全脳思考

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478008362

感想・レビュー・書評

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  • 多岐にわたる内容で、今まで持っている知識レベルによって評価がわかれる印象。ロジカルな思考法(MECEとか)からブレスト的な発想法やその深層心理に至るまで網羅的に書いてある。

    全脳思考とはロジカル思考というよりブレインストーミングの神田版なのかなっていうのが正直な感想。ならばその部分に集中してロジカルな理論の部分は省いても良かったのではと思った。

    全脳思考は沈黙が続く会議では有効かもしれないが、これを上司、部下と実践するのには勇気がいる。私にはそこがハードルに感じた。同期みたいに気がねなく話せる関係、あるいはまったく知らない人同士だとやりやすいかも。

    なるほどなと思ったのは、「作用反作用と同じで、何かを変えようと思うとその反作用でネガティブな反発は必ず来る。大事なのはあらかじめその事を理解して、備えて、いちいち一喜一憂せずGoalに向かって取り組む事だと」いう点。

    私は学生時代にもある事を変えようとしたら猛反発をOBから食らって結局頓挫してしまった経験がある。当時はふざけんなと思ってイライラしていたが、今なら、うまくいく事も行かない事も成功するための一つの情報として活かそうと次に活かせる。
    まとめると、まずはとにかくやってみて次に活かし、「最後は成功する」事を意識しようと言った本だと解釈しました。

  • 知識創造時代を見据えた革新的な一冊。
    すべての発想の原点は「誰に」「どんなhappyを」「どのように」感じさせたいか ?

  • 感情と論理の両立。成功した未来から逆算して組み立てるというのはいい。

    2かける2のマトリックスをmeceで
    未来に勝利することから逆算して現在の事象の意味を自分に問う。
    昔より高度な仕事なのに面白くなくなっているという驚き。知識社会の行きすぎか
    爬虫類脳は生きていくため
    哺乳類脳は感じるため
    人間脳は考えるため
    仮説を求め、行動を促し、理想の未来を選択する
    イメージ思考で拡散し、ロジカル思考で収束する

    スピーチについて
    オープニング
    テーマ
    プレミス(前提)
    バックグラウンド
    プルーフ(論拠)三つ
    コンクルージョン

    チームダイナミクスについて
    桃太郎は起業家
    犬は実務家
    サルは管理者
    キジは統合者

  • 今の私にはとても必要だった、
    神田さんの秘密のCDを聞いていて
    全脳思考がダイレクトに響く、
    そして読むことに、
    全ての人は成長のためにある。
    イメージがたいせつかな感謝。

  • クオリティの高い思考を行い,顧客や同僚,そして自分自身の期待を超える企画・提案ができるようになる.
    シンプルな1枚のチャートを使った本書の方法を実行することによって,たんなる時間の無駄ではなく,「行動する思考」「結果を出す思考」を生み出す.

  • 【MM279 mylibrary マイライブラリ・アウォード!2009 2010/1/27】


    【第1位】『全脳思考 結果と行動を生み出す1枚のチャート』(神田昌典著、ダイヤモンド社、2009年)
         http://tinyurl.com/ybj7cz6

     (コメント)「日本一のマーケッター」に選出されたことのある著者は、ビジネス界に大きな影響を与えたとされる経営コンサルタント。この作品は、自身の最高傑作だと自認し、分厚く一見とっつきにくい印象を受けますが、内容としては現在のビジネス環境に合った思考方法を提唱し、様々な法則を紹介しています。勝間和代氏も影響を受けたとされます。書評では賛否が分かれますが、神田氏の本を始めて手に取った私としては、今までの理論の集大成であるこの1冊にはとても感銘を受けました。


      参考:『新・知的生産術』http://tinyurl.com/6e8h8q →マイライブラリ・アウォード!2008【第1位】

  • アイデアは降りてくるのではなく、降ろしてくることもできる。そんなことに気づかされた、衝撃的な一冊。

  • 本書は、Amazonレビューなんかを眺めてみると
    評価が二分している。
    なぜだろうかと考えた。

    神田氏は実に多彩な人であり、
    その著書も多岐に渡る。訳書も含めて。

    特に有名なのは
    「非常識な成功法則」とか「フォト・リーディング」とか
    「マインドマップ」とかだと思うけれど、
    あれらは見方によっては
    「個人がビジネスで成功してリッチになりましょう!」
    という自己啓発本とカテゴライズができるわけである。

