空飛ぶタイヤ (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 2023
感想 : 131
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  • Amazon.co.jp ・本 (848ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408552729

感想・レビュー・書評

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  • 冒頭、これは理不尽すぎる話、かなり辛い系かもしれない、耐えられるだろうかとびびったが、主人公赤松の不屈の精神に助けられ支えられながら読み終わることができた。
    本作には、完膚無きまでに叩きのめさない優しさが底にあって、辛いは辛いけれども、耐えられる程度のつらさであるところがやはりエンターテインメントであり大ヒットする要因なのだと感じた(自分の読書体験だと、ほんと絶望しかない、どうするんだこれって本を読んできてしまっているので、たとえばダン・シモンズ、たとえばイアン・マキューアン…)。
    これは先にも書いたが、主人公、赤松徳郎のパワーである。いちばんの絶望ポイントは、終盤、全国の運送会社を訪ね歩くところだが、これが決して無駄ではなくものすごい重要なポイントにつながっていくところとかがとてつもなく爽快感を生む。周囲の助けや支えもなんかいいタイミングで入ってきて、いちいちツボを押さえている。でも赤松の人柄がたぶんその助けや支えが発生する原因なのだろうと思うと、日頃の行いは本当に大事だと、まるで道徳の教科書みたいだなと思った。
    あとはやっぱり沢田。この人の方が何百倍も辛い感じ、こっちを主人公に据えたらちょっと耐えられない系になったかも。杉元という人がすごくいい味を出していて、沢田の同期(?)の小牧と、この三人のキャラクターは、赤松運送側よりも身近いせいか(…)、印象に残る、かもしれない。
    実はこれが初池井戸潤。もういくつか読んでみてもいいかな…と思いました。

  • かなりのページ数ですが、読み応え満点!冒頭から引き込まれて一気読みしました。
    主人公 赤松社長の人柄が熱くってカッコいい!こんな上司がいたらついていきたいです。

  • ★★★★
    今月1冊目。
    池井戸さん、800ページ越えだが激烈に面白い。
    中小企業のトラックのタイヤが外れて人を殺してしまう。
    整備不良ではなかったが、、大手自動車メーカーとの闘い。
    名作

  • 非常に熱い作品。赤松社長の愚直で誠実な行動に胸を打ちますが、個人的にはサラリーマンである沢田の行動に共感しました。
    サラリーマン頑張るかあ!と思える作品です。

  • 池井戸潤の代表作、その面白さが詰まっている。

  • 長編でしたが一気に読み終えた。
    単純に引き込まれました。

  • 一気読みでした。

    大企業に立ち向かう主人公。
    何度も心が折れそうになりながらも、家族や会社の仲間たち、色んな人の助けを借りながら、諦めずに立ち向かっていく姿に心が熱くなります。

  • 赤松・沢田・井崎とそれぞれに対立軸があり、相手が徹底的に嫌な奴に書かれているのが良い。勧善懲悪になるのも清々しい

  • 良かった

  • 2020/05/06 30読了

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著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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