星々たち

著者 :
  • 実業之日本社
3.70
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本棚登録 : 584
感想 : 114
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536453

感想・レビュー・書評

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  • 人間は、その時々に生きる。いくつもの顔を持つ。
    どれも紛れもなく自分なら、暗い中でもちゃんと輝いてる…
    星のように。
    読んでよかった。

  • 貧困や不幸は生まれながらにしてあるとは思わないが、この小説を読むとそれもありなん、と感じてしまう。
    著者の人間関係や四季の描写が上手い。主人公を中心に肉親とその周りの人の描写が上手い。
    不幸とは何か、不幸にならないようにするには何が必要か問いかけてくれる。
    人生は一度限り。この本に出会ってよかった。

  • 【最終レビュー】

    新刊・予約著書。約、3ヶ月半待ち・図書館貸出。

    女性三代(母親・シングルマザー、一人娘・一人娘の娘)を中心に

    どん底の環境下で生きていく中

    奥底で抱えていた「ほろ苦さ・情の薄さとの葛藤・優しさの裏返し」

    を通じ、どんな姿・立場に登場人物一人一人それぞれがなったとしても

    [一筋の「光=小さな星」の存在になろうとする、せつない姿]を…

    桜木さんが

    「微妙に揺れ動く」男女それぞれの心理を「上手く巧みに、わかりやすい、比喩的描写」と共に映し出しています。

    逆に、物語全体そのものは、重苦しさといった風ではなく

    『不思議に瑞々しい透明感』さえも、自分の中では感じていたんです。

    自分にも重なった所もあったりしましたし

    『わずかな「ひとかけら」ずつでも「一歩、一歩」でもいいんだよ』という

    『桜木さん自身からのエール』が、この著書を通じて伝わってくるものを感じました。

    ページ数は少なく、あっという間に読み終えたんですが、その中身は『内面描写』を存分に散りばめながら、厚みに厚みを重ねた作品だということを…

  • 女性の3代記。タイトルが希望を感じさせる。

  • BGM ミルクティー/UA

    紫乃さんの「女について」は勉強になります。

  • ★3.5。

  • 主人公である塚本千春の半生を、彼女と関わった人々の視点から語る短編連作。
    母、近所の主婦、先輩踊り子、一人目の夫、二人目の夫の母、現代詩教室の講師、母の恋人、元編集者、そして娘。
    同じ人物の話だけど、語り手によって少しずつ変わるその姿を想像するのが、なかなかに面白かった。

  • 咲子、千春、やや子…親子。
    それぞれに、輝いていきていたんだと思います。
    2014年10月6日

  • ★3.5「ラブレス」で桜木さんを知ったわたしとしては、「ホテルローヤル」よりも桜木さんぽく感じてしまう。
    重く湿った雰囲気で、読んでいる間中、胸が重苦しい、でも読み進めたい、そんな一冊でした。

  • ★★★☆☆
    女三代恋放浪
    【内容】
    奔放な母親とも、実の娘とも生き別れ、昭和から平成へと移りゆく時代に北の大地を彷徨った、塚本千春という女。その数奇な生と性、彼女とかかわった人々の哀歓を、研ぎ澄まされた筆致で浮き彫りにする九つの物語。

    【感想】
    本全体が梅雨のようです。
    三代にわたる女たちの恋模様を描いております。

    しかし、血に逆らうことができないのか、どの時代も厳しいです。こんな恋はしたくありません。
    冷血動物が家に張り付いているイメージでしょうか。

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著者プロフィール

一九六五年釧路市生まれ。
裁判所職員を経て、二〇〇二年『雪虫』で第82回オール読物新人賞受賞。
著書に『風葬』(文藝春秋)、『氷平原』(文藝春秋)、『凍原』(小学館)、『恋肌』(角川書店)がある。

「2010年 『北の作家 書下ろしアンソロジーvol.2 utage・宴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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