- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478103753
感想・レビュー・書評
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めちゃくちゃ難しい本だった。読み終わるのに10年かかった。寝落ちばっかりして全然進まなかったけどなんとか読了。ランダムウォーク理論から人工知能までファイナンス理論は数あれど自己対決が出来ないので過去から学習するしかない。聖杯はまだ見つかってない!れ!!
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ファイナンス理論〜と題されると少々躊躇しますが、内容は分かりやすく文系の人も難無く読めます。
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現代ファイナンス理論は正しいのか?そして投資家に役立つのか?前者への答えは、「ある程度までは正しい」。後者への答えは、「イエス」。
紹介されるのは、ランダムウォーク理論、効率的市場仮説、デリバティブ価格理論、モダンポートフォリオ理論、リスクの計量化など、現代ファイナンス理論の骨格。
理論への批判として、ブラックスワンの存在と、人間の非合理性を明らかにする行動ファイナンス(または行動経済学)のあらまし。
最後にヘッジファンドの確率論的投資手法、人工知能の活用など。
研究と実践のせめぎ合いの中で、ファイナンス理論は発展してきた。不確実性の支配する市場で、いかに利益を上げ続けることができるか。人間の知恵が常に試され、磨かれてきたことがよく分かる。理論をよく知れば、完全ではないが、ある程度の確率で利益を上げられる。たまに市場に勝つことができるかも?
小さな負けがあっても、市場に居続けること。そしてたまの幸運を待つこと。一般投資家にはその辺りが目指すべき態度だと思う。 -
金融業界で生まれた多くの主要理論のエッセンスを、時系列で理論同士の関係性も含めて解説している。市場で起こったイベントと理論の発展には相関性があるので、時系列で追っていくとすっきり頭に入ってくる。また、多くの名著を紹介していて、次に読みたい本が芋蔓式に見つかる。個別の理論を勉強する前に一度目を通しておくべき良著と思った。
「理論を絶対視することはナンセンスである。一方で、それを無視することも得策ではない。理論からは多くのことを学ぶことができる。もちろん、理論と現実にはずれがある。しかし、そのずれこそが宝の山なのだ。宝の山がどこにあるかを知るためにも、理論について知る必要があるだろう。」
ファイナンス理論はまだまだ完成には程遠く、正しいと思われた理論がすぐに課題に直面する。そして多くの有能な人々が新しい理論で挑む。成功が圧倒的な報酬と名声に直結する金融業界の最先端だからこそ起こり得るダイナミズムなのかな。
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確かに、ファイナンス理論の歴史を学べる。
「市場は非効率であると考える人がいるから、市場は効率的になる。」
この矛盾が一番面白い。
割安だからとある株式を購入する人は、将来的にその株式は適正な(効率的な)株価になると考えるのだ。なぜだろう。
「皆、いずれ自分と同じように割安と見抜くはずだ」という奢りに過ぎない。
しかし、市場は効率的であると皆が考えた瞬間、市場は死ぬ。売買の意味がないからだ。
これはアクティブ投資とインデックスも全く同じ構図だろう。アクティブ投資がいるからインデックスが成り立つ。インデックスはアクティブのベンチマークとなる。
不思議だ。 -
難しい数式無しでファイナンスの歴史を概観できる良書です。どんなスタイルの投資家も、まずこの内容を知っておいて損は無いと思うくらい。投資の最初の教科書だと思います。決して入門書や初心者向けという意味ではなく、投資家人生にわたって必要な根本的な知識が学べます。
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証券分析版、業界地図ともいえる。株屋なら読んどけってくらい気付きのある贔屓とかなしに良い本。
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Black–Scholes equationの問題点を知りたくて読んだ.ストーリー的なところがしっかりしている.