地域を変えるソフトパワー アートプロジェクトがつなぐ人の知恵、まちの経験

制作 : 影山裕樹 
  • 青幻舎
3.21
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本棚登録 : 184
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861523779

作品紹介・あらすじ

いま、柔軟な社会変革が地域に求められている—
アートを通じて地域の「課題」を発見し、変化をもたらしていこうとするAAF(アサヒアートフェスティバル)。
10年に渡る活動のなかから、具体的な14の事例を検証。
地域の再生に不可欠な創造力(ソフトパワー)を紹介する。

メセナアワード 2012メセナ大賞受賞!

生活者の主体性を引き出す活動だ。—山崎亮

ケース1:商店街のシャッターを開けるには?(沖縄/コザ)
ケース2:創造的な過疎をつくろう!(徳島/神山町)
ケース3:離島に交流を生む仕組みをつくるには?(島根/隠岐島)
ケース4:障がい者支援から寛容性ある社会づくりへ(静岡/浜松市)
ケース5:多国籍なまちで、コミュニティは生まれるのか?(横浜/若葉町) ほか

感想・レビュー・書評

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  • 関わる人を、風の人、土の人、水の人、光の人と例えていた表現は面白かった。色々な仕事の場面で使ってみたら、軽やかに考えられそうな気がした。
    アーティストが、地元の人のアートな部分を沸き立たせるというのも、面白いし大切にしたい視点。
    一方で、アートだからか、継続という点では弱い部分もあるのかもしれない。変わるきっかけと思えばいいけど、まちづくりという長期的な視点だと、イベントになってしまわない仕組みやシステムを作る大事さも、同様に持っておきたい視点。

  • PLATの吉川さんよりお借りした一冊。

    地方で色んな面白い活動があるのに、なかなかそうした情報をキャッチすることは難しい。
    そうした中でこうした活動を集めた一冊はとても価値があるものと思います。
    お、これいいじゃん!と自分の印象に深く残ったものは実際に足を運んでみようと思う。

    電子書籍などのかたちで、もっと早く・網羅的にまとまっていけばいいな~

  • アートを通じて地域の課題を発見し、変化をもたらしていこうとする「AAF(アサヒ・アート・フェスティバル)」。10年に渡る活動の中から、具体的な例として一部を紹介している。藤浩志氏がアートプロジェクトのことを「その地域ならではの魅力を引き出し、様々な新しいスタイルの地域活動を生み出す起爆装置」と例えたように、今や創造力は地域の魅力や問題に気付くために必要不可欠であるように感じた。

  •  最近耳にすることも多くなったアートプロジェクトという言葉。はっきりとした定義もなく実際に何をやっているのか分からないと思う人もいるでしょう。本書におけるアートプロジェクトでは様々な課題解決のために、様々な人が関わり、様々な取り組みが行われています。本書では日本全国で行なわれているアートプロジェクトの事例が挙げられており、一つくらいは興味のあるものが見つかるかもしれません。
     アートそれ自体では課題を解決する力はないでしょう。しかしそれがまちに現れたとき、今まで誰も気付かなかったような課題がアートによって浮き彫りになり、アートによって地域の人々の結束力が強まる。その結果課題解決に至るのでしょう。アートという言葉自体が曖昧な言葉で、それがどうして社会の課題解決に役立つと考えられるのか。その疑問が本書を読めばきっと解決できます。そしてアートに対する見方が変わってくること請け合いです。
    (ラーニング・アドバイザー/芸術 AKAGI)

    ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1462180

  • そのタイトルどおり、アートなどを軸としたコミュニティづくり、まちづくりについての本。
    事例として参考になる部分はあるが、個人的な目的は果たすことができなかった。
    <メモ>
    ・空きやの用途を事前に限定してしまい、その上で重なる人にきてもらう。
    ・神山の取り組み 
    ・お父さん・お母さん制度
     滞在するアーティストの政策サポートをお父さん役が、生活面をお母さん役が行うというもの
    ・メーリングリスト
     アーティストもお父さんもお母さんもそのほかの人みんな、共通のメーリングリストを活用。
    ・アトリエ
    少子化で場所が余っている空き教室を活用。
    ・交流プログラム
     いろんなところを案内するイベントを企画。

  • アートを活かしたまちづくりの事例紹介。
    ものを名詞としてとらえず、動詞としてとらえる。川は水が絶えず流れている。
    コミュニケーション型アート、作曲を相互のコミュニケーションで行う。
    あれている学校ほど、自分に向き合うことができる美術が向いている。普段自分に向き合う余裕がないから。
    自分の出身を自慢できるようなまちにしたいと思った。

  • 購入。

    アートでまちを活性化させた事例が紹介されている。

    アートプロジェクトというと病院、学校、子ども、女性で行われると考えがちだが、この本では商店街のおじさんやおばさんも登場する。想定読者については末尾のコラムに書かれている。

    つながりが失われ、地域のつながりをそれほど経験していない人が多い状況で、アートプロジェクトが地域を変えていけるかも知れない。でもそれはプロジェクトに参加した人だけで決めていい問題なんだろうか、と疑問を持った。

  • まち×アート の様々な事例が書かれていた。
    アートはまちの問題を解決しない。
    だけども、ヨソモノとしてまちに変化を生む。
    そして思いもよらぬ方向にズレながら連鎖する。
    アーティスト自身も、守られたギャラリーではなく、
    まちであーとすることで、思いがけないことが起こる。
    結構こういうのって、面白いかも。

  • 【選書者コメント】日本を全体で見ると明らかに落ち込んでいる今、地域を盛り上げることも必要。それを感じてもらう。また、盛り上げるためには様々な分野で勉強が必要であると感じてもらう。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784861523779

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著者プロフィール

美術家/十和田市現代美術館副館長

「2012年 『地域を変えるソフトパワー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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