- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478116692
作品紹介・あらすじ
さあ、思考の質を上げよう。
子どものころ、「ちゃんと考えてから話して」と言われたことはないだろうか。もしくは上司に「ちゃんと考えた?」と言われたり、部下の言動に「こいつちゃんと考えたか?」と思ったことはないだろうか。
実は「ちゃんと考えている人」と「考えていない人」の差は思考の量ではありません。徹夜して考えたからといって「あの人、頭いい」とならないでしょう。両者の差は思考の「量」ではなく、「質」なのです。
本書は、“本質論”が人気で1億2千万PVを誇るビジネスメディアの主宰者でありコンサルタントとして1万人もの人と仕事してきた安達氏が、誰でも思考の質を高め、「頭のいい人」になれる方法を伝授します。
本書でお伝えする、思考の質を高める方法は、頭のいい人だけが持っている「変換プラグ」のようなものです。「ちゃんと考えた?」とされる人も自分なりに考えていたはず。自分なりに考えていても、他人からは「考えてない」となるのは、質に変換できていないから。伝え方や話し方をいくら身に付けても低い質のままだと、「それっぽい話」ができるようになるだけで、人を動かしたり、信頼を得ることはできません。話す前の思考の質で伝わるかどうかはほぼ決まってるのです。本書でお伝えするのは、「なんとなく考えたこと」を「良質な思考」に転換する、変換プラグです。
この変換プラグはアウトプットだけではなく、インプットにも機能します。相手の話を聞き、悩んでいることを、この変換プラグを通して「質」を高めてあげると、必ず信頼関係が生まれます。
口ベタでコミュニケーションが苦手なだった著者がたまたまコンサル会社に入り、叩き込まれたのはビジネスもプライベートも豊かにしてくれる、思考の質の高め方でした。本書を読めば、「ちゃんと考えてる人」が何をどうちゃんと考えているのかを明確になり、誰でも「頭のいい人」になれる思考の変換プラグを手に入れることができます。
感想・レビュー・書評
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「自分の話したいことより相手が言いたいことを正確に聞く」を、具体的な事例交えて丁寧に書かれてます。
コミュニケーションについて学んで実践するならこの本を読むのをおすすめしたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
~印象に残ったこと~
黄金の法則
① とにかく反応するな
怒りの感情が沸き上がったら6秒待て
怒りの感情に任せて、発言・行動すると大きなモノを失うリスクがある
頭のいい人ほど、感情的な自分に客観的になることが出来、冷静になれる
② 頭の良さは、他人が決める
その人のことを頭のいい人だと認識をしている人がいればいるほど、その人は実際に
頭のいい人である
③ 人はちゃんと考えてくれてる人を信頼する
賢いふりをするな、賢くふるまえ
会議で1番に発言しろ
「信頼」が生まれるのは、相手にちゃんと考えてくれているなと思わせたときである
④ 人と闘うな、課題と闘え
頭のいい人は論破しない
議論の勝ち負けではなく、その奥にある本質的な課題を見極めろ
ちゃんと考えるということは、相手が言っていることから、その奥に潜む想いを想像して話すことである
⑤ 伝わらないのは、話し方ではなく考えが足りないせい
話し方だけうまくなるな
相手に伝わらなければ、話し方が悪かったのではなく、考えが浅かったと考える
⑥ 知識は誰かのために使って初めて知性となる
頭のいい人は賢いふりではなく、知らないふりをする
知識は披露するのではなく、誰かのために使って初めて知性となる
本当に相手のためになっているのかと立ち止まって考える
⑦ 承認欲求を満たす側になれ
自分の承認欲求を抑制し、他者の承認欲求を満たすことで、「コミュニケーション強者となることが出来る
他者をほめつつ自分は「何でもない人間です」という顔をするのがコミュニケーション強者の態度であり、知的で慕われる人の態度です
~深く考えるための5つの道具~
① 「客観視」の思考法
② 「整理」の思考法
③ 「傾聴」の思考法
④ 「質問」の思考法
⑤ 「言語化」の思考法
~感想~
私はこの本を読んで、2つのことを考えた。
1つ目は、現在の自分は「頭のいい人」に全くと言っていい程なれていないと感じた。
