史上最大の決断---「ノルマンディー上陸作戦」を成功に導いた賢慮のリーダーシップ
- ダイヤモンド社 (2014年5月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478023457
作品紹介・あらすじ
空前絶後のプロジェクト「Dデイ」成功の本質。連合軍を率いた「偉大なる平凡人」最高司令官アイゼンハワー、天才政治家チャーチル、猪突猛進の指揮官パットン…多士済々の知略と努力が活路を拓いた!リーダーたちが織りなす戦場の決断の軌跡。
感想・レビュー・書評
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失敗の本質が失敗から学ぶスタイルに対し、こちらは成功から学ぶスタイルであるが、こちらも名著だと思う。
この本ではチャーチルとアイゼンハワーを中心に話が展開される。チャーチルの話では、経験豊富で大局観を持った人間が高い視点からアナロジーシーズニングを用いて、物事の対処をすると如何に優れた政治的対応ができるかの良い事例になっている。ヒットラーのようなブームに乗って登場するような才能はあるにしても訓練されていない政治家とは長期のスパンで見れば、勝敗は見えるということだ。日本もそういう意味では、こうした事を良く理解しておいた方が良い。
アイゼハワーの方は、米軍は学習する組織運営に長けているという事が良く分かる。失敗の本質でも気付いたが、状況を見て軌道修正できる事が、一番のストロングポイントではないかと、この本を読んで感じた。スーパーマンがキレキレの頭脳で勝ち切るイメージとは違って、比較的地味な印象を与えるアイゼハワーのような人格の持ち主が大組織を学習する組織に運営する事ができるのであろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
オーディオブックで聴取
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求めていたのは、英米仏の文化背景が異なる将軍たちをどのようにマネジメントしたのか、叙述した本。
この本はそのようにはことには全く触れず、アリストテレスの概念を持ち出してリーダーシップの分析をしている。
読む人によっては面白いのかもしれないが、サマリーだけで参考にならなかった。 -
この戦いを通じてアイゼンハワー、チャーチル、ルーズベルトなど色々な人の動きが見えてきます。
これを通じでリーダーシップの資質か見えてくるのが不思議ですね。 -
時系列でどの戦場で誰がなにをやって~みたいな話が多く、図版も少ない。
第二次世界大戦の各戦場の流れや指揮官をしっておかないと、頭にはいってこなくてつらい。
ビジネス書的なものかと思ったので、
もっと指揮官の人間性・スキル面についての話が主かと思ったので期待はずれ。 -
・アイゼンハワー(ノルマンディ上陸作戦の最高司令官。後のアメリカ大統領)が兼ね備えていたフロネシス(実践知)リーダーに必要な能力
(1 )善い目的をつくる能力
(2)ありのままを現実を直観する能力
(3)場をタイムリーにつくる能力
(4)直観の本質を物語る能力
(5)物語りを実現する能力(政治力)
(6)実践知を組織する能力 -
この時代の思想や有様がよく分かり勉強になった一冊。アイゼンハワー、パットン、マーシャル、チャーチル、ロンメル、ヒトラーと各個性もよく分かった。日本やドイツの行き詰まりや背景がよく分かり、将軍の采配の妙、能力なども勉強になった。
また読む座右の書に昇格 -
難しかったぁ〜!
物語に入り込めなかったので理解は薄いのだけど、それでもいくつか学びはありました。
①リーダーの役割は最善の決断を下すこと。
②リーダーシップというのは、目標を決めて土俵を準備し実行する所まで。言いっ放しではない。
③丸暗記も大切。
④文脈力(パターン認識)の大切さ。
⑤地道な努力の大切さ。
いつか再読する日が来るかどうかは分かりませんが、次はもっと消化出来る様になっていたいです -
最近はいわゆる「ビジネス書」は全くと言っていいほど読んでいません。野中氏の著作も久しぶりです。
この本は、かなり長い間“積読”状態になっていたのですが、新型コロナウイルスの影響でいつも行っている図書館が長期間閉館されて、手元に読む本がなくなったので手に取り直したものです。
本書ですが、ノルマンディー上陸作戦の戦略・戦術の詳細にも興味がある方は、第一章からじっくり読み進めていけばいいと思いますし、ノルマンディー上陸作戦を材料にした戦略論・リーダーシップ論に関心のある方は、第7章・第8章から読んでみるというアプローチの仕方もあるでしょう。
いずれにしても、実践的ストーリーテラーとしての野中氏の面目躍如たる中身の濃い著作だと思います。 -
ノルマンディー上陸作成からパリ解放、ナチスドイツの終焉までを連合国各国の指導者がどのような決断を下したかがわかる一冊。
特にアメリカのアイゼンハワーのリーダーシップについて多く言及しており、彼がいかに優れた指導者だったのかがよく分かる。
それに比べ、今の日本のリーダーときたら……