- Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
- / ISBN・EAN: 9784414403084
作品紹介・あらすじ
今やひとつのカウンセリング理論だけを信奉する時代は去った。複数の理論にふれながら、それを自分なりに統合せよと、著者は折衷主義を提唱する。そのためには各理論の比較研究が不可欠となる。本書は主要理論7つの要約と比較がその内容である。
感想・レビュー・書評
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ひとつの療法に固執するのではなく臨機応変に活用する。今、講習会で教わっていることとまさに同じ
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何十年も前になるが、俺がカウンセリング業界で挫折して、他業種に移っていた時、たまたま著者の『カウンセリング・リサーチ入門』を読んで、とてもいい本だと思った記憶がある。著者に対する私怨はない。
『カウンセリングの技法』『カウンセリングの理論』『カウンセリングの原理』が3部作らしい。「理論」と「原理」を区別する意味が分からない。
産業カウンセラーの参考図書に挙げられていたから読んだ。後半は流し読み。とても耐えられなかった。
「病理的パーソナリティにはこれが欠けている。それゆえ現実社会から落ちこぼれているのである」(P.11)
「落ちこぼれ」という価値判断を含んだ物言いをしている時点で、すでに終わっている。何様のつもりだ。そのマインドがクライエントの受容を妨げていることに、どうして気づかないのだ!
「一冊読めば現存の主たるカウンセリング理論が概観できる」(まえがき)本を意図したようだが、どの理論紹介も深みが感じられない。
実存主義キルケゴールがどうのとか、本筋のカウンセリング論からしたら脇道に逸れてしまい、いつまでたっても肝心のカウンセリングの本質に到達しない。読んでいて、かったるいのである。
折衷主義の是非とか、他書でも論じていたことの繰り返し。 -
読了
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「技法」「理論」「原理」の三部作の名著なんだろうが、カウンセリング初心者には、難易度は高い。主要な理論について解説されている。
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産業カウンセラーの勉強をしなかったら、一生読まなかったかもしれない本である。もしそうなら、損失だったと言えるだろう。
数多くあるカウンセリングの理論の善し悪しを評価するのではなく、それぞれの特色と一長一短について公平に述べている。
専門書だからと敬遠せずに、カウンセリングや心理学に興味がある人は一度読んでみてはどうだろうか。 -
カウンセリング心理学の入門書としても、読み物としても面白い本。
カウンセリングの理論のカタログのような内容だけど、結果的に哲学や思想のカタログにもなっていて興味深い。
カウンセリング理論の「折衷」という考え方が目からウロコだった。 -
クライエント中心に考えるならば、折衷派になるというくだりも納得。各理論をコンパクトにまとめた、いい本だと思うが、使いこなすには、まだ開きがあると言う意味で、星4つ。ただし、これでかなり各理論には肉薄できたように感じた。あとは自分がその理論についてのカウンセリングを受ける必要がどうしてもあると思う。
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カウンセリングを体系的にまとめた本。多くの考え方・方法論の有意性・問題点、具体的なポイントを挙げまとめてある。広い見識があっての本書。分かりやすい。
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CDA合格後はこれがバイブル。
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【目的】
カウンセラーになるために先ず代表的なカウンセリングを学ぶため
【引用】
・人生の苦悩はイラショナル・ビリーフつまり事実に基づかない前提、あるいは論理的必然性のない前提を心の内に秘めていることに起因すると考える
・親からもらった脚本の通り芝居をしていたと気づくだけでは不十分である。
・コンプレックス解消のための行動は挫折したときの失意は大きいが、思想に支えられた行動の場合は、挫折したからといって決して自分をダメ人間とは思わない
・自己一致とはあるがままの自分と思い込みの自分とが一致するという意味である
・超自我が厳しすぎると慢性の自己懲罰・自己非難となり、うつうつとした人生を送るようになる
【感じたこと】
精神分析・自己理論・行動療法・交流分析・論理療法など様々な手法があるが、どれも一長一短あり、ひとつの理論で人生の諸問題はクリアできないと感じた。自分としては自己理論と論理療法が直感・イメージと思考の組み合わせとして統合して用いたい
【学んだこと】
自分を悩ますものがそれぞれの理論で挙げられていた。イラショナルビリーフという考え方がしっくりくるが、不合理か否かを判断できる知性が前提として必要であり、一人で解決しようとしないことが幸せになる秘訣ではないかと感じた。