小豆島にみる日本の未来のつくり方: 瀬戸内国際芸術祭2013 小豆島 醤の郷+坂手港プロジェクト「観光から関係へ」ドキュメント
- 誠文堂新光社 (2014年5月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784416114483
作品紹介・あらすじ
2013年に行われた瀬戸内国際芸術祭をきっかけに、芸術やデザインによって持続可能な社会づくりを模索している「小豆島 醤の郷+坂手港」。島外から参加した若い世代のアーティストやデザイナーは、地元の住民や行政と一体となって、確執や批判を引き受けながら、自分たちの「生き方」の問題としてプロジェクトをつくりあげている。
本書は、その構想から実践、検証、長期的なビジョンを記録・発信することで、日本各地で起こりうる社会的な問題を解決するためのヒントを提示するソーシャルデザインの参考書。人口分布や産業、地形といった観点から現代日本の縮図といえる小豆島での取り組みは、日本の未来を見すえるうえで、ひとつのモデルケースとなるはずだ。
既存の地域振興プロジェクトとの違いは、他者が一方的に主導するのではなく、「自らが変わること」で住民たちとの関係を育み、相互の意識を変えていくこと。
本書は、いまなお継続している運動体のプロジェクトそのものであり、行政や教育、各種団体・活動の運営者など、さまざまな立場で地域社会に関わる人へ新たな指針を示している。
感想・レビュー・書評
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/686762 -
2013年の瀬戸内国際芸術祭の期間に小豆島で行われた、アーテイスト・イン・レジデンスを中心とした取組みを参加アーティストや企画者などの声を中心に振り返った本。
中でもエリエス荘という滞在施設では、半年間の期間に合計10組のアーティストがそれぞれ10日間ずつ滞在し、様々な形で島の人たちと関わっていった。
敢えて作品を作ることを強制しないような企画の進め方の中で、語り合いや食事会、街中での演劇など、偶発的な出会いの中で新しい価値観やコミュニケーションを生み出していった様子が、それぞれの参加アーティストの話の中から伺えた。
それが、具体的にどのような意味を持つのかということは本書を読む中でも必ずしもはっきりとはしないが、むしろ、そのような形で新しい関係性が生まれ、今後もそのつながりが続いていくということに、本質的な意味があるのではないかと感じた。
地域の社会を再構築することは、広い意味での社会保障の再構築にもつながり、それがこのような島外からの来訪者をひとつの契機として始まることに、大きな意義を感じる。
2013年に行われた芸術祭を踏まえて2014年にまとめられた本だが、その後の展開もとても気になる取り組みだった。 -
パラパラと気になったとこだけ
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請求記号・601.1/Sh
資料ID・100061937 -
去年弾丸旅行の最中に本当にたまたま立ち寄った小豆島でこれが行われていた。
じっくり見る機会はなかったけど、妙に気になっていた書籍が売っていたので購入。
どうやってまちに関係をもたせ、ストーリーをもたせ、そして従来の観光ではない関係性を持たせた観光がうまく表現されていて参考にしたい取り組みばかりだった。
その地に根付くストーリーが芸術という形で誰しもが目に見えるように表現され、使われていない場所も使われるようになる。
こういう楽しく健全なまちづくりに関われるよういろんな取り組みをしていきたい。