その根拠は2つあり、1つは、読み進める中で、頭の悪い人、愚かな人と示されている属性に多く該当したからである。例えば、普段の生活の中で、「やばっ」や「すごい」など、人間の言語化能力を低下させる表現を多用し、言語化する能力が乏しいと感じた。頭のいい人になるために、まずはそのような安易な表現の使用を、意識的にやめることから始めようと考えた。根拠の2つ目として、コミュニケーションにおいて重要な傾聴力が、勝手に自分にはあると考えていて、その先の本質が見えていなかったと感じたからである。相手の言いたいことを積極的に聞き、承認欲求を満たせていたつもりだったが、相手が本当に言いたいこと、伝えたいことを聞き出すことは出来ていないと感じた。相槌やオウム返しなどの、小手先のコミュニケーションスキルではなく、相手が伝えようとしているが、うまく言い表すことが出来ない本質の部分や会話の中での一番伝えたい事柄を見極められるよう、普段から会話をする際には、それらを意識し、傾聴力のある人間になりといと思った。
2つ目は、本書に書かれていることを常日頃から意識し、多くの人に信頼される人間になりたいと思った。この本に書かれていることは、決して難しいことでなく、だれもがやろうと思えばできることばかりだった。言われれば気が付くことであり、簡単に始められることである。私は、現在社会人になったばかりで、研修などの場で人の前で発言する機会が多くなり、そのような場で、どのような発言をし、どのようにふるまうかで頭の良し悪しに大きな差が生まれる。これから始まる長い長い社会人生活の中で、本書に書かれていることを実践していき、より多くの人に慕われることが出来るように、日々努力していきたいと思った。 -
頭が良い人とは。
丁寧で知的なコミュニケーションにより、人とのスムーズな関係を築ける人のことである。
人と話す、人の話を聞くときのポイント
①感情には反応しない
②根底まで聞き出す
③知識は披露しない
④根拠、成り立ち、言葉の意味を理解して使う。
アドバイスをするのではなく、本人が解決するために、導いてあげるのが賢くて、頼れる人だと学んだ -
【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/572173 -
ビジネス向きの本ではあるが日常生活でも活かせるなと思うことも多かった。
話す時に大事なのは、自分ではなく相手のことを考えること。この話は相手のためになるのか、知識の披露ではなく。承認欲求を満たす側に回って信頼を得る。バイアスがかかっていると話が浅くなり、頭が悪く見える。自分もいろんな視点から考えて話せるようになりたい。そして、周りからこの人に話したい、相談したい、聞いて欲しいって思ってもらえたらいいなと思った。 -
構造化面接の話知ってるとコミュニーケーションで役立ちそう。他にも社会人として必要なことが書いてあった。社会に出て1ヶ月の自分としてはいいタイミングで読めたと思う。
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帯に書いてあった「どっちの服がいいと思う?」という質問に頭の良い悪いの回答があると書いてあることに興味を惹かれ、買ってみた。
筆者の体験談が多く、具体的でわかりやすかった。 -
# 要約
## 第一部:話す前に意識すること
- 頭のいい、わるいは他者が評価すること
- 相手のことを考えて、相手との関係性の中で話す
- 分かりきった関係じゃないから論理性も必要
- 知識を披露するのではなく相手のために使う、承認欲求は抑える
## 第二部:思考の深め方
- 知識を深めてから使う(バイアス、言葉の定義、背景)
- 物事の本質を理解(分けることができる) -> 分かりやすく話せる
- 結論(相手が聞きたいことを分ける)から話す
- 事実と意見を分ける
- 自分が話すことではなく、相手が言いたいことを考えながら、整理しながら聞く
- 聞く時は目的を明確に要素分解して具体的に1つだけ
# 所感
当たり前だけど話す=相手がいること、で頭がいい(と感じるかどうか)も他者が評価することだということを考えると、自分が話すことを相手がどう受け止めるかを考えるながら話すことが大事だと思った。確かに、話を聞いてて頭がいいなと思う人は自分がわかりやすいように(=自分が知りたいことを知っている言葉で)話してくれている気がする。自分が言いたいことを考えながら聞いてしまってだんだんと話していることが分からなくなったことがあるので気をつけたい。