    たぶん、本書に批判的だったり、失望した、と書く神田ファンは、
    氏の著作から「リッチになる方法」を学びたいと思っている
    人々なのではないだろうか。

    本書は、そういう要素はまるでない。
    著者がコンサルタントとして、
    現場で悩み苦しむクライアントの人々に接する中で、
    どうすればプランを描き、実行に至ることができるかの思考のヒントを
    提供できるだろうか、という
    真摯な葛藤から本書は始まっている。

    だから、話の中身もかなり具体的な事例に沿っている。
    せっせと汗をかきながら考えていきましょう、という感じである。
    まるでスマートさの対極をいっている。

    だから、スマートさを求めた人からすると「期待はずれ」に見えてしまうのだろう。
    そして、これは企業人が、企業として、チームとして
    どうやってビジネスを素敵なかたちにデザインし、実行していくかを
    こんこんと述べているから、
    本書のどこをひっくり返しても、読者自身がリッチになる秘訣なんて載ってない。

    私は、著者でないのでなんとも言えないが、
    きっと神田氏はもう「こうすれば年収何千万が近づく!」なんて本は
    書かないのではないだろうか。

    p.456から引用↓

     われわれが同乗している、この知的蟹工船は、たしかに人類がいまだかつて
     見たこともない、希望に満ちた、新しい世界に向かっている。しかし変化が
     激しいがゆえに、旅路は決して楽ではない。
     (略)本書の知識をすでに得たあなたには、この急速な変化から生じる犠牲を
     最小限に抑えるために、周りの方々にとっての、良き導き手になっていただきたい。

    さらにp.457から引用↓

     あなたがなすべきことは、目の前の仕事を通して、あなた自身、そして、
     周りの人々に、愛を注ぎはじめることである。
     収益をあげなければならないビジネス書の結論としては、あまりにセンチメンタル
     だろうか。しかしながら、今まで考察してきたとおり、結果を出すことに
     フォーカスすれば、成長の原理はあまりにも単純だ。HAPPYな顧客をつくれるか
     どうか、それと同時に自分自身がHAPPYになれるかどうか。
     その目的に向かって、思考を深め、議論を交わし、叡智を結集して、行動に向けての
     一歩を踏み出す。これは、優れた個人、あるいは伝説となっている企業で、
     ある時期には必ず行われてきた思考形態であり、行動様式である。

    ということである。
    そう、自身でいうように「あまりにセンチメンタル」である。
    だが、私はこの考え方に大いに納得する。

    先に気づいて拾ったものが富を手にする…という時代は終わったのだと思う。
    というより、そこで富を得て、じゃあそれからあなたはどうするの?
    という時代になったというべきなのだろうか。

    新興国ではどうかは知らないが、少なくとも日本においては、
    間違いなくそういう時代であろう。
    だから、ただただパワーにまかせたビジネスなんてものは、もう成立しない。
    しかし、まだその前時代的思考法に引っ張られる人々が苦しんでいる。
    神田氏は、なんとかその苦しみを脱してもらう方法はないかということを考えて、
    本書を書いて、読み手に対して「導き手となる」ことを求めているのだろう。

    だから、ビジネス書としては、“常識的”には変なのだ。
    ただし、“現実的”には、そのやり方を取らなくては、結果的にビジネスが
    回らないという状況がどんどん押し迫っているから、
    まったくもって本書は真摯であり、有用なのだと思う。

    本書で取り上げられている概念について、メモ的に軽く。

    ★「全脳思考モデル」:
    未来から現在へと想像の翼を広げ、顧客の喜びをゴールに据えて考える。
    大事なことは「誰にとってもワクワクする物語」。仮説的。

    ★方法論「TEFCAS」:
    トニー・ブザンの提唱する、目標実現のためのプロセス管理サイクル。
    Successを確かなイメージとして持つことで脳は24時間、
    そこに向けて絶え間なく考え続ける。
    そして、
    Trials、仮説をどんどん試す。
    Events、Tの結果に一喜一憂せずに客観的に対処する。
    Feedback、Eから得られるものが、表面上はネガティブに見えても
    成功に至るドラマの1エピソードとして肯定的に解釈する。
    Check、Fに関して思い込みを排除して客観的・論理的に見直す。
    Adjust、目標実現に向けての修正。またそこからTEFCASモデルを回す。
    そして、Successに至る。イメージをはるかに上回るかたちで。

