海の政治経済学

著者 :
  • 成山堂書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784425531110

作品紹介・あらすじ

海賊等海洋の諸問題は法律だけで解決するのか?根本的課題である費用負担や海洋政策のあり方を政治・経済・歴史的見地から大胆に提言。

感想・レビュー・書評

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  • 日本は排他的経済水域の面積が世界6位であり、また輸入の99%を船舶に頼り海賊行為などに対する安全保障・国際協調に関しても積極的にイニシアティブを取ろうと努力する海洋国家である。

    海洋管理制度、海洋政策、航行安全施策の費用負担などに関する検証を読み進めていくと、そこにあるものは日本人にとってとても身近であると同時にほとんど知識が共有されていない疎遠なものであることに気づかされる。200ページたらずの短い本だが、海洋についての様々な事柄の制度化というまだ世界的にも本格的に始動したばかりのトピックについて個々人はどのように考えていったら良いのか、その糸口を与えてくれる入門編としてはおすすめ。

    ただし、内容はマラッカ・シンガポール海峡での海賊問題に偏りすぎており、便宜置籍船の問題や海賊行為の被害にあった人質の身代金を誰が負担するか等々、それ自体はとても面白いのだが「海の政治経済学」と銘打ってある割には資源やシーレーン確保に対する各国の意図など他の重要な争点に関しての内容があまりに薄すぎるのではないかと感じた。

  • 北朝鮮のアサリやマツタケなどの輸出物資がモンゴル船により中国経由で日本に運ばれている可能性が高い。
    海賊対策チャレンジ2000として纏められた。
    日本は海洋から大きな利益をうけ、それに依存する国家であることから海洋安全、環境保全などへの貢献を世界に先駆けて実施していくべきである。

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著者プロフィール

1962 年、千葉県生まれ。学習院大学経済学卒業後、金融機関勤務
などを経て、1991年より日本財団(日本船舶振興会)に勤務。現在、
広報チームリーダー。東海大学海洋学部非常勤講師。海上保安体制、
現代海賊問題などに詳しい。著作に『天気で読む日本地図』『海の
テロリズム』『日本の国境』など。

「2021年 『新世界 海賊の作法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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