- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478008881
感想・レビュー・書評
-
09/8/29
小山龍之介 推奨詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やはり上巻だけで充分だったかも。
-
上巻では哲学や歴史、心理学の成果を踏まえて、人間が「なぜ」因果関係や法則性に「見える」ものに囚われてしまうかが論じられていたが、下巻ではそうした誤りに囚われた、または確信犯的にウソをついてる経済学者とか経済学者とか経済学者の思考パターンを暴き、「ではどうすればよいか」の話が語られている。
経済学者の誤りは、自分たちが作り上げた精緻な(そして精緻であることにまったく意味がない)「モデル」に固執し、現実とモデルが合わなくなっても実害を受けない象牙の塔に籠ったまま、身内同士での高評価に酔う「お勉強のできるおこちゃま」的な性根がすべてである。
ケインズが古典派経済学を批判したように(ケインズは古典派の始祖リカードが理論の「限界」を認識していることは正しく評価しており、現実の経済を「無理やり」理論に押し込めて、あまつさえ逆効果の経済政策を提言して世界をめちゃくちゃにしたリカードの後継者を批判していた)、経済学者の悪弊を改めるには事実に基づいた論戦が必要なのだが、ノーベル経済学賞などという妙なものが出来たせいで勘違いした経済学者がはびこるようになってしまった(フリードマンのごときは自分の金儲けのために理論を作ったような気もするが)。まったくノーベルも迷惑なことをしてくれたものだ。
実践についてはいたってシンプルな解決策が提示されていた。自分にとって失ってはいけない資産の「限界」を把握する。資産が限界より少ないなら「絶対に」冒険はしない。資産が限界より多いなら「許容量の分だけ」冒険する。実にわかりやすい。 -
1
-
原文の問題か訳文の問題か(あるいは両方)はわからないのだけど、正直なところ、少し迂遠に過ぎるかなと感じる箇所も多かった。
黒い白鳥・「果て」の国、それらの考えを今の自分がどう利用すればいいのかも、結局のところわからなかったんだよなぁ。
書いてあるトピックの一つ一つはわかるのだけど。 -
4
-
【要約】
・
【ノート】
・
-
ビジネス
-
図書館
-
副題の「不確実性とリスクの本質」はまさに正鵠。下巻はリスクとの付き合い方と、リストとフラクタルの関連について。前者は即効性を持って役に立ち、後者は遅効性を持って脳に染みる。超良書のくせに演出が特殊すぎて読みにくいところが小憎らしくも愛おしい。要再読。