空飛ぶタイヤ (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 2009
感想 : 131
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  • Amazon.co.jp ・本 (848ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408552729

感想・レビュー・書評

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  • 町の運送屋が大企業ホープ社相手に闘う
    最終的に勝つの分かってて読んでたけど勝つまでの行程が長く心がしんどくなった(読んでてそれだけ感情移入できたってこと)
    でももっと無事勝利してハッピーなところもっと長く読んでいたかった

    こういう会社の中で政治的な動きをする人の立場とか心境をみてると悪いことする人とか会社、政治が根から腐っててなぜ改善されないのかがよくわかって悲しい気持ちになった

  • タイヤ脱落事故と大手自動車メーカーのリコール隠しをテーマにした経済小説。
    事故を起こした運送会社の社長である主人公が無実を証明すべく巨大企業の闇に挑む。
    2002年に発生した横浜市の三菱自動車大型トラックの脱輪による母子死傷事故、三菱自動車によるリコール隠し事件などの歴史を勉強する為にも為になる小説。
    大企業社員の傲慢さに悪代官を感じて日本人なら勧善懲悪のあらすじで最後まで一気読みするでしょう。
    同時にサラリーマンの弱さも描かれており、社会の勉強になるはずです。
    超ボリュームで、読んでる間は至福の読書時間になります。

  • Audibleにて完

    し、しんどかった。。。
    池井戸さんだから、最後には絶対報われるとわかってても、しんどかった。。。
    これ、初見さんだったら、聴くの途中でやめてたな~

    アカマツ運送の所有するトラックの車輪が外れて、偶々前を歩いていた親子に当たってしまう。子供は無事だが、母親がその事故で亡くなってしまった。
    原因は何か、アカマツ運送の社長アカマツは、メンテ不備じゃないと言い張り、突き止めようとするが、相手はホープ自動車という大手も大手。

    以下、ネタバレあり。
    あまりにもしんどすぎて、疑うことしかしなくなった私は、途中からおかしくなってた。
    融資をしてくれそうなあの銀行はもしかして詐欺なんじゃないか。亡くなった母親はすごく毒親なのかも。もしかして亡くなった母親の旦那はDV男か!?弁護士は、ホープと繋がってんじゃないかとかとか。今思えばおいおいって感じだが。次々にアカマツを追い込む事柄が起きて、自分の中の悲しみに予測を付けようと思ったのか、そんなこと考えてた。

    最後は結構あっけらかんとしてた。
    あ、でも、そういうもんなんかもなって。
    あの総務の辞めた人とか、事実をどう受け止めたんかなぁ。辞めたこと後悔したかなぁ。
    営業部長良かったなぁ~。逆境こそチャンスってこういうことなのかなって思ったよ。アカマツさん、持ち直したら、ボーナス上げたげて。
    私は、どうするかなぁ。信じることは人判断じゃなくて物判断にしなさいっていうし、CSIでも証拠が全てっていうし、証拠がないからそれも分からない状況だと、判断しょうがないよね。だけど、精神暴力は辛いなぁ~ひとりじゃないってのは大きいかも知れないけど、結局この場合は人だよなぁって思った。アカマツ社長じゃなかったら、社員も家族も耐えられる人が少なかったかもしれないなぁと。刑事さんもアカマツ社長が動かなかったら、決めつけてたしね。アカマツ社長の何がっていうと、信頼もあるかもだけど、行動力だよなぁ。やっぱり行動って大事。

  • 冊子の分厚さに適った読み応え。
    池井戸潤さんらしい最後に正義は勝つ分かりやすくスカッとするストーリー。
    気持ちよく読み終えました。

  • 引き込まれて、一気に読み終わった。
    池井戸潤の世界に引き込まれた。
    読み始めて、ドラマで見たことがあったなぁと思った。

  • 某有名自動車メーカーのリコール事件を題材にした小説。
    会社や家族の名誉のために奔走する弱小企業の社長の熱い気持ちについつい応援したくなります。
    悔しい気持ちとスカッとする気持ちが交互にやってきて最後までハラハラが止まらない。

  • 超大作。主人公の熱くまっすぐな気持ちが伝わってくる。
    最終的にスカッとするし、時間があれば是非読んでほしい。

  • 分厚いから読むのに時間がかかるだろうと思っていたけど、読み始めたら面白く、勿体無くてちびちびと読みました。さすがです!池井戸さん。読み始めてすぐ、赤松さんと一緒になって悔しくて何度も唇を噛みしめ、柚木のやるせない思いに涙し、片山の言い分にキーッとなり、井崎や沢田のそれぞれの会社での駆け引きに同情したりと、だいぶ感情の起伏が激しかったです。結末はなんとなく分かってはいても、なかなかうまくいきそうでいかない筋書きにドキドキハラハラさせられました。のめり込むこと間違いなしの本です。

  • 800ページ余りの超大作を読了。
    池井戸氏の作品はあまり読んだことがないが、かなり好みだということが判明。

    内容はリコール隠しを取り巻くさまざまな人を描いているわけだが、読んでいると謎の正義感が掻き立てられた。
    最終的には(なんとなくだが)赤松社長は報われる結果になるんだろう?と思いながらも物語節々で現れる周囲の対応に腹を立てたり…。感情移入無しには読めない名作だった。

    ただ、本だからそういう気持ちになるわけで多分当事者なら銀行の対応も理解できるしやりきれないところを突いてくる奥の深い小説だと思った。

  • 大人 ◎

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著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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