    左脳と右脳をどっちも使えというのは昨今よく言われるようになったが、
    すべては明確にイメージする成功のためだ、という根本を強く持つ意味で
    TEFCASモデルはとても効果的に思われる。

    ★創造的問題解決手法CPS(Creative Problem Solving):
    ウィン・ウェイガー博士が作ったメソッド。
    脳の編集機能をバイパスし、言語ではなくイメージを使うことで
    創造性を引き出す。
    「モヤモヤ」と「偶有性」を大事にする(一般的論理思考と真逆ともいえる)。

    もちろんCPSがロジカル思考を上回る、ということではない。
    どっちも必要である。
    イメージ思考で作ったアイディアをロジカル思考でよく叩き、
    そこから本質を抽出して誰もが納得するストーリーに作り上げる
    (ここでまたイメージ思考に戻るわけだ)。象徴的タイトルを添えて。


    本書の問題を挙げるとすると、
    果たして「今までのやり方」を何十年貫いてきた人々が、
    仮に本書を読んだり、あるいは本書の読み手からの教えを受けたりして、
    そんなに「コロッ」と変われるものなのだろうか、という
    実現面でのハードルについて触れられていないことであろうか。

    いや、そこまで求めるなよ、という見方もあろうが、
    これこそが問題の本質な気がする。
    世に革新的リーダーはさまざまいるけれど、それに対するフォロワーの
    準備が整っていないからこそ、世の中、ダイナミックに変わっていかない
    わけである。
    フォロワーたちが「変わらないと!」と思ってこそ、変化がやっと始まる。

    極端な表現だけど、一度会社が潰れたら、人は変わると思う。
    あるいは、死に掛けるとか。
    でも、そうしたら場合によってはその衝撃で再起不能になってしまうことも
    あるわけで、難しい。

    ドラえもんの道具でなら多分実現できるけど、
    夢の中にお告げとか、超リアルな体験とかを送り込む装置でもあれば
    人は「これはえらいこっちゃ」と思うかもしれない(笑)。

    あとは、片思いしている相手がこんなことを力説したりしてくれたら、
    絶対に聞くだろう(笑)。

    そういう意味で、この本の教えのフォロワーを作るためのストーリーを
    発生させ、機能させるということが、
    人が人であるかぎり、なかなか難しい。

  • 発売になった時に読んで、納得!まさにこれからのマーケティングだ!と感銘を受けたのが2年前。読んでみて、いかに現状が当時と変化していないことに愕然。
    「情報社会から知識社会への転換」で様々な問題解決につながる、としながら、「蟹工船を象徴する、農業から工業社会への移行の痛み」が生まれる。
    1年位前から情報の流れが急に変わってきたと思っていた矢先の震災。これがきっかけになるかと思ってみたが、混沌としすぎてよくわからないのが正直な感想。

  • ブックオフで500円だったので購入。

    神田先生は客を自営業社長からビシネスパーソンにかえたんだなと思うと同時に、物語化のうまいやり方の本だなと感じました。

    今まで読んできた一般的な物語化の本に比べて、手取り足取りやり方を教えてくれるので非常に実践しやすい。

    もっと早く読めばよかったと思う反面、今だからこそわかるところもあるんだろうなとも思う。でも、これ以上読む人が増えて欲しくない本でもあります。

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著者プロフィール

経営・マーケティングコンサルタント、作家/アルマ・クリエイション株式会社代表取締役/NPO法人学修デザイナー協会・理事
上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士(MA)、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士(MBA)取得。大学3年次に外交官試験合格、4年次より外務省経済局に勤務。その後、米国家電メーカー日本代表を経て経営コンサルタントとして独立。多数の成功企業やベストセラー作家を育成し、総合ビジネス誌では「日本のトップマーケター」に選出。2012年、大手ネット書店の年間ビジネス書売上ランキング第1位。18年、マーケティング分野で歴史的権威があるDMA国際ECHO賞の国際審査員に抜擢。2019年・2020年、「社長の成績表」(古田土会計主催)にて、2,400社超中、2年連続No.1に。ビジネス分野のみならず、教育界でも精力的な活動を行っている。

「2022年 『未来実現マーケティング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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