- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784422143880
作品紹介・あらすじ
ヨーロッパの食文化はすべて修道院から生まれた!?芳醇なワインやシャンパン、香り高きハーブ料理、風味豊かなチーズ、甘くとろけるチョコレート…。ヨーロッパ文明の向上に大きく貢献した修道士たちの功績は、食文化全体にも及ぶ。女子修道院にとびこんだ本書の著者ガブリエラ・ヘルペルは、修道院における聖なる食生活の秘密について学んでいく。心と体にやさしい52のレシピも収録した「修道院の食卓」の決定版。
感想・レビュー・書評
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人間のもつ食欲に、神に仕える人たちはどう向き合ってきたのか。。
健康体でいるには節制は必要。
ちょっとの享楽も必要。
最後の飲み物の章が面白かった。
日本でもお神酒ってあるしなー。
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このシリーズは読むと心が落ち着くので有り難い
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借りたもの。
主にドイツの修道院の食生活を紹介し、そこから自然食の推奨を説く本。
食餌療法を通して現代の社会問題――ファストフードによる肥満や発ガンの可能性――に対抗する
ホリスティック医療、自然によりそう食やライフスタイルを見直す姿勢の一環だった。
著者が宿泊した修道院の取材を通して、中世以降の修道院の食卓のイメージ――清貧の下、食肉を忌諱し質素な食事をする陰気なもの――を払拭してゆく。
主にベネディクトゥスの『会則』、ヒルデガルドのレシピから、その実例を挙げてゆく。
四つ足の動物(羊以外)の食肉を避けるが、鶏や魚を食すのは良しとし、菜食を中心としたバランスの取れた食事だった。
食と聖書物語、修道院での食文化の発展と断食期間の様々な知恵を紹介。
“暗黒の時代”と言われ科学の発展が遅れた中世だが、修道院の中では薬草学、食文化が発展していた。
食材について、修道院が何を考えていたかを紐解き、食材毎にレシピも掲載。。
ベネディクトゥスの『会則』に基づきつつ、ヒルデガルドは様々な食餌療法を考案していたことがわかる。
各章末にあるコラムから、修道院の食の歴史を垣間見る。
チョコレート論争など……イエズス会とドミニコ会の対立もあったり、時の枢機卿による認める文書が出たりと、食の中にも派閥争いがあったとは。
聖書の伝説が理に叶っていることに重点を置いているが、科学的根拠、その出典は明示されていない(科学は本質ではなく、事象の一面に過ぎないけど)。
若干、一品健康法のような紹介の仕方であることが気になる。
例えば、エデンの園にあった果実がリンゴではなくアンズであった可能性を示唆した上で、アンズの長寿効果を言及しているが(p.155)、それは“知恵の実”を言及しているのか、“生命の実”を言及しているのかわからない。アンズが果たして長寿の源なのか?地産地消と食肉が少ないことは?リサーチが取れていない気がした。
ジャニーフルニエ=ロッセ『聖女ヒルデガルトと喜びのレシピ』( https://booklog.jp/item/1/489479196X )とも併読。 -
修道院には昔泊ったことがあります。
学校がカトリックでしたので。
お寺にしても、修道院にしても、私達の文化の基礎を築いていった事は皆さんもご承知のこと。
食文化に関しても、フランス料理のフルコースが修道院から生まれたというのは、なんとも皮肉なことかもしれません。
生きていくことの根幹をなす、「食」を見直せる一冊。
レシピものっているので、ぜひお試しを!
飲み物のレシピがとても気になりました!