりその正確な形をつきとめた人達のことである」
変態ってのは自分の中のニッチな欲望についてとことん追求するある種求道者の様なもんで、往々にしてマジもんの変態は自分で自分をまともだと認識しているし、そうでなく「自分、変態かも」と自覚する人に限って別段取り立てて騒ぐ程の性癖を持たない。よね。
みたいなとっから話が始まり、基本的には錚々たる変態達が軒を連ねて奇妙なプレイの数々を披露し、同時にその変態性の発露をドラマチックに描く、みたいな流れなんだけど
同じ娼館モノ(何だそのジャンル)としては今だ未完の「さくらん」同様、性産業に準じる女性達の悲喜こもごもが描かれていて、私はやっぱり作者のこのテの作品が好きだなぁと改めて。
特に作中に出てくる「娼婦なんてのは贅沢が好きで部屋も散らかし放題うんぬん」みたいな一文が至言だなと思いました。