- Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
- / ISBN・EAN: 9784415087917
感想・レビュー・書評
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テンポのよい話運びに、どんどん物語に引き込まれていく。
わかりやすい明瞭な表現が、安っぽさと親しみやすさのちょうど狭間のラインを辿り、夢の世界の登場人物たちを隣の家の住人のように感じさせる。
BLの魅力のひとつに、男女間の恋愛では描きにくい心の交流を形にできるということがあるけれど、この話もそういうはかない香りを漂わせている。
同時に、人を好きになるときの気持ちを思い出させてくれる。
だれかを好きになるにあたってさしたる理由はないのだが、そこには確たる必然性が横たわっていて、どうしても引き寄せられてしまうのである。
そういう恋は苦しいが、血の通った感情であり、目を背けなければ生きる力を与えてくれる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
魚住くんシリーズ開始から、互いが微妙に無自覚に意識し始めるまで。
登場人物は響子ちゃん・濱田さんくらいまで。
キャラクターがきらきらして生き生きしている、それだけでなく生きているからこそ存在する痛みや血までも鮮やかに表現しきる。このひとはすごいなあ。
マリちゃんのスッパリしているところが大好きです。他の登場人物もみんな好きだが!
夏の塩、この豊かな日本で、ラフィンフィッシュ、制御されない電流、鈍い男 収録 -
全5巻
唯一好きなBL小説です。
もう読めるBL小説読めなくなったな。
もうBL小説とは思えない話でした。
魚住くんと久留米のゆーっくりと進んだ恋愛が歯がゆいというか、それでも、可愛かった。
出てくる登場人物が全員愛しかった。
あと、魚住くんが最終的にちゃんと一人で立てるようになってよかったです。 -
この本がBL初読でよかった。
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むずむずする、2人の関係が絶妙。
早く読めばよかった! -
告白していちゃいちゃしてというBLではない。人と、生きることについて胸が苦しくなるほど考えさせられるBLです。
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※非腐女子が読んだため、意見・感想に偏り等があるかもしれません!※
私は今まで読んできた(あまり多くないけど)BLの中で、魚住くんシリーズはずっとてっぺんに君臨するんじゃないかな、と今のところ思っています。これは本当によかった!こういうのが好きなんですよw初めからガチだとちょっとね! -
当時、小説ジュネの投稿作で掲載されてて、絶賛されていたのを覚えています。
BLなんですが、勿論ドキッとするシーンもあるんですけど、それよりも、しっかりした話のつくりに感動しました。
マリちゃんの生き方が哀しくも格好よくって、憧れましたねえ…。さちのちゃんの話は痛くて辛くて今でも読むのに勇気がいります。ヒジュラというひとたちがいることを、この小説で知りました。本当に、色々なことを教えてくれた本です。