- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784403523168
作品紹介・あらすじ
心に傷を負いスペインへとやってきた神学生の颯也。ある日、酒場で声をかけてきた優雅で魅力的な男・ユベールに強引に誘われ一夜を共にしてしまう。傲慢で自信に満ちた彼がふと見せる孤独の影に気づいた颯也は、素性も知らないユベールに惹かれていく。このままだと背徳の罪に堕ちてしまうと別れを決意する颯也だが、彼の正体がスペイン中を熱狂させる闘牛士だと知り-!?闘牛士×神父の禁断ラブロマンス。
感想・レビュー・書評
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スペインゆえの華麗さを感じる。フランメンコ、闘牛、赤い布、いつも暑そうな日といつも熱く書かれた2人の関係。実に異色な脆皮鸭文学。ちょっと好き。
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ひたすら好き。
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⇒『愛のマタドール』
『裸のマタドール』 ※続編ではないけどマタドール繋がりw -
結構面白いなーと読んでたのですが残りあと少しのところで苦手要素突っ込まれてへこみました…それさえなければ!地の文で出てきただけで描写はほぼないんですけど、ここにきてそれかぁときつかった。それ以外は面白かったです。
自分を好きにならないから興味を持って執着し、「あんたはいつか俺を愛するよ」と言いながら自分の執着が愛だと気づかなかった男。自分に幸せになる資格はないと贖罪に生きようとしていた男。そんな2人の話でした。言ってしまえば、どちらもさみしい人。形は全く違えど死を望み続けていた2人。
愛ではないとしながら、颯也への気遣いやスキャンダル握り潰してたりアルハンブラに連れていくところとか良かったです。恋人のような甘さで愛以外の何物でもないよなぁと。
颯也はユベールの事を愛されたがってる人と言ったけど、愛されたいし愛したくもあったんだろうなと思いました。それはイコール生への執着だった。その事にユベールが気づく為の最後の苦手要素だったわけですが!突き放すだけで良かったじゃん…。何もそんな。そしてその事に対する詫びはないの!何でもするって言ったし何されても憎くない憎めないって言ったけども、だからって傷つかないわけじゃないんだから。生き死にに比べたら遥かに瑣末な事なのかもしれませんけど、憎くなくても許せないとかないのかなー。読んでるこっちは許せなかったよ…。そこだけ納得いきませんでした。何かしらのカタルシスが欲しかった。
マタドールの話は全く知らない世界だったので面白かったです。でも確かにディアプラスでスペイン…?て感じはあるかも(笑)華藤さんだしと気にしてなかったですが。
表紙が確かに生気がないなーとか意図しないところで合ってるかも…(笑)色合いかなとも思ったけど中も、何だろう目に力がないのかなぁ。葛西さんたまに怖いです。 -
★3・2
表紙に惹かれ購入。スペインや闘牛といった独特の世界観と葛西リカコさんのイラストがすごく合ってて素晴らしかった!本編も良かったんだけど、この二人にこれからも幸せな日が続いていくのかな・・・という不安は感じる;後半漸く想いが通じ合っていい雰囲気だったけど、ユベールが闘牛士という危険な仕事をしている限り、気が気じゃないというか。もっと甘い二人も読みたかったな~。あと闘牛士ってすごいなと関心しきりでした。 -
華やかな闘牛士の衣装と質素な修道服が印象的で手に取った。
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外国の美しい情景が目に浮かぶ様。
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え?ディアプラス?と、びっくりしました。クロスやルナなどアダルトな新書系から出ることが多いのに、かわいめディアプラスとは一体?
と思いましたが、中身はいつもの華籐えれなワールドでした。
葛西リカコセンセの垂涎イラスト。うっとり…
闘牛士×神父。ダブルで萌えます。情熱的&背徳的。
センセはスペインに関して、まさしくBL界の第一人者です。特に闘牛に造詣が深くていらっしゃいます。
なので、闘牛シーンは本格的で、まるで自分がその場にいるかのような臨場感を味わうことができました。これだけでも至福。
攻のマタドールであるユベールのキャラクター設定がまた細かい。フランス人ハーフなのに、スペインで一番の実力と人気を誇っている闘牛士です。その上美形。
フランス人ということで差別する観客を実力で見返し、常に死と向き合ってなお畏れることのない精神力と傲慢さは、完璧なように見えてどこか歪んでいます。
一方の颯也は、ある事件が原因で神学生としてスペインに逃げるようにやって来た日本人。優しいけれど「闘牛なんか嫌、残酷」とちょっと脆弱さがあったりします。優しさゆえに人の苦しみさえ受け入れ、耐え忍ぶタイプなんです。ある意味、聖職者向きかなーと思わせます。
そんな二人がめぐりあい、生死を賭けるような剥き出しの愛に身を任せていくことに。最初のうちは互いの素性も知らないままなんです。相手のことで知っているのは、唯一その身体だけ…というのが切なくて、異国情緒たっぷり。
闘牛士ってホントにギリギリの精神力で闘っていて、まさしく死神に捕らわれていると言ってもいいほどの究極職業なんだと実感です。華やかですけどね。ユベールは闘牛場でいかに英雄として死ぬかということに賭けていて、そのために愛することも愛されることも排除していて孤独です。
颯也も過去の事件のすべてを自分が背負い込んで、誰も愛してはいけない、愛されてはいけないと思っています。
特にユベールなんか、小さい時にあんな衝撃的場面を目撃してしまったら、トラウマになっても当然。
ある意味似たもの同士。
二人ともおんなじこと考えてるんで、すごく相手のことを想っているのに素直になれません。歯がゆいcpです。
でも、似たもの同士だからこそ理解しあえたんだと思わせます。二人で乗り越えていけるんじゃないかというエンディングもよかった。
その分、おまけペーパーではイチャコラな二人が拝めます。イイ男は何をしてもサマになる見本。ユベールがエプロンでパエリア!!
しかも、颯也に独占欲丸出しの心の狭さが笑えます。年下の甘えん坊ぶりに悶えまくり。