- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784413039215
感想・レビュー・書評
-
子供の頃の思い出話をするといい
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
そう、親はいつも子供の鏡。いつでも、「自分は幸せだ」と思っていないといけない。
-
小中も不登校で、今は不登校の家庭支援をしている著者による不登校を持つ親に向けたアドバイスとメッセージ。
タイトルの「たった1つ」はやや誇張の感があるが、色々な声掛けや方法がある中で、その根っこの部分は、子どもを愛するということ、というくらいの意味だと思う。非常に柔らかい本なので、森田氏の『不登校は~99%解決する』と同じく、どうしても抵抗を感じてしまうが、そんなに悪いことは書いていないとも思う。
教師の立場としては、母親への声掛けの言葉が色々見つかって、役に立った部分もあった。特に印象的だった部分は、「待つ=何もしない、何も考えない、ではないのです。子どもの成長を待つ間に、親が成長しなければならないのです。子どもは、親が成長した分だけ成長します。」(pp.102-3)とか。「学習の最も大切な意味とは、自分の成長のために努力すること、自分に期待することです。」(p.105)、「頭の中が不安でいっぱいでは、どんなに勉強しても効果は上がりません。お子さんが勉強するには、『安心』が大前提なのです。ですから、何より、お子さんが安心できる環境を作ってあげてください。普段からお子さんが未来に希望を持てるような言葉がけをしてください。」(同)という部分。さらに、「夏休みの間だけ、これを実行せよ」という、接し方のポイントが9つ書いてあるpp.165-6なんかも、良いと思う。やっぱり親の姿を見て子どもは育つので、親に余裕がないと子どもも不安定になるんだな、親が幸せじゃないと子どもも不幸になるんだな、と実感した。ただおれ個人の場合は、ほとんど反面教師というか、こういう大人にはなりたくない、と思って勝手に勉強した気がするのだけれど。森田氏の著作と続けて読むと、共通する部分が多く、やっぱり褒める、安心させるということが必要なんだろうなあと思う。それよりも、冒頭に書いてある、著者の不登校の時の母親からされた話が壮絶で、心が痛んだ。(17/05/20)