更紗: 美しいテキスタイルデザインとその染色技法

著者 :
  • 誠文堂新光社
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784416614754

作品紹介・あらすじ

「更紗」とはインド発祥の染色技法(プリント)。15世紀から17世紀にかけての大航海時代に、インドから東南アジア、中近東、ヨーロッパ、中国、日本などに広がり、手描きの細密な柄や版を使ったモチーフものなど、国や地域により様々な技法が生まれました。ことにインド更紗は、日本でも人気のリバティプリント、ウイリアム・モリス、印花布などの元になったといわれ、最近のテキスタイルブームで、日本のアパレルブランドや染織作家による更紗柄のアイテムも多く出回っています。

本企画では、源流であるインド更紗をはじめ、シャム更紗、ペルシャ更紗、ジャワ更紗(バティック)、ヨーロッパ更紗、和更紗といった世界の更紗の文様デザインを余すことなく収録。これまであまり知られてこなかった、時代背景や文化、歴史にまつわる解説が、著者ならではの視点で語られています。
さらに、現代インドに受け継がれている更紗技法から、バティック、和更紗の技法もわかりやすく紹介し、デザイナーが活用しやすい木版図案も多数収録。

プロの染色家や研究者に向けた専門書、技法書としてはもちろん、テキスタイル、染織、手仕事に興味がある人も楽しめる、保存的、資料価値の高い内容となっています。また当社の『インドの更紗手帖』(田中敦子著)と併せて読めば、より更紗の世界、理解が深まります。

感想・レビュー・書評

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  • インドで生まれ、世界中に伝播し愛された布、更紗の歴史と魅力について豊富な写真を交えて紹介した一冊だ。
    この本を読んでいると、現代社会でも流通している多くの柄物の布の根源は更紗にあるのではないかと思えてくる。

    面白いのは、どのようにして更紗を染めるのか、という技法を丁寧に紹介していること。
    美しい茜色の木綿が当時世界中を魅了したと言われているけれど、その茜色はどのようにして布に定着したのか、等、興味深い。

    更紗のいろいろな魅力に光を当てた一冊だ。

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著者プロフィール

翻訳家。大阪大学文学部美学科卒。フィクションからノンフィクションまで幅広いジャンルを手がける。『教会建築を読み解く』『素敵な蔵書と本棚』『ローマ帝国大図鑑』(いずれもガイアブックス)など訳書多数。

「2015年 『ファン・ゴッホ その生涯と作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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