言ノ葉ノ花 (ディアプラス文庫)

著者 :
  • 新書館
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403521690

感想・レビュー・書評

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  • 不満な点をひとつ、ふたつだけ。
    内容はとっても面白かったです。ライトな読み物だから妥協すべきなのかもしれませんが、婚約をしていた彼女の心の声が一般に考えられている裏表の激しい女のそれで、ちょっと辟易しました。
    それと、お互い好きって分かったのに距離を置いてしまったときの心理が怖い だけではなかなか納得し辛かったです。
    もっと、どういう風に怖いのか丁寧に書くべきかと思いました。心を読まれるのは自分だけの世界が見られてしまうと同じ事で不都合な事も沢山あると思います。そういう細やかな表現があれば、もっと分かりやすかったかなと思います。

  • 素直に良かった。
    もちろんBLとしても面白かったけど、それ以上に人の心の声が聞こえるという設定が生きてて面白かったし考えさせらえれた。

    人が考えてることがわかればいいのに、というのは誰もが一度は考えたことがありそうだけど、人の心がわからないからこそ誰かに優しくしようと思うし、その人のことを深く知ろうと思うのだろう、というような言葉が印象的だった。

    言葉だけでなく心の声でも同時に攻めるシーンはものすごくえろかった(笑)
    あれはくる。

  • 突然人の心の声が聞こえるようになってしまった、エリート会社員の
    転落人生からスタート。
    人間不信に陥り、会社も辞め、引き籠もりになり、なんとか社会復帰を
    したものの、家電量販店の契約社員。そこで知り合った他部署の社員、
    長谷部の心の声が聞こえてしまうんですね、余村のことが好きだって。

    心理描写が滅茶苦茶うまい。
    基本、全編通して受けの余村視点なんですが、心の動きが丁寧です。
    だから、余計にせつない。『声』が聞こえることを打ち明けたあたりから
    ラストまで、随所で胸がきゅうきゅうしますよ。
    場所によっては目頭熱くなる。
    あれだけ疎んじたはずの『声』が聞こえなくなってしまった朝…。
    そこからの余村の苦悩が、またたまりません。
    いやぁ…ホント、萌えました。
    せつなく甘い。

  • ドラマCDがよかったので購入してみました。

    うまく表現できないのですが落ち着いた雰囲気のすてきな作品ですね。心情が丁寧に描かれていてキャラの想いが胸に迫ります。

    人の心の声が聞こえてしまう主人公ということで、1回目の例のシーンではまさに言葉攻め状態で大変えr

    読んでみて改めてドラマCDのデキのよさにも気づかされました。

  • 【あらすじ】
    3年前、他人の心の声が聞こえるようになってしまったことがきっかけで人付き合いを避けてきた余村。
    ある日同じ仕事場の男に倒れたところを助けられ、彼が自分を好きだという心の声を聞いてしまう。

    【所感】
    本音と建前。表の顔と裏の顔。
    人が紡ぐ言の葉と、実際に心で考えていることがいつも同じとは限らない。
    それはきっと誰もが当たり前だと思うことだけれど、そう思えるのは相手の心の声を聞くことができないから。
    もし相手の心の声が聞こえるようになってしまったら?
    笑顔の裏の、恐ろしい本音が垣間見えてしまったら?
    Ifの世界が切なく展開していく様に、まるでお伽噺を聞かされているような印象を受けます。
    余計な装飾のない短い文体は読みやすく、登場人物の心の機微が端的に伝わってきました。

  • ※ドラマCD有 こちらは間違いなく☆五つの秀作

    ドラマCDの繊細な表現には欠けるものの、余村の
    恋に落ちる経過が綺麗に描かれていて関心しました。
    BL、というより秀逸な恋愛小説かと。
    続編も一緒に読むと評価が上がりました。

  • おもしろかったです。設定自体は、どっかでみたよ&めんどくさそう……と思ったけれど、読みはじめたらとても良かった。

    望んでいないのに、人の心が読めてしまう余村。真剣に悩む彼の描写を読みながら「探偵か占い師にでもなればいいのにね~。教祖にもなれそう」と思った私は能天気なのかポジティブなのか。

    まあ、実際にそういう状態になったことのない(当たり前だ)私は、その大変さがわからないけれど、人間関係と言うのはただでさえ悩み相談の上位にくるトピックです。わからないなりに、非常に共感するところも多くありました。

    自分に向けられる悪意の声が聞こえるっていうのは、かなりへこみますね……。

    しかし、余村に心の声が聞こえなくなってからが、また大変で……。そりゃあそうだよね。人って他人の目付きやちょっとした口調の変化などで、言葉以外の感情を読み取っているわけで。
    どんなことでも3年間休んでいたら、勝手を忘れちゃいそう。私的には後半の余村のほうが、応援してあげたい気持ちになりました。

    実は、受攻ともにあまり好みのタイプではなかったのですが、グッと引きつけられる魅力にあふれた作品だと思いました。

  • 今まで読んだBLの中では、けっこう重いテーマなのかなっと。
    なんだかんだいって一番のお気に入りです^^

    自分も昔は「人の考えてること分かったら楽なのにー」と思ってた時期もありました。
    でも、読み終わって。

    考えました笑゛
    胸が痛いww

    とにかく、名作。

  • ドラマCDを先に買って何回も聞いてたので感想という感想は特に無し。
    ただただCDの再現度に感服するばかり。

  • 三年前から突然人の心の声が聞こえ始め、以来人間不信気味の余村。ある日彼は、自分に好意を持っているらしい同僚の長谷部の心の声を聞いてしまう。罪悪感を覚えつつも、言葉で、“声”で、一途に注がれる愛情が心地よく、余村も長谷部を好ましく思うようになる。そしてついに長谷部の告白を受け入れるが、余村が心の声を聞けると知った長谷部の反応は意外なものだった。

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